ホンダ アコード45年の歴史!10世代を全てプロが徹底解説。ホンダを代表するセダンの血統とは?

アコードサルーン 1978

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初代アコードが世に誕生したのは1976年のこと。あれから約45年が経ち、これまでに誕生してきたアコードは10代を数えるまでになりました。

当初は世界市場を目指すファミリーセダンとして誕生したアコードの血統は、これまでどのように受け継がれてきたのでしょうか。

その45年の歴史を振り返りながら、歴代モデルの特徴を徹底解説いたします。

文・写真/萩原 文博

萩原 文博|はぎはら ふみひろ

1970年生まれ。10代後半で走り屋デビューし、大学在学中に中古車情報誌の編集部にアルバイトとして加入。1995年より編集部員として編集作業に本格的に携わる。中古車の流通、販売店に精通し、「中古車相場師」として活動。2006年からフリーランスの編集者となり、中古車だけでなく、現在は日本で最も多くの広報車両を借り出して取材を行い、新車でもユーザー視点のバイヤーズガイドを中心に、人気車種の動向や流行りの装備の価値評価などを加味した、総合的に買いのクルマ・グレードの紹介をモットーとしている。

萩原 文博
Chapter
初代モデル(1976-1981年)
2代目モデル(1981-1985年)
3代目モデル(1985-1990年)
4代目モデル(1989-1994年)
5代目モデル(1993-1997年)
6代目モデル(1997-2002年)
7代目モデル(2002-2008年)
8代目モデル(2008-2013年)
9代目モデル(2013-2018年)
10代目モデル(2017年-)

初代モデル(1976-1981年)

初代アコードは高い品質と気品を備え、世界市場を目指し1976年に登場しました。当初は3ドアハッチバックのみで、翌年にセダンが追加。

ボディは、左右の鋼板パネルをルーフで溶接組み立てした独自の一体式サイドパネル構造のモ ノコック方式を採用。

フロントピラー付け根やドアシールなどの風切り音対策、新方式のリアサスペンションラバーマウントなど、疲れにくく快適な走行のために、振動、騒音防止の新開発技術、質感向上のための独自設計を数多く採用しています。
駆動方式はFFを採用し、エンジンは横置きにレイアウト。

搭載する1.6L直4エンジンは当時の米国の厳しい排出ガス規制「マスキー法」をクリアするCVCCエンジンを搭載し、優れた環境性能を実現。

まさに「クルマの在るべき姿」に挑んだ意欲的な一台でした。

2代目モデル(1981-1985年)

1981年に登場した2代目アコードは、FF新時代の国際車としてのボディサイズを採用し、優れた燃費性能と走行性能を両立。

さらに世界の高級車の概念をくつがえすハイオーナーカーをめざし、世界初(当時)となる三次元リアダンパーやインパネ全面、横一線の吹き出し口から、極微風をマイルドに送風するマイルドフローベンチレーションなどを装備しています。

FF新時代の「ワールド・クォリティー・カー」を名乗るにふさわしい存在を目指しました。
搭載するエンジンは、1.6Lに加えて1.8L直4エンジンを搭載。

日本初の運転席と助手席の使い勝手を配慮した性格分けパーソナルシートをはじめ、日本初のステアリングホイールに操作スイッチを設置したクルーズコントロール機構を搭載していました。

3代目モデル(1985-1990年)

ホンダを代表するこのクルマには、持てるすべてを注入し尽くさねばならない」という強い思いで誕生。

地を這うようなロー&ワイドフォルムで、時代の先端を走ろうとするものが持つ真摯な姿勢を示したのが、1985年に登場した3代目アコードです。

外観デザインは、ワイド&ローのフォルムに加えて、フロントからリアへ微妙なカーブを描いて流れる新しい発想のロングルーフデザインを採用。
この新しいフォルムによって優れた空力性能を達成しつつ、大人5人がゆったり座れる居住スペースをも両立させています。

搭載するエンジンは1.8Lと2L直列4気筒ガソリンエンジンで、最上級モデルの2.0Siには2L直列4気筒DOHCエンジンを採用しています。

また、FF車で世界初の4輪ダブルウィッシュボーン式サスペンションなど数々の新技術を導入しています。

4代目モデル(1989-1994年)

1989年に登場した4代目アコードは、横置き4気筒エンジン搭載のアコードに加えて、当時世界初のFFミッドシップ・縦置き5気筒エンジンレイアウトを採用したアコード・インスパイア/ビガーを設定しました。

ボディサイズは先代に比べて全長は+115mm、全高は+35mmとなり、ひとまわり大きな居住空間を実現しています。

サスペンションは全車にスポーティな走りと爽快な乗り心地を生む、ホンダ独自の4輪ダブルウ イッシュボーンサスペンションを採用。
従来車に比べ、前・後のダンパーサイズアップや、ホイールストローク量も伸ばし一段と熟成し、より高質な乗り味を実現しています。

高い静粛性と高性能を兼ね備えた新開発エンジンを搭載。

最高出力150psを発生する2L直4DOHCエンジンを筆頭に1.8Lなど4タイプを用意。全タイプに軽量・高剛性のアルミシリンダーブロックを採用しています。
またアコード・インスパイア/ビガーには、最高出力160psを発生する2L直列5気筒SOHCエンジンを搭載。

トランスミッションは、FFミッドシップエンジンの走りを十二分にひき出すために、7ポジション4速電子制御オー トマチックを採用しています。
さらに、国産車としていち早くレジェンドに搭載した、先進のメカニズムSRSエアバッグシステムを、アコード・インスパイア/ビガーに採用。

また、雪上路、凍結路など滑りやすい路面での発進時や加速時に生じやすい駆動輪の余分な空転を自動制御するホンダTCSに、3チャンネル・デジタル制御A.L.B.をセットで装着車を設定するなど安全装備を他メーカーに先駆けて採用しています。

5代目モデル(1993-1997年)

シリーズ初の3ナンバーサイズとなった5代目アコードは、1993年に登場しました。

トップレベルの社会性能(安全・環境)をめざすと同時に、クルマが本来持つ走る性能と、それによって得られる爽快な歓びにおいても「セダンを超える」性能をめざし大きく進化しています。
搭載するエンジンは、最高出力190psを実現した2.2L直4DOHC VTECエンジンをはじめとした4種類を用意。

2.2Lエンジンには、ホンダ独自の可変バルブタイミング・リフト機構(VTEC)をベースに、多量EGRやスワール生成技術を採用。

さらに、可変トルクアップレゾネータを採用するなど吸排気系に徹底したチューニングを施しています。
サスペンションは、しなやかでスポーティなハンドリングと、マイルドで引き締まり感のある乗り心地を高次元で両立させる足廻りを目指し、ロントロールセンター高の設定を低めにするとともに、リアロアアームスパンを拡大するなど細部に至るまで徹底した最適化を施し、4輪ダブルウイッシュボーン・サスペンションの一層の熟成を図っています。

また、高精度なホンダ・ナビゲーションシステムを設定するなど快適装備の充実も追求しています。

6代目モデル(1997-2002年)

1997年に登場した6代目アコードセダンは先代の3ナンバーサイズから5ナンバーサイズへとダウンサイジングされました。

徹底的に磨き上げた基本性能で走りのポテンシャルを高め、力まかせのスポーツとも、クルマまかせのコンフォートとも異なる新しい走行性能を示し、ホンダの遺伝子をまさに凝縮した一台といえるモデルです。

また、シリーズ初の4WD車もこのモデルで設定されました。
シミュレーション解析を投入し、ボディ解析を行い先代モデルより大幅な高剛性化を達成しています。

さらに、国産FF車初となる、車両挙動安定化制御システムのVSAを最上級グレードに標準装備しました。

搭載するエンジンは、最高出力200psを発生する2L直4DOHC VTECを筆頭に、5種類を用意しています。

また、2.0L VTECエンジンをベースに、排出ガスを高温のまま処理する低ヒートマス・プレスエキゾーストマニホールドや、浄化特性に優れたキャタライザーを採用した2L直4LEVエンジンも用意しています。
そして、2000年のマイナーチェンジの際に、高性能エンジンを搭載したスポーティモデルのユーロRを追加しています。
ユーロRに搭載されたH22A型エンジンは、最高出力:162kW(220PS)/7,200rpm、最大トルク:221N·m(22.5kgf·m)/6,700rpmという高出力を発揮。

モータースポーツではフォーミュラ3やスーパー・ツーリングカー用のベースエンジンとしても採用されていた名機なのです。

7代目モデル(2002-2008年)

2002年に登場した7代目アコードは、初代アコードから継承されてきた「人と社会との調和」という理念のもと、「New Quality Tourer(ニュー・クオリティ・ツアラー)」をコンセプトに誕生。

あらゆるシーンでの長時間、長距離運転でもストレスを感じさせない、スポーティでありながらも心地よく安心感のある走りに加え、細部にまでこだわった上質な内外装、高い安全・環境性能をもつ新しいミッドサイズ・セダン、ワゴンのベンチマークとなっています。

サスペンションは、フロントには直進安定性に優れるダブルウイッシュボーン・サスペンションを採用。リアにはジオメトリーの最適チューニングにより旋回時のスタビリティを向上させた5リンク・ダブルウイッシュボーン・サスペンションを採用しています。

外観デザインは、空力性能の追求から生まれた存在感のあるフォルムは、静・動ともに、上質感と躍動感を表現。

そしてセダンとして世界トップレベルの空力性能Cd値0.26を達成しています。
インテリアは、ロングツーリングでも疲れにくい、運転し易い環境を追求したゆとりのある居住空間を実現。

搭載するエンジンは最高出力200psを発生する2.4L直4DOHC i-VTEC最高出力155psを発生する2L直4DOHC i-VTECの2種類。

トランスミッションは5速ATが組み合わされ、駆動方式は2WD(FF)を中心に2Lエンジン搭載車の4WDを用意しています。

8代目モデル(2008-2013年)

2008年に登場した8代目アコードは、「アドバンスド・クオリティ」をキーワードに、あらゆる性能や機能を本質から細部に至るまで徹底的にこだわり、全身にわたり大幅に「質」を向上させたモデルです。

ボディの骨格には高い運動性能としなやかな乗り心地を高次元で両立した、低重心シャシーを採用。

フロントサスペンションはハイマウントタイプのダブルウイッシュボーン、リアサスペンションはマルチリンクタイプのダブルウイッシュボーンを採用し、操縦安定性と乗り心地を両立しています。

高い走行性能を生み出すボディのワイド化により室内幅を大幅に拡大し、フロント席のパーソナル感を高めるとともに、肩やひじまわりのゆとりやワイドなフロントセンターアームの採用などひとクラス上の豊かさと快適さを実現しています。
最高出力206psを発生し、高い動力性能により力強い走りと優れた環境性能を両立した2.4L直4DOHC i-VTECエンジンを採用。

エンジンの力強さを引き出し、操る楽しさを広げる5速AT+パドルシフトを標準装備しています。

この5速ATはスポーティな走行時にアクセルのオン/オフによる不要な変速を抑え、ドライバーのシフト感覚により近い変速制御を行うコーナリングGシフト制御を採用しており、スポーティな走行が楽しめます。
安全装備は、旋回時などの走行安定性をさらに高める、VSAを全タイプに標準装備しているのをはじめ、イドカーテンエアバッグシステムなど6つのエアバッグを全タイプに標準装備しています。

さらに、衝突を予測してドライバーの危険回避行動を支援し、衝突時の被害を軽減する、追突軽減ブレーキ<CMBS>+E-プリテンショナー(運転席/助手席)や高速道路での運転負荷を軽減する、車速/車間制御機能<ACC>&車線維持支援システム<LKAS>を設定しています。

9代目モデル(2013-2018年)

2013年に登場した9代目から、アコードはハイブリッド専用モデルとなりました。

スポーツハイブリッドi-MMDという革新的な2モーターハイブリッドシステムを搭載し、上級セダンに相応しい上質な走りと、30.0km/L(JC08モード)という圧倒的な低燃費を実現した新世代のハイブリッドセダンです。

ボディの骨格から刷新され、人の感覚を大切にしながら、わずかな変形や振動にも対策を施すことで、精度の高いボディ骨格を作り上げ、圧倒的な低燃費と、上級セダンとしての優れた静粛性に加え、アコードらしいリニアなハンドリングを高い次元で成立させています。
インテリアは、V字レイアウトの座席配置とすることにより、リア席からも爽快感ある視界を確保。

さらに走行状態に関連するさまざまな情報を分かりやすく表示するメーターなど、心地良く快適な室内空間に仕立てています。

搭載されているハイブリッドシステムは、開発のハイブリッド専用エンジン、走行用モーターと発電用モーターの2つのモーターを内蔵した(エンジン直結クラッチ付きの)電気CVTに加え、回生した電力を効率よく蓄えられるリチウムイオンバッテリーを組み合わせたシンプルな構造です。

「EVドライブモード」、「ハイブリッドドライブモード」、「EVドライブモード」という3つのドライブモードを組み合わせて、そのときに最も効率の良いモードを自動的に選択します。
2016年にビッグマイナーチェンジを行い、スイッチ式のエレクトリックギアセレクターや、インラインタイプのフルLEDヘッドライトの採用など内外装の刷新を図るとともに、モーターやバッテリーなどを新設計することによってSPORT HYBRID i-MMDを小型・軽量化し、高出力・高トルク化を図ることで、力強い走りと静粛性をさらに高い次元で両立させました。

また、先進の安全運転支援システム「Honda SENSING(ホンダ センシング)」を標準装備とするなど安全・安心を提供しています。

10代目モデル(2017年-)

2020年に販売開始した10代目アコードは、今の時代のお客様に自信を持って積極的に選んでいただけるセダンを目指し、クルマの基礎となるプラットフォームから見直しました。

その結果、アコードとして譲れない走りと室内空間は確実に進化させながら、ロー&ワイドでクリーンなデザインを実現しています。

新開発のプラットフォームは軽量化と高剛性を両立。

また、ダンパーの減衰力を4輪独立で制御するアダプティブ・ダンパー・システムを、アコードとして初めて採用し、爽快なハンドリング性能とフラットな乗り心地を高次元で両立しています。
外観デザインは、磨き上げた走りの性能からイメージを膨らませ、動体としての在るべき姿を追求したスタイリングで、アコードらしい上質感や走りのパフォーマンスを表現しています。

一方のインテリアは、コンサートホールをイメージし、ドアを開けた瞬間からドライビングを楽しむ間、そして降りた後も心地良い余韻を楽しめるような、上質な空間を演出しています。

パワートレインには、2モーターならではの力強い加速と滑らかな走りを実現するホンダ独自のハイブリッドシステム「e:HEV (イー エイチイーブイ)」を搭載。

また、優れた衝突安全性能を備えるとともに、先進の安全運転支援システム「Honda SENSING(ホンダ センシング)」を標準装備とし、安心・快適な運転を支援しています。
世界市場を目指すファミリーセダンというコンセプトで登場した初代アコード。

現在ではファミリー向けからエグゼクティブ向けへとシフトしていますが、グローバルモデルということと、伝統のFF駆動方式はしっかりと継承されています。

レジェンドの生産終了が決定している現在、今後は日本市場においてアコードがフラッグシップセダンとなります

運転支援システムやパワートレインがどのように進化していくのか今後も目が離せません。

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