ランドローバー ディスカバリーの良い点(メリット)は?

5代目へのモデルチェンジを経て、ガラリと風貌を変えたランドローバー ディスカバリー。基本となるコンセプトはそのままに、ほとんど別の車に見えてしまうほどのアップデートを受けました。そこで今回は、ディスカバリーの長所についてご紹介します。
文・PBKK
レンジローバーに見劣りしない上質感
まず、ディスカバリーの長所を理解するためには、ランドローバーブランドのフラッグシップモデルとなっている、レンジローバーについて知る必要があります。
フルタイム4WDオールパーパスヴィークルとして開発されたレンジローバーは、ランドローバーブランドにラインアップする全モデル以上のオフロード性能と、高級乗用車と変わらぬ快適性を両立させたモデルとして、砂漠のロールスロイスとも呼ばれる高級SUVです。
2015年にはイギリス王室のエリザベス女王に特別仕様車が納車され、キャサリン妃が自らハンドルを握っている姿がメディアで流されたこともあり、レンジローバーの名前は知らなくても「イギリス王室で使われている大きい車」として見たことがある方も多いのではないでしょうか。
それではディスカバリーはどうでしょう、現行型である5代目ディスカバリーはデザイン面において、ほぼ現行型4代目レンジローバーと変わらない意匠となっていることが見て取れるでしょう。実は、これはランドローバー社の狙いなのです。
現在、ランドローバーブランドのフラッグシップは、レンジローバーが担っていることは説明した通りですが、ディスカバリーはレンジローバーの下に位置するハイエンドモデルとしての役割を与えられているのです。
ディスカバリーのデザインは世代を重ねる毎に高級感を増し、5代目になりついにレンジローバーに匹敵するデザインを外装と内装に与えられ、レンジローバーと肩を並べるほどの上質さを手に入れたのです。
ディーゼルエンジンが秘めたパワーと静粛性
5代目ディスカバリーには、2つの駆動装置が用意されています。最大トルク450Nm/3,500~5,000rpmを発生させる縦置きV型6気筒ガソリンエンジンと、600Nm/1,750~2,250rpmを発生させる縦置きV型6気筒ディーゼルエンジンの2つ。そして、特筆すべきはディーゼルエンジンの静粛性でしょう。
ディーゼルエンジンは、そのエンジン特性から耳障りなノイズや不快な振動が車内で感じられてしまうことも珍しくありません。しかし、ディスカバリーのディーゼルエンジンはキャビン内にいてもほとんど感じることが出来ないレベルであり、振動も同様。本当にディーゼルエンジンを搭載しているのか?と、疑ってしまうほどのレベルに達しています。
また、ディーゼルエンジンならではのトルクフルな走りも魅力。ガソリンエンジンモデルに比べて150Nmもパワフルで、わずか1,750rpmから600Nmという力強さをドライバー見せつけてくれるのです。
残念ながら、上り坂などほとんどないような市街地を走行する際は、それほど感じることは出来ないかもしれません。ディスカバリーのディーゼルエンジンが真価を発揮してくれるのは、山道や峠といったロケーションなのです。
ちょっとした上り坂を登る位であれば、回転数も2,000rpm位で事足り、トランスミッションも8速をキープしたまま黙々と駆け抜けてくれます。向上したボディ剛性や見晴らしの良いコマンドポジションもあり、ドライバーはストレスフリーのまま運転に集中することができるでしょう。
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