日産エクストレイルを中古で手に入れた方が良い理由と評価

日産 エクストレイル 萩原文博

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1990年代後半は、トヨタランドクルーザーや日産サファリ、三菱パジェロといったいわゆる車両価格の高いクロカン4WDが中心でした。そんな時代に「4人が快適で楽しい、200万円で使える四駆」というコンセプトで開発され、2000年11月に初代日産エクストレイルがデビューしました。

文/写真・萩原文博

萩原 文博|はぎはら ふみひろ

1970年生まれ。10代後半で走り屋デビューし、大学在学中に中古車情報誌の編集部にアルバイトとして加入。1995年より編集部員として編集作業に本格的に携わる。中古車の流通、販売店に精通し、「中古車相場師」として活動。2006年からフリーランスの編集者となり、中古車だけでなく、現在は日本で最も多くの広報車両を借り出して取材を行い、新車でもユーザー視点のバイヤーズガイドを中心に、人気車種の動向や流行りの装備の価値評価などを加味した、総合的に買いのクルマ・グレードの紹介をモットーとしている。

萩原 文博
Chapter
若者でも手に入る価格を掲げ、初代エクストレイルは誕生した
初代モデルのイメージを残しつつ正常進化を果たした2代目エクストレイル
全てを一新して生まれ変わった現行型3代目エクストレイル
現行型3代目エクストレイルのエクステリアをチェック!
現行型3代目エクストレイルのインテリアをチェック!
現行型3代目エクストレイルのパフォーマンス&安全性能をチェック!
なぜ今、 エクストレイルを中古で買うべきなのか?
全シートが撥水仕様【 日産 エクストレイル T32 】SUV 中古車 を徹底解説!桜田莉奈が気に入った理由は、 安い のに充実した機能性?

若者でも手に入る価格を掲げ、初代エクストレイルは誕生した

タフギアなツールをコンセプトに開発され、豪華な装備などは省かれる一方、防水加工されたシートやラゲージスペースなど、まさに使い倒せる道具というイメージを前面に押し出した結果、若者でも手に入れられる価格というバリューとの相乗効果によってたちまち大ヒットとなりました。
搭載されているエンジンは2L直4自然吸気と2L直4ターボの2種類で、組み合わされるトランスミッションは5速MTと4速ATで駆動方式は4WDだけでなく、2WD(FF)も用意されていました。

初代モデルのイメージを残しつつ正常進化を果たした2代目エクストレイル

2代目のエクストレイルは2007年〜2015年まで販売されました。
外観のデザインは、初代モデルを色濃く残した直線を多用しつつ、マッチョな筋肉質なボディとなっています。搭載されているエンジンは2Lそして2.5L直4ガソリンエンジンで、組み合わされるトランス密書はCVTを中心に6速MTも用意されていました。
駆動方式は2WDとオールモード4×4-iと呼ばれるスタンバイ式4WD。スリップしそうになると、システムが判断して、前後の駆動力を最適化するというシステムです。初代モデルに採用されていたセンターメーターやポップアップ式のステアリングは廃止されてしまいましたが、フル防水インテリアやハイパールーフレールは利便性が向上され採用されています。 2009年には2Lクリーンディーゼルターボエンジンが追加されました。当初トランスミッションは6速MTのみでしたが、2010年のマイナーチェンジの際に6速AT車が設定されました。 

全てを一新して生まれ変わった現行型3代目エクストレイル

そして現行型となる3代目エクストレイルは2013年12月に発表されましたが、先代のディーゼル車は2015年まで継続販売されました。都会派SUV、デュアリスとのモデル統合などもあり、現行型エクストレイルの外観デザインは、従来の直線的で無骨なものから、曲線を多用したモダンなものへと変更されました。搭載するパワートレインは2L直4自然吸気エンジン+CVTで、2015年に1モーター2クラッチという独自のハイブリッドシステムを採用したハイブリッドを追加し。このタイミングでディーゼル車は生産終了となりました。
外観デザインは大幅に変更されましたが、タフギアと呼ばれる機能性は健在。防水加工されたインテリアやオールモード4×4-iと呼ばれる4WDシステムには、車輪速を検知して、車両の上下運動を予測して、エンジンやブレーキ制御などを行い、姿勢変動を抑える「アクティブライドコントロール」などの新しい電子デバイスが搭載されている。また、現行型は5人乗りだけでなく、3列シート7人乗りモデルを用意したのがポイントです。
2017年6月にマイナーチェンジを行い、内外装の変更と同時に、高速道路での運転を支援する「プロパイロット:や駐車支援システムの「インテリジェントパーキングアシスト」などの機能を強化し、安全性を向上させています。

現行型3代目エクストレイルのエクステリアをチェック!

現行型エクストレイルはタフで高性能なSUVとしてのデザインを実現させるために、高い機能性やダイナミックな走りを予感させるしっかりとしたスタンス、そしてシャープなラインやボディの面構成を採用しています。フロントマスクは、グリルからエンジンフードへつながる「Vモーションシェープ」といった、これからの日産ブランド車に共通していくデザイン要素を採用し、日産ブランドをリードする存在感を際立たせています。
旧型エクストレイルでフロントやリアスタイルに隠されていた「X」のモチーフを、新型でもDピラーやライティングシグネチャーに融合させ、新しいエクストレイルらしさを表現しています。また、個性的なブーメラン型ライティングシグネチャーをヘッドライト周りやリアコンビネーションンランプに採用し、細部まで精緻に創りこんでいます。

現行型3代目エクストレイルのインテリアをチェック!

従来モデルでもエクストレイルのインテリアとして高く評価されてきた機能性をより向上させつつ、さらに細部にわたる質感をいっそう高め、「これまでのSUVにはないインテリアデザイン」を実現しています。インストルメントパネルからドアトリムにつながる伸びやかな水平基調のラインは羽ばたく鳥をモチーフにし、快適に移動できる広々とした室内空間を表現。
また、エクストレイルの象徴ともいえる防水シート、防水フロア、防水ラゲッジを新型でも継承し、エクストレイルの世界観をさらに強固にしています。
さらに多彩な収納をもつ荷室スペースが魅力のエクストレイルは、新型でもスマートで画期的なフレキシブルラゲッジボード(2列車)を採用し、収納性を大きく進化させています。ラゲージ容量は2列シート車で先代よりも+71Lという550Lの容量を実現。また3列シート車は全席使用時が135L、サードシートを畳むと445Lという容量を確保しています。

現行型3代目エクストレイルのパフォーマンス&安全性能をチェック!

現行型エクストレイルにはオーソドックスな2L直4自然吸気エンジン+CVT、そして2Lエンジン+モーター+CVTというハイブリッド車の2種類となっています。ハイブリッド車は高速時などでモーターだけの走行が可能ではありますが、モーターの出力がトヨタ車ほど大きくなく燃費性能は20.8km/Lと驚異的な数値ではありません。
エコモーター機能をはじめ、ツインVTCなど様々な機能を搭載しており、2Lガソリン車でも十分優れた燃費性能を発揮します。全車に搭載されているシャシー制御技術「アクティブライドコントロール」「アクティブエンジンブレーキ」「コーナリングスタビリティアシスト」の威力は絶大で、路面状況が変化しても乗り心地や操縦安定性などへの影響はほとんどありません。

なぜ今、 エクストレイルを中古で買うべきなのか?

現行型エクストレイルは2013年に登場したモデルで、ミドルサイズSUVの中ではロングセラーとなっています。その年月分のクルマの熟成度は増していますし、安全装備もマイナーチェンジでプロパイロットを装備するなどクラストップレベルの安全性能を誇ります。
ただ、人気という不確定な要素によってエクストレイルの中古車や現在の価格帯が約80万〜約280万円とライバル車と比べると割安となっています。オールモード4×4-iをはじめ、シャシー制御技術。そして先進の運転支援システスが充実。とまさにエクストレイルのようなクルマを中古車で隠れた名車と言います。
エクストレイルのモデルライフは長くなっていますが、運転支援システムや電子デバイスなどは現在でもトップレベルの実力。ハイブリッドの燃費性能も魅力ですが、ここは割安なガソリン車で支払額を抑えるのがベターです。

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