BMW 523d M Sport・523d xDriveツーリングM Spirit試乗!荷室下に隠し収納もあり?収納スペースと荷室の使い勝手についてレビュー【新型車インプレッション】

BMW 523dのセダンとツーリングのボディサイズは、全長はツーリングが約5mm長いですが、全幅と全高は同等です。ツーリングの存在意義であるカーゴエリアや収納などには、セダンとの違いが求められるところ。BMW 523dのセダンとツーリング、この2台のカーゴエリアや収納の使い勝手についてレポートします。

文・吉川 賢一/写真・鈴木 祐子

Chapter
カーゴエリアスペースは流石の広さ!電動クロージャ―&オープナーも完備
収納の少なさが5シリーズセダン&ツーリングの唯一の弱点?
盲点!ツーリングの荷室床下には油圧ダンパー付の収納エリアも!

カーゴエリアスペースは流石の広さ!電動クロージャ―&オープナーも完備

VDA方式のカーゴエリア容量は、セダンが530Lでツーリングが570L。2台共に40:20:40分割が可能な後席シートバックを倒せば、長さ方向で1,900mmかつ1,700L(ツーリング)もの広大なスペースができます。

BMW3シリーズのカーゴエリア容量と比較すると、5シリーズツーリングのカーゴエリアは、3シリーズツーリングよりも約14%大きくなっています。カーゴエリアの幅や奥行、そしてカーゴエリアまでの高さなどを実測した結果は以下の通りです。

  523dセダン 523dツーリング 3シリーズ ツーリング
VDA方式(後席シートスルー時) 530L 570L(1,700L) 500L(1,510L)
地面から荷室までの高さ 680mm 630mm  
荷室入り口の最大幅 1,000mm 1,050mm  
荷室内の最大幅 1,350mm 1,280mm  
荷室の奥行 1,150mm 1,050mm  
荷室の高さ 550mm 750mm  
リアシートを倒した奥行 1,900mm 1,920mm  
※ 外部サイトの方は上記の表が正しく表示されない場合がございます。

ツーリングの地面からカーゴエリアまでの高さは、ツーリングタイプでは標準的です。重たい荷物を高くまで持ちあげることなく、楽に積載ができます。またツーリングでは、リアハッチを大きく開ける程でもない荷物を収納する場合には、独立開閉式リアウインドウが便利です。

入り口までの高さは1,050mm。ちょっとした荷物の出し入れの際、使い勝手のいい装備だといえます。セダンもカーゴエリア内のスペースは十分に広く、ゴルフバッグ2個であれば余裕で積み込むことができます。スキー板のような長尺物を運ぶ際も、中央部のみ倒すことで、4名乗車が可能です。

また、セダンもツーリングも車外からリアシートのバックレストのリリースが可能となっており、電動トランクオープナーと電動テールゲートオープナーも付いていて、リアバンパー下に足を入れてリアハッチを開けることができる機能なども、抜かりなく備わっています。

収納の少なさが5シリーズセダン&ツーリングの唯一の弱点?

運転席まわりの収納エリアは、大き目のドアポケット、ステアリング後ろ側にコインポケット、ダッシュボード下にドリンクホルダーが2つと無線充電エリア、そしてセンターコンソール、助手席側にグローブボックスがあります。

シフトノブやダイヤルスイッチが、広々としたセンターコンソールを占拠しており、収納に関しては重要視されていないようです。カップに入ったコーヒーなどのドリンクは、シフトの奥に並べる形になるため、取り出す際は注意をしないと、ぶつけて倒してしまうこともありそうです。

ドライビングに集中させたいというBMW流の意思の表れかもしれませんが、日本流のおもてなしに慣れた筆者にとっては、やや気になりました。リアシートの収納エリアは、フロントシート後ろのポケットとドアポケット、そしてひじ掛けにドリンクホルダー2個と、必要最低限のみ。

USBの充電ジャックは見当たらず、シガーソケットがひと口あるだけで、使い勝手は今ひとつといったところです。しかし、出てきた不満がこうした些細な点だけというのは、流石だといえます。

盲点!ツーリングの荷室床下には油圧ダンパー付の収納エリアも!

ツーリングには、カーゴエリアの床下収納が2ヶ所あります。リアゲート側にある収納は、深さは100mm程度と浅いものの、スペースは広く、平らな荷物を載せるといった使い方もできます。

荷室の入り口と段差がなくフラットですので、重たいものを入れておくという使い方も出来そうです。ちなみに外したトノカバーは、ここに収納することができるようです。

第2の床下収納が、後席シートの直後、後輪の左右タイヤの中央に位置するエリアです。幅と長さがあり、細かな荷物を多く収納することができます。荷室ゲート側からだと、身体を車内に入れこまないと届かないため、重たいカバーを開ける補助として油圧ダンパーもついています。

日本車の軽自動車やミニバンのような驚きの収納はないものの、必要最低限の収納は備わっています。あちこちに収納を作らずシンプルに仕上げることで、無駄のないBMWらしいクルマとなっている、ということなのかもしれません。

次回はいよいよ2台に試乗し、高速道路や一般道路、ワインディングなどのロードインプレッションをレポートしていきます。

吉川 賢一|よしかわ けんいち

モーターエンジニア兼YouTubeクリエイター。11年間、日産自動車にて操縦安定性-乗心地の性能技術開発を担当。次世代車の先行開発を経て、スカイラインやフーガ等のFR高級車開発に従事。その後、クルマの持つ「本音と建前」を情報発信していきたいと考え、2016年10月に日産自動車を退職。ライター兼YouTube動画作成をしながら、モータージャーナリストへのキャリア形成を目指している。

吉川 賢一|よしかわ けんいち