トヨタ クラウンRS(200系)のインテリア(内装)を徹底解説!

トヨタ クラウン RS 黒田明

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トヨタブランドを代表する伝統的なモデルのクラウン。2018年6月に登場した現行型のクラウンは15代目となります。今回は、その室内空間を徹底解説します。

文・鈴木 ケンイチ/写真・黒田 明


鈴木 ケンイチ

モータージャーナリスト。新車紹介から人物取材、メカニカルなレポートまで幅広く対応。最近は新技術や環境関係に注目。年間3~4回の海外モーターショー取材を実施。レース経験あり。毎月1回のSA/PAの食べ歩き取材を10年ほど継続中。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 自動車技術会会員 環境社会検定試験(ECO検定)

鈴木 ケンイチ
Chapter
トヨタ クラウンRS(200系)の内装は豪華?
クラウンRS(200系)の内装は馴染みのあるレイアウトで乗り換えユーザーも安心
クラウンRS(200系)のシートは背骨に沿うように設計されている

トヨタ クラウンRS(200系)の内装は豪華?

トヨタ クラウンといえば、かつてはオーナーカーというよりもカンパニーカーとして、役職をもつ人を後席に乗せる役割を担ってきたクルマと言っても間違いはないでしょう。

最近になってパーソナルユースが増えてきていますが、それでも室内空間の快適性や質感の高さへのこだわりは伝統通り。15代目となる新型モデルでもカタログにはこのように書かれています。
『歴代クラウンが大切にしてきた「五感に響く品質」についても磨きをかけるべく、開発現場に「クラウン工房」を設立。最初に触れるドアハンドルの位置や角度、手にフィットする握リアすい断面形状の追求、重厚なドア閉まり音、内装の優しい触感や視覚的な質感の高さなど、そのひとつひとつを丁寧に造り込みました。』
シフトレバーブーツをはじめ、随所にあしらわれているステッチは、形状や縫い目の間隔などの見え方を統一。これも視覚的な質感を高めるこだわりのひとつです。また、ドアトリムやインパネに表皮巻きを施した部品を置くことで、心地よいと感じる最適な触感を目指していると言います。

クラウンRS(200系)の内装は馴染みのあるレイアウトで乗り換えユーザーも安心

室内に入ってまず目に飛び込んでくるのが、中央に2段のディスプレイを備えたインパネです。新型になったとはいえ、中央にモニターを置き、その左右に縦型のエアコン吹き出し口を置くというレイアウトは先代から変わりません。先代モデルからの乗り換えユーザーにとっては、馴染みのあるレイアウトと言えるでしょう。
 中央の2段のディスプレイは、上が8インチの遠視点ディスプレイで、下が7インチのトヨタマルチオペレーションタッチ。運転中に前方を見ていたドライバーが、焦点を合わせやすい遠視点ディスプレイは、ナビ画面を表示。

下のトヨタマルチオペレーションタッチは、名称の通りにタッチスクリーンとなっており、通常時はエアコン画面ですが、ナビ画面やオーディオ画面なども表示することができます。
ドライバーの前にある2眼メーターは、目盛リア数字が浮いて見えるのが特徴です。RS仕様は、ドライブモードと連携してメーターリングの色が赤や青などに変化します。2眼メーターの間には7インチのマルチインフォメーションディスプレイが配置されています。簡易ナビや運転支援システムの状況などを表示することが可能です。
BとRS-Bを除くグレードでは、ステアリングは本革巻きとなっています。さらに、一部グレードにはヒーターもついています。ステアリングスイッチは、主に右側がACC系、左がメーターやオーディオ操作用となります。
センターコンソールにあるシフトノブは、中央ではなくドライバー側に近い場所にオフセットして設置されています。このレイアウトもクラウンの伝統のひとつです。RS仕様はカーボン調の加飾が施され、大きな2つの昇降式カップホルダーが配置されています。

使わないときはフラットになるため、ホコリアゴミが溜まらないというスマートなカップホルダーです。シフトノブの下には、アイドリングストップのキャンセルスイッチ(ハイブリッド車はEVドライブモードのスイッチ)・VSCのスイッチ・ブレーキホールドのスイッチが並びます。

クラウンRS(200系)のシートは背骨に沿うように設計されている

シートバックは背骨に沿うように、細い帯の様な部分を配置。左右の張り出しは大きく、乗員をしっかりと支えてくれる形状となっています。素材は写真の本革だけでなく、ヌバック調+合成皮革やファブリックも用意されています。

カラーも写真のホワイトだけでなく、ブラックやブラック&テラロッサ(赤茶色)、ベージュというバリエーションがあります。また今回、試乗した新型クラウンの運転席には、乗り込む際に自動で前後にスライドするパワーイージーアクセスシステムも装備されていました。
リアシート(後席)は、フロントシート(前席)下への足入れスペースが先代よりも拡大しており、快適性がさらにアップしています。一部グレードでは、後席が40/20/40分割で電動リクライニングします。

Gエクスクルーシブは、特に後席の居住性が重視されており、前席の背面にアシストグリップを装備。バックガラスの高板厚化、後席・荷室周辺・リアホイールハウスへの吸音材追加など、後席の静粛性と快適性がアップしています。
取材車はスポーティーグレードとなるRSアドヴァンスのため、スポーティーな印象の内装となっていましたが、それでも座り心地の良さや静粛性の高さは、さすがクラウンと言えるもの。モデル全体でスポーティー度を高めていますが、快適性や質感の高さはクラウンの伝統を守ったものとなっていました。
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