【プロ徹底解説】アグレッシブだけどどこか落ち着いている、メルセデス・ベンツ 新型Aクラスのスタイリングは?

2018年に登場した、メルセデス・ベンツ Aクラス。メルセデス・ベンツのエントリーモデルとしてラインナップされているAクラスですが、「ハイ、メルセデス」と呼べばクルマ側が反応してくれる最新のインフォテイメントシステム「MBUX」を搭載するなど、従来のエントリーモデルとは比べられないほど先進的なモデルに仕上がっています。今回は、外装、内装、安全装備、グレード別の違い、人気カラー、座席や荷室(ラゲージスペース)、オプション装備にライバルまで。などあらゆる視点からAクラスをひも解いていきます。

文・鈴木ケンイチ/写真・萩原文博

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新型Aクラスのデザインは、無駄のない造形でスポーティさを演出
空力の改良により快適性が大幅にアップ
AMGラインにより、よりスポーティでスタイリッシュに

新型Aクラスのデザインは、無駄のない造形でスポーティさを演出

メルセデス・ベンツ Aクラス A200d

新型Aクラスは、先代モデルのコンセプトを踏襲し、ワイド&ローのプロポーションで若々しくアグレッシブな雰囲気を醸し出しています。デザインのコンセプトは他モデルにも採用されている「Sensual Purity(官能的純粋性)」です。これは、スポーティさやエレガンスなどの情緒的要素を、無駄のない造形で表現するというもの。確かに、新型Aクラスのボディサイドを見ると、これ見よがしな目立つプレスラインは存在しません。それでも、微妙なボディ表面の凹凸によって、間延びしない緊張感や躍動感を感じさせてくれます。

メルセデス・ベンツ Aクラス A200d
メルセデス・ベンツ Aクラス A200d

低く構えたボンネットの先には、煌びやかなダイヤモンドグリル。その真ん中に左右にシルバーのルーバーを翼のように広げた大きなスリーポインテッドスターが鎮座します。左右に広がったデイタイムランニングライトを備えたシャープなLEDヘッドライトと、大きな開口部のフロントバンパーにより、よりワイド感が強調されています。メルセデス・ベンツらしい、プレミアム感と若々しいスポーティさが融合した、新型Aクラスのエクステリアの最大の見どころと言えるでしょう。

メルセデス・ベンツ Aクラス A200d

リヤビューの注目点はたくましいショルダー部と、ぎゅっと絞り込まれたリアウインドウとの対比。そして左右に長いテールライト。これらによって、Aクラスの特徴であるワイド感がさらに強調されています。

ちなみにA、B、Cピラーは先代モデルよりもスリム化されており、ドライバーが外を見るときの死角を約10%も減らしています。

空力の改良により快適性が大幅にアップ

メルセデス・ベンツ Aクラス A200d

新型Aクラスのエクステリアで特筆すべき点がもうひとつあります。それが空力の良さです。新型AクラスのCd値(空気抵抗係数)は、クラストップとなるCd値0.25となっています。

メルセデス・ベンツ Aクラス A200d

この優れた値を実現するため、細かな対策が数多く実施されました。ホイール、タイヤ、ホイールハウス、ホイールスポイラーの形状を最適化。ボディ下のカバーは大型化され、エンジンごとに別々のものが用意されています。また、ヘッドライトの周囲をシール。ボンネットフロントスカートの合わせ目にエアロリップを設置。大型ルーフスポイラー、サイドスポイラー、スポイラーリップなどにより空気抵抗と揚力を低減。ドアミラーの形状と設置位置も最適化。こうした努力により、空気抵抗が少なくなるだけでなく、高速走行中の風きり音も縮小。時速140㎞では30%も減っているといいます。

AMGラインにより、よりスポーティでスタイリッシュに

メルセデス・ベンツ Aクラス A200d

今回、取材に使ったのは新型Aクラスのディーゼル・エンジン搭載モデルである「A200d」。オプションとしてAMGラインが装着されています。これはフロントスポイラーと、サイド&リヤスカートをAMGスタリングパッケージとし、18インチAMG 5ツインスポークアルミホイール、メルセデス・ベンツ・ロゴ付きブレーキキャリパー、マルチビークLEDヘッドライトなどを装着。これらの装着により、イメージはさらにスポーティなものになっていました。

メルセデスAMG A 45 S 4MATIC+

メルセデスAMG A 45 S 4MATIC+

個人的には、AMGラインのアグレッシブさも良いのですが、シンプルな素の落ち着いた佇まいも魅力的に思います。ちなみに新型Aクラスは、ハイパフォーマンスのメルセデスAMG A 35 4MATICや、メルセデスAMG A45 S 4MATIC+といったモデルも存在しています。それらのハイパフォーマンス版たちはAMGらしい迫力あるルックスになっています。ベーシックなA180やA200dから、ハイパフォーマンスのAMGモデルまで、好みによって、いろいろ選べるのも新型Aクラスの魅力の一つと言えるのではないでしょうか。

鈴木ケンイチ

モータージャーナリスト。新車紹介から人物取材、メカニカルなレポートまで幅広く対応。最近は新技術や環境関係に注目。年間3~4回の海外モーターショー取材を実施。レース経験あり。毎月1回のSA/PAの食べ歩き取材を10年ほど継続中。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 自動車技術会会員 環境社会検定試験(ECO検定)

鈴木ケンイチ