ホンダ ジェイドの後部座席(リアシート)の使い勝手はいかに

ホンダ ジェイドの車内の写真

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2015年にワゴン並みの低床高でありながら、3列シート6人乗りのミニバンとして登場したホンダ ジェイド。居住性と立体駐車場の高さ制限を受けにくい使いやすさで高い評価を受けていました。

そんなジェイドが2018年5月にマイナーチェンジをむかえ、3列シート6人乗りのミニバンに加えて、2列シート5人乗りの新仕様が登場し、さらにその新仕様にスポーツタイプを設定。1車種からミニバン・ステーションワゴン・スポーツワゴンを選択できるのはジェイドの新たな強みです。今回はそんなバリエーション豊かなジェイドの後部座席に注目しました。

文・PBKK
Chapter
スポーツワゴンとしては頭一つ抜けた車内空間
驚異の快適性を誇る2列シート5人乗り
3列シート6人乗りはまるでビジネスクラス!?
様々な状況に対応する多彩なシートアレンジ
後部座席にはどんな収納がある?

スポーツワゴンとしては頭一つ抜けた車内空間

まずは、ホンダ ジェイドのスポーツタイプであるRSの寸法を見ていきましょう。

全長:4,660mm
全幅:1,775mm
全高:1,530-1,540mm

室内長:2,850mm
室内幅:1,505mm
室内高:1,230mm

ほとんどの立体駐車場に対応できるように車高が最大でも1540mmに抑えられています。次に、スポーツワゴンの代表格であるスバル インプレッサスポーツの寸法を見比べてみましょう。

全長:4,660mm

全幅:1,775mm
全高:1,480mm

室内長 :2,085mm
室内幅 :1,520mm
室内高 :1,200mm

インプレッサスポーツとジェイドを比べてみると、ジェイドの方が広いことがわかります。
広さの秘密は「人のためのスペースは最大に、メカニズムは最小に」というHonda独自の考え方によるもの。ジェイドは、フューエルタンクや排気システムの薄型化、低床化に寄与するダブルウイッシュボーン・リアサスペンションを採用することにより、ステーションワゴン並の低床高かつミニバンの居住性を実現しました。

2018年5月のマイナーチェンジでは、ガソリン車とハイブリッド車の両方に2列シート5人乗り仕様を新設定。従来までの3列シート6人乗りとは異なり、ステーションワゴンによくみられるシート配列となっています。

次からは本題となる後部座席について触れていきます。新仕様である2列シート5人乗りと従来の3列シート6人乗りにはどんな特徴があるのでしょうか。

驚異の快適性を誇る2列シート5人乗り

2列シート5人乗りは2018年5月のマイナーチェンジで登場した新仕様で、前席に2人、後席に3人座ることができることに加えて、広い荷室を備えているステーションワゴンタイプ。

2列シート5人乗りにあたるグレードは、「G・Honda SENSING」と「RS・Honda SENSING」、「HYBRID RS・Honda SENSING」のガソリン車2種とハイブリッド車1種の計3種です。

後部座席は座面から天井まで975mm、座席の長さは475mmありゆったりと腰かけることができます。前後のシート間隔には余裕を持たせ、足を組んでも窮屈にならない足回りを確保。シートにはクッションのような厚みのある生地を使い座り心地にもこだわり、長時間のドライブでも極度に疲労を感じることはなさそうです。

また、前席のコンソール後端には後席用のエアコン吹き出し口を設けています。それにより車内でのエアコンの効きが早く、一年通して快適に過ごすことができそうです。

さらに、後部座席の中央には大型センターアームレストに加えて2人分のドリンクホルダーとスマートフォン、財布を収納できるポケットの付いた反転テーブルを備えています。大型センターアームレストは背もたれに、反転テーブルは座面に取り付けられています。

後部座席にスライド機構はないものの、座席は6:4分割で倒すことが可能。乗車人数と荷物の量によっては片面だけ倒して荷室を拡大するなどの柔軟なアレンジができます。後部座席を全て倒せば車中泊にも大活躍です。

3列シート6人乗りはまるでビジネスクラス!?

次に、3列シート6人乗りの後部座席を紹介していきます。3列シート6人乗りにあたるグレードは、「X・Honda SENSING」と「HYBRID X・Honda SENSING」のガソリン車とハイブリッド車で各1種ずつです。

3列シート6人乗りは2015年に発売当初からある仕様。3列シート6人乗りの後部座席の特徴は、2列目のVスライドキャプテンシートです。座席間の繋がりはなくそれぞれが独立しており、座面から天井まで975mm、座席長450mm×座席幅530mmを確保。

座席には固定タイプの大型アームレストが備えられ、まるで飛行機のビジネスクラスのような空間を実現しています。また左右それぞれにVスライド機構が採用されており、座席下のレバーで操作可能。約170mmの可動性能を持ち、最大まで下げれば足を伸ばすこともできそうです。

最後端となる3列目の広さは、座面から天井まで875mm、座席長と座席幅ともに425mmとなり、2列目Vスライドキャプテンシートには少し劣りますが、それでも十分な広さです。

さらに、3列目には5:5分割床下格納機構を採用しストラップを引くだけの簡単操作で荷室に早変わり。5人乗車で3列目を一席だけ倒してそこを荷室にするなど用途に応じて柔軟に操作できるのはとても便利です。

様々な状況に対応する多彩なシートアレンジ

2列シート5人乗りの後部座席は、6:4分割可倒式リアシートで左右に6:4の割合に分割して、それぞれが独立して倒れる仕組みになっています。座席の前後のどちらからでも操作でき、様々な状況に対して柔軟なシートアレンジを選択できます。ここでは状況に合わせたシートアレンジの例を紹介していきます。

木材や自転車などの長さのある荷物を積み込みたい時には片方の座席を倒しましょう。左右のどちらを倒すかは後部座席に座る人数によって決まります。左側を倒すと座れるのは1人、右側を倒せば2人まで対応できます。

サーフボードやパネルをはじめとする長く幅のある荷物を積み込みたい時には、後部座席を両側とも倒してしまいましょう。そうすることで、後部座席と荷室をつなげた巨大な空間に変貌。1mをゆうに超える空間であれば、大きい荷物でも楽々積載できますね。

3列シート6人乗りのシートアレンジはどうでしょうか。3列シート6人乗りも2列目と3列目のどちらも可倒式なため、2列シート5人乗りと同じく多彩にシートアレンジできます。

5人乗車時に荷物を積みたい時には3列目のシートを片方倒すのがいいでしょう。一席倒すだけでMサイズのスーツケースを積載できるほどのスペースを確保できるので、乗員全員の荷物をそのスペース一箇所に集めても問題ありません。

荷物が伴う4名以下のドライブであれば3列目のシートを両側倒すのがオススメ。2列目と3列目のシートを片側づつ倒し長さのあるスペースを造ることも可能ですが、できれば座り心地の良い2列目のキャプテンシートを倒すのは避けたいところ。

3列目を両側倒せば2列目を一番後ろまでスライドした状態でも9インチのゴルフバッグを4個収納できるほどのスペースを確保できます。長さのある荷物を積載するときは2列シート5人乗りと同様に2列目と3列目のシートを倒してスペースを確保。

車中泊にも活かせますが、2列目を倒すと座席の間に隙間が発生するので、タオルなどで隙間を埋めることをオススメします。ミニバン・ステーションワゴン・スポーツワゴンの3つの顔を持ちつつも、後部座席のアレンジ性能が共通しているのはジェイドの強みです。

後部座席にはどんな収納がある?

収納機能は使い勝手に繋がる大事な要素で、ジェイドの後部座席には豊富な収納スペースが備えられています。

・シートバックポケット
運転席と助手席の座席背面に取り付けられたポケットで、ノートや書類などの薄い物の収納はもちろん、携帯や財布などの手持ち品を入れておけば車外に出る時に便利です。この収納はタイプ別ですが、助手席背面のシートバックポケットは全タイプに取り付けられています。

・ドアポケット
2列目の左右席にある奥行きのあり、飲み物や財布、ノートなどの長物の収納には欠かせないポケット。すぐ手の届く位置にあるため物の出し入れにはストレスを感じません。

・コートフック
2列目右席のアシストグリップに付いていて、ハンガーをかけるのに使用します。そうすることでコートにシワが付くことはありません。

・2列目シート用反転テーブル
2列シート5人乗り限定の収納。2列目シートの中央座面に潜んでいて、ドリンクホルダーが2つと小物に最適なポケットが付いています。ドリンクと軽食を置けばドライブの準備はバッチリ。ゆったりとした時間を車内で過ごせますね。

・ドリンクホルダー
3列目の座席左右に設置されていることから3列シート6人乗り限定の収納。ここには長旅には必須なドリンクを入れておきましょう。

上記以外にもオプションで収納をさらに増やすことができます。
ジェイドには座席の広さやアレンジ性といった数多くの特徴があり、まさにホンダ独自の「人のためのスペースは最大に、メカニズムは最小に」の想いが込められた一台です。

今回の述べた後部座席は主に2列シート5人乗りと3列シート6人乗りの違いでしたが、走行性能や乗り心地はグレードによって細かく強みが異なります。気になる方はぜひ試乗に訪れてみてください。
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