北海道の道路で地面を指す矢印?その正体は…!

矢羽根の写真

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北海道をドライブすると、道路脇にたくさんの矢印つきポールが並んでいる光景をよく見ます。道路を指しているのは分かりますが、見たことがある方は「何のために設置されているんだ?」と疑問に思うでしょう。

今回は、この地面を指す矢印の正体を解説していきます。

文・PBKK
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矢印の正体は「固定式視線誘導柱(矢羽根)」
矢羽根の役割

矢印の正体は「固定式視線誘導柱(矢羽根)」

矢印つきポールの正式名称は「固定式視線誘導柱」です。北海道では一般的に矢羽根と呼ぶことが多いようです。

積雪する地域の中でも、雪が積もったら危険になる場所などを中心に設置されています。北海道の設置量は特に多いですが、その性質上、東北など他の豪雪地域にも設置されています。

ちなみに矢印の規格に細かい統一はなく、そのため多くの種類があります。

基本の赤・白の他にも黄・黒など、2種類のストライプでカラーリングされているものが多く、蛍光塗料を塗ったものや自ら発光する機能(LED)をもつものなど、メーカーによってさまざまなタイプが存在します。

矢羽根の役割

矢羽根には、次のような役割があります。

積雪地帯で道の端を教える
豪雪地帯では雪が本格的に積もると、車道と路肩や路側帯の境さえ分からなくなります。また吹雪で、目の前が見えにくくなるなどの危険もあります。矢羽根は車道と路肩や路側帯の境をドライバーに教えてくれます。たとえ雪が積もって道路が見えない状態になっても、矢羽根が示すエリアに侵入しないように気をつければ、車道を逸脱したりする心配なく通行できます。また吹雪で見通しが悪くても、矢羽根を目印にすれば安全に運転できます。このように矢羽根は、積雪地帯で路肩を教える役割を果たしています。

夜間などにも道を分かりやすく示す
積雪していないときにも、矢羽根は役立ちます。矢羽根は夜間にはヘッドライトの明かりを反射したり、自ら発光するので、周囲に明かりがない見通しの悪い状況でも、きちんとどこまでが道が分かります。このように矢羽根は、積雪に限らず見通しが悪い状況でもドライバーの道しるべになります。

除雪作業の際に目印になる
矢羽根はもともと、除雪作業のために作られたものでした。目印がないと、特に吹雪などで司会が悪い状態では路肩にはみ出たり、速攻に落ちてしまうなど安全に除雪作業ができませんでした。そこで除雪範囲を示す目印として、矢羽根が開発されました。今でもその使い道は有効で、除雪作業者は矢羽根を目印にしながら除雪作業を行います。
一見、不可思議に見える矢羽根ですが、積雪地帯では大変役に立つ目印です。北海道に旅行や出張などで赴く際は、ぜひ矢羽根に注目してみてくださいね。

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