歩行者を人間と認識できず初の事故…自動運転の未来はどうなる?

自動運転

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ドライバーの代わりにコンピューターが運転制御を行う自動運転は各国で実証実験が進み、これから普及段階に移行していくでしょう。

しかし普及に関しては、さまざまな課題があります。

自動運転の課題を大きく浮き彫りにした事件の一つが、「Uber」が起こした自動運転が直接の原因となる初の死亡事故です。

今回はこの事件を紐解きながら、自動運転がどのような課題を抱えているのか分かりやすく解説していきます。
Chapter
Uberの事故概要
事故原因は「交通違反の横断者を上手く認識できなかった」こと
自動運転が抱える課題とは?

Uberの事故概要

Uberは2018年3月、自動運転の実証実験中に49歳の女性をはね死亡事故を起こしました。

自動運転を巡る死亡事故はこれまでにもいくつか起こっていますが、この事件はその中でも自動運転システムが直接招いた初の死亡事故ということで話題になりました。

事故原因は「交通違反の横断者を上手く認識できなかった」こと

2019年11月、事故を調査した米運輸規制当局が新しい報告書を発表しました。その中でUberの自動車が交通違反を行っていた女性を上手く認識できず、はねてしまう原因につながったことが明らかになりました。

死亡した女性は交通規則を無視し、横断歩道がまったくない車道のまっただ中を自転車を押しながら突っ切ろうとしていました。

Uberは女性を最初自動車として認識しましたが距離が縮まるにつれて認識にぶれが生じ、自転車と認識して制御システムを作動させたときには衝突目前まで迫っていました。

問題だったのは、Uberが車道を横断する歩行者を想定しておらず、実質プログラムに欠陥があった点です。自動運転プログラムは最後まで、女性を人と認識できませんでした。

車道を横断する歩行者は交通違反に当たるとはいえ十分想定しうる内容ですし、それを想定していなかったというのは疑問の残るところです。きちんと対処していれば女性を人と認識して、未然に死亡事故を防げたかもしれません。

自動運転が抱える課題とは?

自動運転の技術が進めば、今後公道でもドライバーが操縦せずにドライブができる場面が増えるかもしれません。しかしUberのように交通規則違反の歩行者を認識できなかったりすると、大きな事故につながります。
自動運転開発メーカーは今後、あらゆる状況に想定して運転判断ができるシステムを開発し自動運転車に組み込む必要性があるでしょう。

またUberの事件では、誰に事故責任があるかも問題になりました。今後は各国が法律整備を進め、万が一の自動運転事故の際誰が責任を持つか明確にする必要もありそうです。
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