いつのまにかカタログ落ちしていたメルセデスのクラス4選|RクラスやGLクラスなど
更新日:2024.09.09
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ユーザーニーズが多様化し、メーカーもそれに呼応したクルマ作りを行っている現在、メルセデス・ベンツもその例にもれず、コンパクトカーからフルサイズセダン、SUV、さらにはミニバンなど、さまざまな車種をラインナップしています。そのラインナップが増加する過渡期に生まれたなかには、ひっそりとカタログから消えていったモデルもあります。
文・西山昭智
文・西山昭智
GLクラス
メルセデス・ベンツがSUVラインナップを充実させるなか、2006年に登場したGLクラスは、その名の通りSUVモデルの最高峰という位置づけで、ゲレンデヴァーゲンよりも乗用車ライクな仕上がりとなっていました。
1997年にデビューしたMクラスと同様、アメリカのアラバマ工場で生産されていたモデルで、ジープ グランドチェロキーとプラットフォームを共有しています。
全長5,100mm×全幅1,955mm×全高1,840mmという堂々たる体躯に、日本では5.5L V8ガソリンエンジンを搭載。初代モデルの販売は、GL550 4MATICのみのモノグレード展開で、車両本体価格は当時のG500ロング(1,210万円)よりも高額な1,280万円でした。
2013年には、フルモデルチェンジを行ない2代目へ移行。その後、2015年のマイナーチェンジを機にGLクラスは消滅。SUVカテゴリーの再編成により、後継にはGLSクラスが投入されました。
1997年にデビューしたMクラスと同様、アメリカのアラバマ工場で生産されていたモデルで、ジープ グランドチェロキーとプラットフォームを共有しています。
全長5,100mm×全幅1,955mm×全高1,840mmという堂々たる体躯に、日本では5.5L V8ガソリンエンジンを搭載。初代モデルの販売は、GL550 4MATICのみのモノグレード展開で、車両本体価格は当時のG500ロング(1,210万円)よりも高額な1,280万円でした。
2013年には、フルモデルチェンジを行ない2代目へ移行。その後、2015年のマイナーチェンジを機にGLクラスは消滅。SUVカテゴリーの再編成により、後継にはGLSクラスが投入されました。
GLクラス 画像
GLKクラス
2008年に登場したGLKクラス。GLクラスのショート版(Kurz=短い)を意味するモデル名からもわかるように、コンパクトクラスのクロスオーバーSUVです。
ボディサイズは、全長4,530mm×全幅1,840mm×全高1,685mmに、ホイールベースは2,755mm。1.7m以下に抑えた車高に、最小回転半径は5.4mと、取り回しの便利なSUVとしてちょっとした話題を集めました。
最初に日本へ導入されたのは、3.0L V6エンジンを搭載したGLK300 4MATICのみで、車両本体価格は675万円。
悪路踏破性能は極めて高く、どんなシチュエーションでも走行姿勢を保つための4つのエレクトロニックスタビリティプログラムや、減衰を自動で調整するセレクティブダンピングシステム、車速によってステアリング操作トルクを制御するパラメーターステアリング、瞬発力と快適性を両立させるアジリティコントロールなど、さまざまな電制デバイスを採用しています。
2012年にマイナーチェンジを行なうものの、2015年に販売を終了。実質的な後継モデルとして、GLCクラスが投入されました。
ボディサイズは、全長4,530mm×全幅1,840mm×全高1,685mmに、ホイールベースは2,755mm。1.7m以下に抑えた車高に、最小回転半径は5.4mと、取り回しの便利なSUVとしてちょっとした話題を集めました。
最初に日本へ導入されたのは、3.0L V6エンジンを搭載したGLK300 4MATICのみで、車両本体価格は675万円。
悪路踏破性能は極めて高く、どんなシチュエーションでも走行姿勢を保つための4つのエレクトロニックスタビリティプログラムや、減衰を自動で調整するセレクティブダンピングシステム、車速によってステアリング操作トルクを制御するパラメーターステアリング、瞬発力と快適性を両立させるアジリティコントロールなど、さまざまな電制デバイスを採用しています。
2012年にマイナーチェンジを行なうものの、2015年に販売を終了。実質的な後継モデルとして、GLCクラスが投入されました。
GLKクラス
Rクラス
グランドスポーツツアラーというコンセプトで、2006年に発売されたRクラス。メルセデス・ベンツでは非常に珍しい、ミニバンのような位置づけのモデルです。
MクラスやGLクラスとプラットフォームを共有した、ボディサイズは全長4,930mm×全幅1,920mm×全高1,660mm。ホイールベースは2,980mmで、5ドア・7人乗車(2007年までは6名乗車)仕様です。
当初、日本では3.5L V6エンジンを搭載したR350と、5.0L V8エンジンを搭載したR500の2モデルをラインナップ。駆動方式は、いずれもフルタイム4WDの4MATICでした。
2006年当時の車両本体価格は、R350が724万5,000円、R500が966万円で、のちに1,400万円のR63 AMGが仲間入りしています。そして2010年にマイナーチェンジを行なうものの2代目モデルへ移行することなく2012年に生産を終了。日本では2014年に販売が終了となっています。
販売台数が伸び悩んだモデルでしたが、国産ミニバンとは違い高速走行性に優れていたのが、Rクラスの特徴であり魅力でもありました。
MクラスやGLクラスとプラットフォームを共有した、ボディサイズは全長4,930mm×全幅1,920mm×全高1,660mm。ホイールベースは2,980mmで、5ドア・7人乗車(2007年までは6名乗車)仕様です。
当初、日本では3.5L V6エンジンを搭載したR350と、5.0L V8エンジンを搭載したR500の2モデルをラインナップ。駆動方式は、いずれもフルタイム4WDの4MATICでした。
2006年当時の車両本体価格は、R350が724万5,000円、R500が966万円で、のちに1,400万円のR63 AMGが仲間入りしています。そして2010年にマイナーチェンジを行なうものの2代目モデルへ移行することなく2012年に生産を終了。日本では2014年に販売が終了となっています。
販売台数が伸び悩んだモデルでしたが、国産ミニバンとは違い高速走行性に優れていたのが、Rクラスの特徴であり魅力でもありました。
Rクラス 画像
CLクラス
メルセデス・ベンツのSクラスクーペといえば、W126時代のSECを思い浮かべる方も少なくないでしょう。そのSECは、W140で車名をSクラスクーペに変更。さらに1996年にマイナーチェンジで、CLクラスに改められました。
プラットフォームこそSクラスと共用されていますが、スタイリングや内装のデザインは差別化が図られ、パーソナルなラグジュアリークーペとして仕上げられています。
1996年に発売された当初、日本では6.0L V8エンジンを搭載したCL600のみをラインナップ。その価格は、1,720万円と当時のS600L(1,590万円)を上回るものでした。
ボディサイズは、全長5,065mm×全幅1,910mm、全高1,445mmで、その巨体を活かした流麗なデザインは、現在でも多くのファンを魅了しています。
その後Sクラスのモデルチェンジにともなって、1999年に2代目CLがデビュー。4灯式のヘッドランプが特長で、V8エンジンのほかにV12エンジンを搭載したCL600が追加ラインナップされました。
さらに2005年には3代目CLが登場。Sクラスと同じ顔つきながら、リアエンドはCLSに似たデザインとなり、エレガントさがさらに際立っています。3代目は、ボトムグレードのCL550でも1,500万円オーバーという価格で、特別モデルのCL65 アニバーサリーでは、なんと3,500万円オーバーという値付けになっていました。
しかし、2014年には生産を終了。後継モデルとして、Sクラスクーペがデビューしています。
プラットフォームこそSクラスと共用されていますが、スタイリングや内装のデザインは差別化が図られ、パーソナルなラグジュアリークーペとして仕上げられています。
1996年に発売された当初、日本では6.0L V8エンジンを搭載したCL600のみをラインナップ。その価格は、1,720万円と当時のS600L(1,590万円)を上回るものでした。
ボディサイズは、全長5,065mm×全幅1,910mm、全高1,445mmで、その巨体を活かした流麗なデザインは、現在でも多くのファンを魅了しています。
その後Sクラスのモデルチェンジにともなって、1999年に2代目CLがデビュー。4灯式のヘッドランプが特長で、V8エンジンのほかにV12エンジンを搭載したCL600が追加ラインナップされました。
さらに2005年には3代目CLが登場。Sクラスと同じ顔つきながら、リアエンドはCLSに似たデザインとなり、エレガントさがさらに際立っています。3代目は、ボトムグレードのCL550でも1,500万円オーバーという価格で、特別モデルのCL65 アニバーサリーでは、なんと3,500万円オーバーという値付けになっていました。
しかし、2014年には生産を終了。後継モデルとして、Sクラスクーペがデビューしています。
CLクラス 画像
今回取り上げたうち、GLクラス、GLKクラス、CLクラスの3台は、それぞれ後継モデルにその任をバトンタッチしていますが、Rクラスに限っては後継モデルが登場することなく、カタログから姿を消しました。
西山昭智
大学卒業後自動車雑誌の編集部へ入社。アメリカ車を皮切りに輸入中古車やスーパーカー専門誌の編集部を経て独立。現在も紙媒体の自動車雑誌で編集および執筆を行なっている。正規販売ディーラーや中古車専門店などに取材を行なうことが多く、現場でしか聞けない業界の裏話的なものも取り扱い中。好きな車はフランス車。