ポルシェの911や718、この数字の意味とは?
更新日:2024.09.09
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ドイツのプレミアムカーメーカー、ポルシェのモデルにつけられている「911」「718」などの数字の意味をご存知でしょうか。こうしたポルシェの名称とその意味を知ることで、ポルシェについてぐっと理解を深めることができます。今回は、ポルシェの数字に着目してみました。
文・吉川賢一
文・吉川賢一
ポルシェの代表格「911」とは?
ポルシェと言えば「911」という数字を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。911は、ポルシェのフラッグシップモデルで、誕生以来、RR方式(リアエンジン・リアドライブ)にこだわり、進化し続けているスポーツカーです。
911には、他に3桁の社内コードのタイプナンバーがあります。車両の開発中に使われているコードは最終段階まで引き継がれ、そのまま販売されることが多く規則性はありません。
簡単に911のタイプナンバーを説明すると、初代からビックバンパーが「901型」、901型のターボモデルが「930型」、1988年のデビューの「964型」、最後の空冷エンジン「993型」、初代水冷モデル「996型」、水冷2代目の「997型」、そして現行の「991型」と進化してきました。なお、2019年に8代目「992型」が発表されるとの噂がでています。
7代目にあたる現行の991型には、911 カレラ、911 カレラT、911 タルガ4 、911 ターボ、911 ターボS エクスクルーシブ、911 GTS、911 GT3、911 GT2 RSといったバリエーションがあります。
911には、他に3桁の社内コードのタイプナンバーがあります。車両の開発中に使われているコードは最終段階まで引き継がれ、そのまま販売されることが多く規則性はありません。
簡単に911のタイプナンバーを説明すると、初代からビックバンパーが「901型」、901型のターボモデルが「930型」、1988年のデビューの「964型」、最後の空冷エンジン「993型」、初代水冷モデル「996型」、水冷2代目の「997型」、そして現行の「991型」と進化してきました。なお、2019年に8代目「992型」が発表されるとの噂がでています。
7代目にあたる現行の991型には、911 カレラ、911 カレラT、911 タルガ4 、911 ターボ、911 ターボS エクスクルーシブ、911 GTS、911 GT3、911 GT2 RSといったバリエーションがあります。
ああ、懐かしい連発!ポルシェ 911を新旧乗り比べ!土屋圭市 × 河口まなぶ(LOVECARS!TV!)が送る、930カレラと992カレラ4S 70分徹底解説!【土屋圭市のヴィンテージタイムス】
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911の車体番号の起源
1948年に、ポルシェの名を初めて冠したモデルが356でした。この数字は、社内コードのタイプナンバーで、以降ポルシェでは、タイプナンバーを正式名称に採用することになりました。
ですが、356の後継モデルを開発するにあたり、当時フォルクスワーゲンとの提携の可能性があったポルシェは、開発コードをVWのシステムに合わせるべきと考えました。そこで選ばれたのが、VWでは使われていなかった900番台の数字で、6気筒エンジンをプロジェクト901に、4気筒を902と定めました。
本来なら、それまでの慣例に習って、市販車は901と902になる予定でしたが、これに対してフランスのプジョーが「2桁目に0を使った3桁数字」のネーミングは、商標登録をしているとして、ポルシェに、そのネーミングの中止するように主張してきました。
そこで、ポルシェは、やむを得ず2桁目の0を1に置き換えました。こうした背景から生まれたのが、911というネーミングなのです。
ですが、356の後継モデルを開発するにあたり、当時フォルクスワーゲンとの提携の可能性があったポルシェは、開発コードをVWのシステムに合わせるべきと考えました。そこで選ばれたのが、VWでは使われていなかった900番台の数字で、6気筒エンジンをプロジェクト901に、4気筒を902と定めました。
本来なら、それまでの慣例に習って、市販車は901と902になる予定でしたが、これに対してフランスのプジョーが「2桁目に0を使った3桁数字」のネーミングは、商標登録をしているとして、ポルシェに、そのネーミングの中止するように主張してきました。
そこで、ポルシェは、やむを得ず2桁目の0を1に置き換えました。こうした背景から生まれたのが、911というネーミングなのです。
718とは?
718は、ミドシップレイアウトのエントリーポルシェです。2016年モデルから、エンジンが6気筒NAから4気筒ターボモデルに変更されています。この変更にともない、名称に718が使われるようになりました。
718には、718ケイマン、718ボクスター、718GTSのバリエーションがあります。クーペがケイマン、オープンがボクスターになります。ケイマンのベースグレードの車両価格が6,730,000円であるため、Poor Man’s PORSCHEといわれることがありますが、そのハンドリング性能は評判が高く、911をしのぐポテンシャルがあるとも言われています。
718は、1957年から1964年頃までに活躍していたポルシェのレーシングカーにつけられていたモデル名に由来します。
なお、ケイマンとボクスターは、大きく分けて3世代が存在します。それぞれのコードナンバーは初代が「987型」、2代目が「981型」、そして現行モデルが「982型」となっています。981型は、987型のデメリットが改善されたNAモデルの最終形体ともいわれています。
また、GTSやGT4などの追加モデルも発売されています。今後、982型にも追加モデルなどが発売される可能性があるため、目が離せません。
718には、718ケイマン、718ボクスター、718GTSのバリエーションがあります。クーペがケイマン、オープンがボクスターになります。ケイマンのベースグレードの車両価格が6,730,000円であるため、Poor Man’s PORSCHEといわれることがありますが、そのハンドリング性能は評判が高く、911をしのぐポテンシャルがあるとも言われています。
718は、1957年から1964年頃までに活躍していたポルシェのレーシングカーにつけられていたモデル名に由来します。
なお、ケイマンとボクスターは、大きく分けて3世代が存在します。それぞれのコードナンバーは初代が「987型」、2代目が「981型」、そして現行モデルが「982型」となっています。981型は、987型のデメリットが改善されたNAモデルの最終形体ともいわれています。
また、GTSやGT4などの追加モデルも発売されています。今後、982型にも追加モデルなどが発売される可能性があるため、目が離せません。
ポルシェは、誕生以来、一貫してRRを軸にスポーツカーを製造し続けるメーカーです。その代表車種である911の進化が、ポルシェ自体の進化と置き換えることができます。
いつの時代も、スポーツカーファンの心をつかんで離さないポルシェに、私たちは、今後のニューモデルへの期待と所有への憧れを抱き続けることでしょう。
いつの時代も、スポーツカーファンの心をつかんで離さないポルシェに、私たちは、今後のニューモデルへの期待と所有への憧れを抱き続けることでしょう。
吉川賢一
モーターエンジニア兼YouTubeクリエイター。11年間、日産自動車にて操縦安定性-乗心地の性能技術開発を担当。次世代車の先行開発を経て、スカイラインやフーガ等のFR高級車開発に従事。その後、クルマの持つ「本音と建前」を情報発信していきたいと考え、2016年10月に日産自動車を退職。ライター兼YouTube動画作成をしながら、モータージャーナリストへのキャリア形成を目指している。