ポルシェデザインが手がけた「レガシィ ブリッツェン」とは?

スバル レガシイ ブリッツェン 2002

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現代のスバルを代表するアッパーミドルクラスがレガシィです。ツーリングワゴンが代名詞的な存在ですが、セダンやワゴンをベースにしたSUVモデルといった派生モデルも高い人気を博していました。そんな歴代レガシィのなかで、あのポルシェデザインが手がけた限定車が販売されていたことをご存じでしょうか。ドイツ語で「稲妻の光」と名付けられた、その希少なモデルに今回はフューチャーしたいと思います。

文・西山昭智
Chapter
スバルの救世主となったレガシィ
雷光のような鋭さあふれるスタイル
ヨーロッパライクなスバルの大ヒットモデル

スバルの救世主となったレガシィ

1989年に登場した初代レガシィは、そのスタイリングの美しさとステーションワゴンの優位性により、当時のウインタースポーツ人気と相まってたちまち大評判を呼ぶことになります。1993年には早くもフルモデルチェンジを敢行しますが、依然としてその人気ぶりは変わらず続き、日本だけでなく海外でも高い評判となりました。

そして1998年に登場する第3世代のレガシィによってその人気は頂点へ。全車4WDとなった3代目レガシィでは、ステーションワゴンに劣らない人気を誇ったB4というセダンも登場しています。ちなみに3代目レガシィは1998年のRJCカー・オブ・ザ・イヤーを受賞しています。

雷光のような鋭さあふれるスタイル

そんな3代目レガシィに登場したスペシャルな限定モデルが、BLITZEN(ブリッツェン)です。ポルシェデザインが監修したエアロパーツや専用インテリアを身に纏い、ブリッツェンにのみ許された真っ赤なプレミアムレッドが特長的なモデルです。

2000年当時はセダンであるB4のみの設定でしたが、翌年にはステーションワゴンにもブリッツェンが仲間入りしています。ポルシェデザインによるフロントおよびリアバンパー、専用のフロントグリル、さらにB4には専用リアスポイラーを装着し、スパルタンな雰囲気を醸し出しています。

17インチアルミホイールもブリッツェン専用デザインのもの。トランスミッションはMTおよびATが用意され、MTモデルにはフロントヘリカルLSDを採用。ポルシェデザインのスタイリングに相応しい走りが味わえるのも、ブリッツェンだけの魅力です。

2002年には、2.0Lターボのほかに3.0Lの水平対向6気筒エンジンモデルにもブリッツェンが登場。ポルシェと同じボクサーエンジンを搭載したこの1台は、まさにスバルとポルシェのコラボレーションといえるでしょう。この年度以降、マッキントッシュオーディオが標準装備になります。

2003年にはレガシィがフルモデルチェンジを行い第4世代へと移行すると、2005年に第4世代のB4をベースにしたブリッツェンが発売。翌2006年には、ツーリングワゴンも追加されます。
それから約10年後の2015年の東京オートサロンで、BN系をベースにしたブリッツェンコンセプトが公開されました。特徴的なデザインのエアロパーツや、上質なインテリアなど、歴代ブリッツェンのモチーフを上手く使った完成度の高いモデルでしたが、実際に販売されることはありませんでした。

※ポルシェデザインはポルシェの子会社でポルシェの自動車をデザインしているわけではありません。

ヨーロッパライクなスバルの大ヒットモデル

個性あふれるリアウイングの形状、サイドシルに描かれたBLITZENの文字、ワンランク上のクラス感を醸し出すインテリアなど、レガシィでありながらどこかヨーロッパライクな仕上がりを見せたスバルの大ヒットモデル。

マッキントッシュサウンドが標準装備で楽しめるなど、ドライビングする歓びを追及した1台として、ブリッツェンの復活を望むファンは決して少なくないでしょう。

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