山道ですれ違い!登りと下りの車はどちらが優先?運転マナーと法律を解説
更新日:2025.08.04

※この記事には広告が含まれます
山間部の細い道路で対向車と出会ったとき、「登り車と下り車のどちらが先に進むべきか?」と迷った経験はありませんか。実は狭い山道ですれ違う際は「登り」の車を優先するのが基本です。登り坂でいったん停車すると再発進が難しく、ブレーキを離した瞬間に車が後退する恐れもあるため、下り車が登り車に道を譲ることが推奨されているのです。特に急勾配の坂道ではMT車でなくAT車でも後退しうるため、登り車を先に行かせた方が安全でしょう。
登坂車が優先とされる理由と道路交通法の関係
「登り優先」のルールは運転マナーとして広く浸透していますが、意外にも道路交通法に明文化された規定はありません。法律上は狭路で対向車と行き違う際、双方が徐行しつつ安全に譲り合うことが求められる程度で、細かな優先順位までは定めていません。ただし教習所の教材や運転免許試験では「坂道では下りの車が停止して上り車に道を譲る」と教えられており、これが実質的なルール・マナーとして定着しています。要するに法的義務ではなくとも、登り坂発進のリスクを考慮した安全マナーとして「登り車優先」が一般常識になっているのです。
【実践編】山道のすれ違いで注意したい4つの運転マナー
近くの待避所に先に入れる車が譲るのが基本
近くに待避所や道幅の広い箇所がある場合は、上り下りに関係なく近い側の車がそちらに入って待機します。自分の側に避け場所があれば積極的に活用し、道路を譲りましょう。
崖側を走る車は停車優先、安全な行き違いを意識
道の片側が崖(谷側)になっている場合は特別な配慮が必要です。崖側を走行している車は上り下り問わず、安全な場所で停車して待つのが原則です。崖側の車に先に動かれると転落のリスクが高まるため、反対の山側を走る車が先に通過した方が安全です。
ライトや合図で「お先にどうぞ」の意思表示を
下り坂を走行中に対向から登ってくる車を見かけたら、早めに速度を落として左側に寄り、上り車が通りやすいスペースを作ります。必要に応じてライトのパッシングや手振りで「お先にどうぞ」と意思表示し、お互いに安全確認しましょう。
後続車がいるときは早めの譲りがスマート
山道走行に不慣れでゆっくり走っているときは、後ろに車列を作ってしまう前に合図して先に行かせることも大切です。無理に先を急がせず、自分も譲られる側もストレスなく運転できるよう心がけましょう。
登り下りにとらわれず、状況に応じた安全運転を
狭い山道では「登り優先」が原則ですが、最優先すべきはお互いの安全です。道路状況や車両の位置関係をよく判断し、思いやりを持って譲り合う運転を心掛けましょう。道路交通法の文言にとらわれすぎず、基本ルールと状況に応じた例外対応の両方を理解しておけば、落ち着いて対処できるはずです。
最後に、譲ってもらった際は軽く会釈やハザード点滅で感謝の意思を示すと、今後のドライブマナー向上にもつながります。安全第一で、山道ドライブを楽しんでください。
最後に、譲ってもらった際は軽く会釈やハザード点滅で感謝の意思を示すと、今後のドライブマナー向上にもつながります。安全第一で、山道ドライブを楽しんでください。