ドアノブがない国産車まとめ!驚きの隠れドアノブの仕組みと注目モデル5選

トヨタ C-HR 2016

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普段何気なく触れている車のドアノブ(ドアハンドル)ですが、実は「ドアノブがない」ように見える車が存在します。

ドアを開ける取っ手がボディに見当たらないなんて不思議ですよね。「隠れドアノブ」や「ドアノブレス」デザインとも呼ばれるこの仕掛け、国産車にも採用例があります。

なぜメーカーはあえてドアノブを目立たなくしているのでしょうか?本記事では、その理由やメリット、具体的な国産車種の例、使い勝手や海外車との違い、そして未来のドアノブレスの可能性について詳しくご紹介します。

どこにある?ドアハンドルが隠れた車5選 ー輸入車編

CARPRIME編集部

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Chapter
なぜ「ドアノブがない」デザインが生まれたのか?
デザイン性・スタイル向上
空力性能の改善
防犯性・安全性
技術進化による恩恵
トヨタ C-HR:リアドアノブを高所に隠したクーペ風SUV
隠れノブでクーペ風デザイン
開けにくい?ユーザーの声
他メーカーへの広がり
C-HR 画像ギャラリー
スズキ スイフト(4代目):黒いピラーに溶け込むフラップ式ハンドル
窓枠に同化する隠れノブ
モデルチェンジでノブ復活
スイフト 画像ギャラリー
ホンダ NSX(初代):黒い窓枠に溶け込んだフラッシュサーフェス
空力と美観を追求したデザイン
国産ドアノブレス史の先駆け
NSX 画像ギャラリー
日産 GT-R(R35):押すと飛び出すポップアップ式ハンドル
ギミックが楽しい半格納式ドアノブ
海外スポーツカー譲りの機能美
GT-R 画像ギャラリー
レクサス LFA:ボディに消えたノブと究極の一体デザイン
エアインテークと一体化したドアオープナー
性能追求が生んだ究極のデザイン
LFA 画像ギャラリー
トヨタ 新型プリウス(5代目):隠れノブ×電子スイッチで使い勝手向上
電子スイッチでラクラク開閉
欠点とリコールの現実
新型プリウス 画像ギャラリー
海外車と日本車の「ドアノブレス」デザイン事例
伝統的なスポーツカーの「隠しノブ」
近年のトレンド「電動ポップアップ式ハンドル」
日本車独自の工夫と実用性への配慮
究極の例:ドアノブが一切ないTVR
これからの車はどうなる?「ドアノブレス」進化の可能性
物理的な取っ手は不要になる?
安全性との両立という課題
今後のデザインと技術のトレンド
まとめ

なぜ「ドアノブがない」デザインが生まれたのか?

デザイン性・スタイル向上

車体デザイン上、ドアハンドルはできれば存在感を消したいパーツとも言われます。

取っ手が目立たない方がボディの面が大きく滑らかに見え、デザイナーの描いたスタイリッシュなラインを崩しにくいのです。

特にクーペ風のルックスを狙う場合、後部ドアのノブを隠すと5ドア車でも3ドアクーペのように見え、スポーティな印象が高まります。

空力性能の改善

ボディ表面の突起物を減らすことで空気抵抗の低減に寄与します。

高速走行時の空力を重視するスポーツカーや電気自動車では、空気抵抗を減らすためにドアノブを格納式にするケースがあります。

防犯性・安全性

ドアノブが出っ張っていないとイタズラ防止や防犯上のメリットもあります。

施錠中はドアノブ自体が格納されるタイプでは、こじ開けられにくくスマートなだけでなく、防犯の観点からも優れているとされます。

技術進化による恩恵

近年はスマートキーや電動ポップアップ機構など新技術の進歩で、ドアノブの形状の自由度が増しています。

キーを携帯していれば近づくだけでドアハンドルが自動で「ヌッ」と出てくる車種(例:テスラ、ジャガー、メルセデス・ベンツSクラス等)も登場し、軽く触れるだけで開錠できるスイッチ式ドアノブなども実用化されています。

このように技術が進めば、将来的には非常時用を除き物理的なドアノブそのものがなくなる可能性も指摘されています。

トヨタ C-HR:リアドアノブを高所に隠したクーペ風SUV

隠れノブでクーペ風デザイン

トヨタが2016年に発売したSUV「C-HR」は、後部座席ドアのドアノブを大胆にも窓枠後方の高い位置(Cピラー付近)に配置しています。

遠目にはリアドアの取っ手が全く見えず、一見するとドアノブが「ない」ように見えるユニークなデザインです。

この隠しノブは車両コンセプトである「ダイヤモンドシェイプ」を実現するため、初見では気付かない場所に配置することを狙ったといいます。

実際、C-HRのリアドアノブ位置はドアの最上部という世界的に見ても珍しい配置で、5ドア車でありながらクーペのような洗練されたサイドスタイルを演出しています。

開けにくい?ユーザーの声

もっとも、このように高所にノブがあることで使い勝手に戸惑う声もありました。

発売当初、C-HRのリアドアハンドルについて「位置が高すぎて開けにくい」というクレームがけっこうあったそうです。

確かに、背の低い子供には手が届かず、自分で後席ドアを開けられない場合がありますし、買い物袋を持った大人が開ける際にも少し不便に感じるかもしれません。

他メーカーへの広がり

デザイン優先のこの処理について、ユーザーからは「見た目は個性的だけど実用上どうなんだろう」という指摘も見られました。

とはいえC-HRの試みは大きな話題を呼び、他メーカーにも影響を与えました。日産「ジューク」(初代・2010年発売)やホンダ「ヴェゼル」(初代・2013年発売)など、同時期の国産SUVでもリアドアノブをCピラー付近に隠す手法が用いられています。

C-HR 画像ギャラリー

スズキ スイフト(4代目):黒いピラーに溶け込むフラップ式ハンドル

窓枠に同化する隠れノブ

トヨタ以外の国産車にも隠れドアノブの例があります。

スズキのコンパクトカー「スイフト」現行型(4代目・2017年発売)は、後席ドアノブを後部ドア枠の黒い樹脂カバー部分に組み込んでしまいました。

パッと見ただけではリアドアの切れ目しか分からず、ドアノブはどこ?と探してしまう人もいるデザインです。

モデルチェンジでノブ復活

実際のハンドルは縦型のフラップ式レバーで、窓後方の小さな黒い取っ手を進行方向(前方)に引くと開錠できます。

スイフトの場合、次のモデルチェンジで隠れノブをやめたことも注目されています。

2023年発表の新型(5代目)スイフトでは、リアドアノブの位置が従来のCピラーからドアパネル上の一般的な位置に戻されました。

スイフト 画像ギャラリー

ホンダ NSX(初代):黒い窓枠に溶け込んだフラッシュサーフェス

空力と美観を追求したデザイン

国産車でドアハンドルを徹底的に目立たなくした先駆けと言えば、1990年発表の初代ホンダ NSXです。

国産初の本格スーパーカーであるNSXは、ドアの外ハンドルがボディ側面に見当たりません。

その正体は、Bピラー(屋根支柱)根元のサイドウインドウ付近に同化するよう埋め込まれた小さな取っ手です。

ボディを黒く塗り分けた部分に溶け込むため、一見すると全くノブがないクリーンな側面を実現しました。

著名なフェラーリ308GTB(1975年式)が窓枠内に小さなハンドルを隠していたのと似た手法と言えます。

国産ドアノブレス史の先駆け

実際にNSXに乗った人の話でも、「ドアハンドル部分がとても小さい印象だった」という声があるほどで、オーナーでなければ開け方に戸惑うほど巧妙に処理されています。

日本ではこの初代NSXから、デザインによってドアハンドルの存在を消す手法が始まったともいわれ、国産車のドアノブレス史に名を残すモデルです。

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日産 GT-R(R35):押すと飛び出すポップアップ式ハンドル

ギミックが楽しい半格納式ドアノブ

日産が誇るスーパースポーツ「GT-R」現行型(R35)も、凝ったドアハンドル機構を備えています。

一見するとドアパネル後端に普通の取っ手が付いているように見えますが、ハンドル全体がドア面と一体化しており、指をひっかける隙間がありません。

ドアを開けるには、楕円形ハンドルの一部(後ろ側のくぼみ)をプッシュすると、反対側(前方)がせり出してレバーがポップアップし、握れるようになる仕組みです。

海外スポーツカー譲りの機能美

このような半格納式のドアノブは高級クーペのレクサスLCでも採用されており、走行中は格納されフラットになることで見た目を崩さず空力にも貢献しています。

実は同様の処理は海外のスポーツカーでは以前から見られ、アストンマーティンなどが好んで採用してきました。

高速性能を追求する車では定番ともいえるギミックで、GT-Rもその流れを汲んでいるわけです。

GT-R 画像ギャラリー

レクサス LFA:ボディに消えたノブと究極の一体デザイン

エアインテークと一体化したドアオープナー

トヨタが世界に誇る限定生産スーパーカー「レクサス LFA」(2010年発売)も、徹底的にドアノブの存在感を消し去った一台です。

ドアパネルに通常のドアハンドルは見当たらず、その代わり、ドア上部のエアインテーク形状を兼ねたくぼみ部分にプッシュ式のドアオープナーが仕込まれています。

この小さなプレート状の部分を指で押し込むと、ドアを開けるためのスペースが現れる仕組みです。

性能追求が生んだ究極のデザイン

LFAはレクサスが500台限定で生産した、細部までこだわり抜かれたモデルです。

デザイン面でも例外ではなく、ドアハンドルすらボディに埋め込み一体化させることで、外観のクリーンさと空力性能を極限まで高めています。

オーナー以外には開け方が分からないほどの巧妙さも、この車の特別感を演出する要素と言えるでしょう。

LFA 画像ギャラリー

トヨタ 新型プリウス(5代目):隠れノブ×電子スイッチで使い勝手向上

電子スイッチでラクラク開閉

トヨタは最新モデルで隠れドアノブの使い勝手向上にも挑戦しています。

その例が2023年発売の新型プリウス(5代目)です。先代C-HRでの経験を踏まえ、プリウスでもクーペのように見せるためリアドアノブをCピラーに埋め込みつつ、電気式のドアオープンスイッチを採用しました。

欠点とリコールの現実

見た目はCピラーと一体型の小さな取っ手ですが、機械的なレバーではなく軽く触れるだけでロック解除できるスイッチになっており、トヨタ車で初の試みです。

万一バッテリー切れや故障でスイッチが使えない場合は、スイッチ横の手動用ボタンで開けられる安全策も講じられています。

新型プリウス 画像ギャラリー

海外車と日本車の「ドアノブレス」デザイン事例

308GTB

フェラーリ 308GTB

伝統的なスポーツカーの「隠しノブ」

ランボルギーニ アヴェンタドール LP700-4

ランボルギーニ アヴェンタドール

ドアノブを隠すアイデアは何も日本車だけのものではありません。

海外にも様々なドアノブレス車が存在し、それぞれ独自の工夫が見られます。 伝統的に高級スポーツカーの世界では、「パッと見でドアの開け方が分からない」ような仕掛けが好まれてきました。

例えば1970年代のフェラーリ308GTBは、ブラックアウトされた窓枠部分に小さな上下レバー式ハンドルを隠し持ち、それを倒して開ける構造でした。

ランボルギーニ・アヴェンタドール(2011年発売)では、ドアパネルのエッジ下部に手を差し込む隙間を設けて内部のレバーを引くタイプで、外観上はノブが見えません。

このように「ノブがどこにも無い!」というデザインはイタリア車を中心に昔から存在し、非日常感やスペシャル感を演出していました。

近年のトレンド「電動ポップアップ式ハンドル」

メルセデス・ベンツ Sクラス 2016

メルセデス ベンツ(Sクラス)

近年注目なのが、電動ポップアップ式のドアハンドルを採用する車種です。代表例としてテスラの各モデル、ジャガーの電動SUV、そしてメルセデス・ベンツ新型Sクラスなどが挙げられます。

車のロックを解除するとフラットだったドアハンドルが自動的にニュッとせり出し、ドアを開けられるようになる仕組みです。

発進後や再ロック時にはまた収納されるため、見た目のスマートさは抜群で、空気抵抗低減や防犯面でも優れた新世代のドアハンドルと言えます。

こうした機構は高度なセンサー&モーター制御によって実現しており、メーカー各社が今後採用を拡大していくと見られます。

日本車独自の工夫と実用性への配慮

スカイライン R30 6代目

日産 R30

一方、日本車のドアノブレスは独自の発展を遂げてきました。

上述のように日本では、実用車で「5ドアをクーペ風に見せる」目的でリアノブを隠すデザインが流行した時期がありました。(クーペスタイルの5ドアハッチバック)

アルファロメオシトロエンなど欧州ハッチバックでも見られた手法ですが、日本ではSUVやコンパクトカーにまで広がり、幅広い層の車種で採用された点が特徴的です。

デザイン優先とはいえ、日本メーカーはユーザーの使いやすさにも配慮を忘れていません。

実際、トヨタはC-HRでの反省を踏まえプリウスで電気式ノブを導入するなど改良を行いましたし、スズキは流行に乗って隠しノブを採用したものの次代モデルで元に戻す決断もしています。

このように日本車はデザインと実用のバランスを模索する傾向が強く、単に奇抜さを追うだけでなく乗員の利便性にも気を配っている点でユニバーサルデザイン志向が垣間見えます。

究極の例:ドアノブが一切ないTVR

TVR グリフィス

TVR グリフィス

ちなみに海外には、もっと極端に「ドアノブ完全レス」な車も存在します。

英国のスポーツカーメーカー「TVR」のタスカン(2000年頃)というモデルは、車体に一切の取っ手がなく、当時スマートキーもない中で「どうやってドアを開けるの!?」と話題になりました。

正解はドアミラー下に隠されたボタンで、それを押すとドアロックが解除されるというものです。このように究極まで隠してしまうと流石に不便もありますが、車好きの心をくすぐるユニークなエピソードでしょう。

これからの車はどうなる?「ドアノブレス」進化の可能性

物理的な取っ手は不要になる?

ドアハンドルのデザインは、車の進化とともに常に変遷してきました。かつては回転式レバーから始まり、フラップ式やグリップ式が主流となり、そして現在は紹介したように隠しノブや格納式ノブへと多様化しています。

では、この先の未来にドアノブそのものが無くなる可能性はあるのでしょうか?

鍵を持っていれば近づくだけで自動解錠・ドア開放するシステムや、スマートフォンアプリで開閉操作ができる技術はすでに存在します。

さらに顔認証ジェスチャーでドアを開ける研究も進んでおり、物理的な取っ手無しでも安全・確実に乗り降りできる日が来るかもしれません。

実際、「技術がこのまま発展すれば、緊急時用の物理オープナーを除きドアハンドルという概念自体が将来消えうるかもしれない」という指摘もあります。

安全性との両立という課題

もっとも、自動車は安全性も重要です。完全にドアノブを無くすには、事故など非常時に外から救助する方法の確保や、バッテリー切れの際の手動開錠手段なども考慮しなくてはなりません。

そのため現時点では非常用のノブやボタンは残してあるケースが多いですが、これもデザイン上目立たない場所に配置される傾向です。

将来はセンサー技術と電動アクチュエーターの信頼性がさらに向上し、「見えない非常用ノブ」すらも隠蔽される可能性があります。

今後のデザインと技術のトレンド

デザイン面では、今後もより滑らかなボディラインを求めてドアノブレス化が進むでしょう。

電気自動車の普及で空力性能の重視も高まっており、格納式ハンドルは高級車だけでなく一般車にも広がるかもしれません。

実際、日本でも初代NSX以来こうしたデザインの採用例が増えてきており、これから登場する新型車でどれだけ「ドアノブがない」スタイルが採用されるか注目されます。

まとめ

ドアノブレスの車は、「珍しい!」と驚くだけでなく、その裏にデザイン上・技術上の必然性と進化のストーリーがあります。

国産車にも様々な工夫と挑戦の歴史がありました。今後、クルマのドアはますますスマートに、そして見えないところで高度になっていくでしょう。「次に乗る車にはドアノブが無い…」なんて未来も、そう遠くないのかもしれませんね。
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