現金の宝箱「現金輸送車」の構造、中身はどうなっているの?

現金輸送車

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街中でたまに見かける、貨物室の窓が真っ白な鋼板で閉鎖された「現金輸送車」は、現金や証券などを運ぶために作られた車両です。その構造や中身は、どうなっているのでしょうか。
Chapter
現金輸送車の構造
現金の流れ
現金輸送車のベース車両
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現金輸送車の構造

現金輸送車といえば、おもに現金輸送を目的・専門とする特別な自動車です。

種類はさまざまあり、鋳造・印刷されたばかりの現金を日本銀行から金融機関へ運んだりする「日銀便」や、各銀行が自身の支店へ現金を運ぶための「ルート便」、駅やコンビニなどに設置されたATMの現金補充のための「ATMへの現金補充車」、小口現金、手形、小切手、商品券、クレジット帳票、社内郵便物などの貨物が中心の「メールカー」などがあります。

ここでは、よく街中で見かけるであろう、ルート便の構造について説明します。その構造は、ナイフなどの刃物やバットなどの物理的攻撃に襲われても耐えられるような設計となっています。

例えば、ワンボックスタイプの車の場合、現金保管の役割をはたす貨物室部分は独立した金庫室になっており、窓はガラスの代わりに鋼板で閉鎖され、耐破壊強度を補強しています。

また、物理的攻撃から守るだけでなく、現金を保管する金庫自体にもセキュリティ機能を搭載しています。運転席と貨物室は隔壁で分けられ、貨物室金庫の鍵本体に特殊な仕組みを持たせて、専用工具などを使わないと鍵を開けられないようにするという構造です。車両ドアが破られても、簡単に現金を盗まれないように防御線を張っていると考えるとわかりやすいでしょう。

その他にも盗難対策として、警報装置の設置や、乗り逃げ防止装置の設置、天井に識別番号を表示するなど、高い防犯性能を備えています。

現金の流れ

日本円のコイン(貨幣)とお札(日本銀行券)では、出回るまでの流れが異なります。

まずコインは造幣局で作られ、政府に引き渡されます。その後、政府からコインが発行され、日本銀行で最終チェックされたのち、世の中に出回ります。一方のお札は、国立印刷局で印刷され、日本銀行へ運ばれます。そして日本銀行にて「日本銀行券」としてお札が発行され、銀行に渡り、世の中に出回ることとなります。

こうして世の中に出回ったお金はおもに、会社→家庭→商店・スーパーなど→銀行→日本銀行→会社といった流れでぐるぐると巡っているのです。

現金輸送車のベース車両

現金輸送車のベース車両は種類によって異なりますが、日産 キャラバンやトヨタ ハイエース、もしくは2トンクラスのトラックを改造したものなどがあります。

大量の現金を輸送するため襲撃に備えて高い防御力や護衛性が必要となるのが現金輸送車です。実際に現金が盗まれたとなっては、銀行だけでなく企業や家庭にも被害がおよぶ可能性もあります。つまり現金輸送車は、私たちの生命線でもあるのです。

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