ジープの"ジープらしさ"とは?

ジープ ラングラー ルビコン 2018

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オフロードが似合う無骨なデザインで、決して乗り心地が良いわけではないのに、他のクルマにはない独特な魅力によって、いつの時代も一定の支持を得ているクルマがジープではないでしょうか。今回は、ジープが魅力的に感じられるポイントがどこにあるのか、探っていきたいと思います。

文・吉川賢一
Chapter
大径オフロードタイヤにスクエアな車体
特徴的なグリルと丸目ヘッドライト
風を感じられる爽快感

大径オフロードタイヤにスクエアな車体

ジープは、第2次世界大戦時に「頑丈で悪路に耐えられるクルマが欲しい」というアメリカ軍からの依頼を受け、当時、小型車を製造していたバンタム社が生産した車です。

どんな悪路でも走り抜けることができるよう、大径タイヤが採用されました。溝がしっかり入ったこのタイヤは、無骨なオーバーフェンダーで守られています。岩などで凸凹した道を走破するために、車高の高さも大切なポイント。また、車両床下よりも安全な車両背面に、スペアタイヤを取り付けていることもジープの伝統です。
※以下登場するジープはジープ・ラングラーを想定

スクエアなボディを形作っているのは、ロールバーです。上から見ると、ロールバーで枠取りした箱にルーフが付き、キャビンから前方に向かって少しすぼまった台形のボンネット、両脇に張り出すように装着された幅広のフロントフェンダーが特徴です。

無骨でスクエアなデザインの方向性は、1940年代の初代ジープのころから現在まで、ほとんど変わっていません。70年以上経っても変わらないデザインは、ジープの魅力のひとつです。

特徴的なグリルと丸目ヘッドライト

現代のラングラーを前方から見たとき、7本の縦スロットが設けられた特徴的なフロントグリルと丸目ヘッドライトが、まるでフクロウの顔のように見えます。

7本のスロットは、戦後、軍用から一般利用できるジープを開発する際、当時の法規上ヘッドライトを大きくする必要があったことから、オリジナルの9本から2本減らしたことで生まれました。大きく丸いヘッドライトもジープの特徴です。じつは、1986年に発表されたラングラーのヘッドライトは四角でしたが、1997年のラングラーから丸目に戻っています。

風を感じられる爽快感

先述したように、ジープには車の枠といえる部分にロールバーがあり、これにボディパネルとルーフが取り付けられています。グレードによっては幌を外すと、オープンカーのような仕様になり、外の空気を直に感じられるようになります。

さらに、ジープは両脇のドアを取り外すことも可能。ドアや屋根を開けたまま走るのではなく、取り付けない選択ができるのも魅力です。1980年代の前半までは、そもそもドアが標準装備ではなかったというのもジープらしいですね。
ジープには、フロントガラスを前方に倒すことができるグレードがあります。フロントウィンドウを固定しているボルトを外して前に倒したり、さらには完全にフロントウィンドウを取り外したりと、フロントガラスがない状態にできるのもジープの特徴です。

フロントガラスがなくなると、まるで2輪のバイクで走っているように、風を受けて走ることができ、刺激があります。屋根もドアもフロントガラスも外し、前後・左右・上の5方向を開放して走れてしまう車は、いまやジープだけです。

開発コンセプトが普通車とはまったく異なり、さまざまな工夫が織り込まれていることが、ジープが唯一無二の魅力的なクルマとして認められている理由といえるでしょう。

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