マイナーチェンジとフルモデルチェンジの違い

スバル フォレスター 2018

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新しい自動車が発表されるときに耳にする「マイナーチェンジ」や「フルモデルチェンジ」。なにが変わると“フルモデルチェンジ”で、なにが変わらないと“マイナーチェンジ”になるのか。わかっているようでよくわからない2つの違いを解説します。

文・西山昭智
Chapter
モデルチェンジの必要性
フルモデルチェンジとは?
マイナーチェンジとは?
ビッグマイナーチェンジとは?
フェイスリフトとは?

モデルチェンジの必要性

車のモデル名はそのままに、仕様や装備を新しいものに移行・改良することをモデルチェンジと呼びます。

モデルチェンジは、現行車を古く思わせ、新しい車を購入させるためのマーケティング手法と言われており、現在では自動車以外の各製品でも同じような手法が使われています。

この手法を考案したのは、アメリカのGM(ゼネラルモーターズ)といわれ、1920年代から活用されているそうです。

フルモデルチェンジとは?

ラインナップを一新するモデルチェンジのことを、フルモデルチェンジと呼びます。新しくなるのは、エンジン、プラットフォーム、スタイリング、内装の意匠など、車を構成するあらゆる部分で、ときに同じモデル名でありながらまったく違った次世代車としてフルモデルチェンジが行われることもあります。

その一方で、プラットフォームなど開発コストのかかる根幹部分をキャリーオーバーしたフルモデルチェンジもよく行われます。フルモデルチェンジの周期は各メーカーによってまちまちですが、輸入車の場合およそ6年前後で行われるケースが多いといえるでしょう。

マイナーチェンジとは?

あらゆる面で一新されるのがフルモデルチェンジなのに対し、そのモデルチェンジの途中で行われるのがマイナー(モデル)チェンジです。

エンジンやプラットフォームといった根幹部分はそのままに、スタイリングの一部変更やエンジンの小改良、内装の仕様変更、技術的改良などが行われることが多く、フルモデルチェンジほど大幅な刷新はありません。

輸入車などでは、フルモデルチェンジ間に一度だけマイナーチェンジを行うことが多く、このマイナーチェンジを境に前期、後期型と呼んで区別することがよくあります。ちなみにBMWでは、マイナーチェンジと呼ばず、LCI(Life Cycle Impulse)と表現します。

ビッグマイナーチェンジとは?

フルモデルチェンジとマイナーチェンジの違いをご存知の方は多いと思いますが、非常にややこしいのがビッグマイナーチェンジです。

新しいグレードが追加されたり、エンジンの種類が増えたり、装備内容が大幅に変更されたりなど、マイナーチェンジよりも大幅な改良や変更が行われ、フルモデルチェンジと変わらないほどモデルチェンジを敢行するときに、このビッグマイナーチェンジという言葉が使われます。

これはフルモデルチェンジを行う時期ではないにも関わらず、何らかの事情で大幅な改良を行う必要があった場合に使われることが多いようです。

ただし、フルモデルチェンジとビッグマイナーチェンジとの間に、明確な定義付けはなく、最近のモデルではあまり使われてません。

フェイスリフトとは?

輸入車でよく耳にするのが、フェイスリフト。もともとは美容の世界で使われていた言葉ですが、フロントマスクの意匠やデザインを変えることで、車全体の雰囲気をがらっと変える手法です。

4代目のメルセデス・ベンツ Eクラス(W212)がマイナーチェンジで、それまでの角目4灯ヘッドライトから、LEDを使った異型2灯ヘッドライトに変更されたのもフェイスリフトの一部といえるでしょう。


メーカーではモデルチェンジサイクルというものが決まっており、そのモデルチェンジが近づくと、各メディアからぽろぽろと情報が漏れてきます。そのなかには、わくわくするような情報ばかりでなく、ファンの期待を裏切るようなものも含まれており、ときには現行車のほうが良いものに思えるような事態が起こります。

またファンにとっては、納得のいかないモデルチェンジになってしまうこともあります。しかし、メーカーでは時代に即した車両とするためにモデルチェンジを敢行するわけで、少々の逆風でも”そのモデルを後世に残したい”という強い想いで行うケースもあるようですよ。

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