メディア対抗ロードスター4時間耐久レース vol.2 レーシングスーツ

ahead レーシングスーツ

※この記事には広告が含まれます

もしレースに出場すると決めて、そのレースのレギュレーションに則ったクルマが準備できたとしても、それですぐにレースができるわけではない。競技ライセンスを取得する費用やサーキットの走行費用などが掛かるのは当然として、それ以外に思わぬところで想像以上にお金が掛かるのがレーシングギアである。

text:若林葉子 photo : 渕本智信 [aheadアーカイブス vol.129 2013年8月号]
Chapter
vol.2 レーシングスーツ
Firelexスーツをオーダーメイドする。
筑波サーキット走行会へ参加!
GruppeM Racing「Firelex」

vol.2 レーシングスーツ

レーシングスーツ、ドライビングシューズ、グローブ、ヘルメット、HANSなど。それらのギアは何でも良いわけではなくて、レギュレーションに沿った仕様であることが求められる。言い方は悪いが、これらの購入費用がレースへのひとつの大きなハードルだと感じる人も多いと思う。しかし同時に、ここでもう一度、費用を通して覚悟を問われるのだとも言える。「それでもあなたはやりますか」と。

…というわけで、私もレーシングギアの準備を初めた。基本的にモータースポーツは男性の世界。そこでいつも困るのが、〝サイズ〟の問題である。女性の中でも小柄な私は、規制品で合うサイズがなかなか見つけられない。そこで、スーパーGT500で活躍する平手晃平選手に相談して紹介してもらったのが、「GroupM Racing(グループ・エム・レーシング)」というメーカーの『Firelex(ファイヤーレックス)』だった。
 
「Firelex」の歴史は古く、昭和41年に初の国産レーシングスーツブランドとして誕生した。往年のドライバーでは高橋国光氏が愛用。現在、スーパーGT500では、おおよそ半数近いドライバーが身につけ、彼らの絶対的信頼を得ている。

「Firelex」のレーシングスーツと言えば、肩の部分が少し跳ね上がっているデザインが特徴で、一目でそれと分かる。スーパーGTなどで見た記憶のあるひとも多いはずだ。「レーシングスーツはかっこ良く見せることも大事です。肩の部分を跳ね上げることによって、目線のポイントが上に行きますから、足が長くシャープな印象になるんです」(グループ・エム・レーシング、榎本正喜さん)
 
もちろんかっこ良いだけではない。レーシングスーツの最も難しいところは、安全性と快適性の両立であって、どちらかを立てるとどちらかが立たなくなる。そこに各メーカーの試行錯誤がある。

例えば、FIAの規定による耐火テストをパスするのは前提で、そこにどれだけ軽さや、通気性や速乾性を追求できるか。また軽くするためになるべく素材を重ねないようにしたとき、どれだけ伸び率や強度を保てるか。素材、縫製、デザインのすべてに創意工夫がこらされているのだ。

「弊社は規模は大きくはないのですが、その分小回りが利くのがメリットですね。契約ドライバーとのコミュニケーションを絶やさず、彼らの声を常に製品にフィードバックしています。Firelexのレーシングスーツは、言わばドライバーさんとの共同作業の賜物なんですよ」(榎本さん)
 
製法工場をはじめ、日本全国の協力工場とタッグを組む。熟練の職人がつくるオール、メイド・イン・ジャパンのレーシングスーツなのである。

Firelexスーツをオーダーメイドする。

Firelexのレーシングスーツは、一般のユーザーでもオーダーメイドできる(※)。大きなステップは採寸とデザインを決めることだ。

男性の場合は東京の事務所に行けば採寸してくれる。女性や遠方の人は採寸表が用意されているので、ホームページからダウンロードすればいい。基本的に下着の状態で図り、製作の段階で適正なゆとりをもって仕上げられる。

悩んだのはデザインだ。私の場合は、いろいろなデザインパターンを見せてもらい、好みの方向を決めて、新たにデザインを起こしてもらうことにした。リクエストしたポイントは、シンプルであること、すっきり見えることのふたつだけ。

デザインが決まったら、次は配色を考える。(実際には同時進行で考えておくべき)ロゴを入れる場合は、ロゴマークの色や形もデザインであることを忘れずに。あとはデザインラフを待つだけ。写真が、グループMの榎本さんが作ってくれたデザインラフである。

(※)レースシーズン中は対応してもらえない場合があります。

筑波サーキット走行会へ参加!

7月28日(土)、「WITH ME 」が主催する「筑波コース2000走行会」に参加した。

とは言っても、今回は、先生である加藤彰彬さんの隣に乗ってのお勉強。それで練習になるの? と思われるかも知れないが、ものすごく勉強になった。というのも、いきなり「さぁ走ってください」と言われても、どこをどういうラインで、どういう走り方をすればいいのか、初心者にはまったく検討もつかないというのが現実。

加藤さんの隣に乗って、実際の走行ラインやシフトチェンジのタイミング、ピットイン・ピットアウトの仕方などを具体的に教えてもらい、少なくとも自分が走る際のイメージを持つことができた。そのイメージに近づけるかどうかはもちろん未知数なのだけれど。上手な人の隣に乗るというのは貴重な経験なのだと思う。

-----------------------------------------
WITH ME 走行会

長年、2輪・4輪のレース活動を続けて来た丸山 浩氏によるサーキット走行会。2輪・4輪ともに参加できる。サーキットは初めてという人にも丁寧に教えてくれる。2013年9月1日(日)「ハイパースポーツテクニック2&4 in 袖ヶ浦フォレストの走行会」はまだ申し込み受付中。

問い合わせ先:03(5838)7397 www.withme-racing.com

GruppeM Racing「Firelex」

日本初の国産レーシングスーツブランドとして1966年誕生。現在に至るまで、国内のトップブランドとして知られている。スーパーGTの前身であるJGTC(全日本GT選手権)の時代から、契約ドライバーのポディウム連続獲得記録は一度も途切れていない。プロドライバーの信頼厚いブランドである。

問い合わせ先:グループ・エム・レーシング
Firelex レーシングウェア事業部
TEL:03(6411)1901 FAX:03(6411)1902
MAIL:customer@gruppemracing.co.jp
http://gruppemracing.co.jp
【お得情報あり】CarMe & CARPRIMEのLINEに登録する

商品詳細