オンナにとってクルマとは Vol.65 “バルミューダ”の集中力
更新日:2024.09.09

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昔ながらのお米屋さんがついたという、とても美味しそうなお餅をいただいた。我が家にはトースターがないので、オーブンレンジについているトースター機能で焼いてみたところ、イメージしてたようにプク〜ッとふくらまない。説明書にもわざわざ「ふくらみませんが焼けています」などと記載してあるので、あのお餅らしいプク〜ッが見たければ、ちゃんとしたトースターでどうぞということだろう。
text : まるも亜希子 [aheadアーカイブス vol.159 2016年2月号]
text : まるも亜希子 [aheadアーカイブス vol.159 2016年2月号]
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- Vol.65 “バルミューダ”の集中力
Vol.65 “バルミューダ”の集中力
そこで「トースター 人気」と検索してみると、1位に輝いているのはバルミューダという聞き慣れないメーカーのトースターで、価格はなんと2万4,000円以上もする。高くたって5,000円くらいだろうと思っていたのに、ちょっとデザインが素敵だなと見てみると、アラジンもデロンギも2万円くらいだ。
ならば、トースターといいつつ、トーストする以外の機能が充実しているのかと、じっくり商品ガイドを読んでみる。すると、むしろその真逆だということがわかった。トーストする以外の機能はない代わりに、トースターとして初のスチーム搭載や完璧な温度制御など、最高のおいしさを実現するために高い技術を駆使しているのだ。「外はカリッ、中はもっちり」のキャッチフレーズが、購買意欲を猛烈にそそる。
このように近年、「一点豪華主義家電」というのが大ブームになっているらしい。ユーザーが本当に欲しい機能に特化し、それをとことん磨く。あれもこれもと、いたずらに多機能にしたって、結局は使いこなせない。宣伝や、他メーカーに負けまいとするためだけの多機能なんて、もう誰も求めていないということだろう。
これはクルマも同じだなぁとしみじみ感じる。一時期は、「収納が何ヵ所あります」、「燃費はあっちより0.1km/ℓ良いです」、「シートアレンジは何種類できます」なんてことを自慢するクルマが多かったものだけど、最近はほとんどなくなった。
それよりも、誰が何を入れるための収納なのか、どれほど使い勝手を考えているか。燃費だけでなくて、走る時の快適性や安心感をしっかり実現しているかどうか。それを突き詰める方が、クルマとしてずっと大切なことだ。
女性はとくに、ある1ヵ所がものすごく気に入って、クルマを買うということが多いのではないだろうか。デザインだったり色だったり、シートの座り心地だったり。愛すべきところがひとつでもあれば、そのほかの小さな難点には目をつむれるし、むしろ可愛く思えてきたりするのが女性だ。これからはもっと、「1点豪華主義車」が増えてくれると嬉しい。
ならば、トースターといいつつ、トーストする以外の機能が充実しているのかと、じっくり商品ガイドを読んでみる。すると、むしろその真逆だということがわかった。トーストする以外の機能はない代わりに、トースターとして初のスチーム搭載や完璧な温度制御など、最高のおいしさを実現するために高い技術を駆使しているのだ。「外はカリッ、中はもっちり」のキャッチフレーズが、購買意欲を猛烈にそそる。
このように近年、「一点豪華主義家電」というのが大ブームになっているらしい。ユーザーが本当に欲しい機能に特化し、それをとことん磨く。あれもこれもと、いたずらに多機能にしたって、結局は使いこなせない。宣伝や、他メーカーに負けまいとするためだけの多機能なんて、もう誰も求めていないということだろう。
これはクルマも同じだなぁとしみじみ感じる。一時期は、「収納が何ヵ所あります」、「燃費はあっちより0.1km/ℓ良いです」、「シートアレンジは何種類できます」なんてことを自慢するクルマが多かったものだけど、最近はほとんどなくなった。
それよりも、誰が何を入れるための収納なのか、どれほど使い勝手を考えているか。燃費だけでなくて、走る時の快適性や安心感をしっかり実現しているかどうか。それを突き詰める方が、クルマとしてずっと大切なことだ。
女性はとくに、ある1ヵ所がものすごく気に入って、クルマを買うということが多いのではないだろうか。デザインだったり色だったり、シートの座り心地だったり。愛すべきところがひとつでもあれば、そのほかの小さな難点には目をつむれるし、むしろ可愛く思えてきたりするのが女性だ。これからはもっと、「1点豪華主義車」が増えてくれると嬉しい。
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まるも亜希子/Akiko Marumo
エンスー系自動車雑誌『Tipo』の編集者を経て、カーライフジャーナリストとして独立。ファミリーや女性に対するクルマの魅力解説には定評があり、雑誌やWeb、トークショーなど幅広い分野で活躍中。国際ラリーや国内耐久レースなどモータースポーツにも参戦している。
まるも亜希子/Akiko Marumo
エンスー系自動車雑誌『Tipo』の編集者を経て、カーライフジャーナリストとして独立。ファミリーや女性に対するクルマの魅力解説には定評があり、雑誌やWeb、トークショーなど幅広い分野で活躍中。国際ラリーや国内耐久レースなどモータースポーツにも参戦している。