旅先から愛車を送る

アヘッド 一人ツーリング

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寒くなる前に、と10月の中旬にバイクで一人ツーリングを計画した。下道と高速道路を組み合わせ、距離にして片道約500㎞、1泊2日の旅である。俄然、気分が盛り上がる。でもひとつ悩みがあって、「帰りはどうしよう」ということだった。

text:ahead編集長・若林葉子 photo:山岡和正 [aheadアーカイブス vol.181 2017年12月号]
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旅先から愛車を送る

旅先から愛車を送る

行きたい場所は片道500㎞先。2日かけて行ったら、また2日かけて戻らないといけない。今の私の技量では、排気量230㏄のオフロードバイクで一気に500㎞を走破するのは無謀。だいたい、行きはヨイヨイ帰りはなんとやら…で、復路は単なる消化試合。帰りが面倒だなぁとぐちゃぐちゃ言っていたそのとき、鶴の一声。「バイク、送っちゃったら?」

なるほど、それは新しい!

これまでもレース車両を港まで陸送した経験はあるが、プライベートでそれを使うという発想はなかった。でもインターネットで調べてみると運んでくれるところは結構あって、無料見積もりが簡単にできたりする。

ちなみにXR230を大阪から横浜まで運んだとすると、陸送会社の一時保管倉庫to保管倉庫で1万4580円、札幌からだと4万3740円(税込)。別の業者でドアtoドアで運んだとすると、大阪〜横浜が2万8080円、札幌〜横浜が4万3200円(税込)。

クルマの場合。ある輸送会社で検索したところ、保管倉庫to保管倉庫のエコノミー料金で、大阪〜品川で2万3500円、苫小牧〜川崎で3万7000円(全長5未満、税別)。もうひとつ別の業者でドアtoドアで調べてみると、札幌〜横浜で5万4864円(税込)。

これを安いとみるか高いとみるかは人それぞれだろう。でも、人によってはレンタルではダメで、「自分のクルマ」でなければいけない事情というのがある。

愛車で旅したいという人はもちろんだが、私の場合は足のつかないレンタルバイクでは不安で旅を楽しむどころではないし、子供が小さければ自分のクルマにはチャイルドシートやジュニアシートがすでに装着されていて安心(*)、ということもあるだろう。ロードバイクを積んで旅先で走ろうという人、はたまた釣りが趣味の人ならクルマはそのまま移動する道具箱でもある。

さらに私が〝あり〟だと思うのは、休暇期間をめいいっぱい使いきれることだ。帰りは公共の交通機関を使えばぎりぎりまで遊んでいられる。復路の渋滞ほど疲れるものはないわけだから、無事に帰って、次の日からまた元気に日常生活をスタートさせられると思えば、輸送費用を休暇の予算に組み込んで計画を立てるのは一考の価値ありだと思う。

というわけで、保管倉庫to保管倉庫でバイクを送った私は意気揚々と新幹線に乗り込んだのだった。

*6歳未満の幼児の場合、レンタカーでもチャイルドシートの装着が義務付けられており、レンタカーを予約する際にチャイルドシートの予約も必要。有料で貸してもらえる。

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text:若林葉子/Yoko Wakabayashi
1971年大阪生まれ。Car&Motorcycle誌編集長。
OL、フリーランスライター・エディターを経て、2005年よりahead編集部に在籍。2017年1月より現職。2009年からモンゴルラリーに参戦、ナビとして4度、ドライバーとして2度出場し全て完走。2015年のダカールラリーではHINO TEAM SUGAWARA1号車のナビゲーターも務めた。
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