2018年新登場SUV専用タイヤ KUMHO CRUGEN HP71 は走りもデザインも文句なし?

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SUVに装着されるタイヤは、普通の乗用車用と比較すると操縦安定性や快適性などの点で負担が大きくなりがちなもの。なぜなら、SUVは構造的に車重が同クラスの乗用車より重くなることに加え、重心も高くなってしまうからです。また、近年でこそオンロードの基本性能が高められているが、ロードノイズを筆頭とする快適性も乗用車より不利な立場にあることが否めません。
CarMe編集部独自のテストでスポーツタイヤ「エクスタシリーズ」の実力は折り紙つきと証明されてきたクムホタイヤジャパンから、2018年春にリリースされたSUV専用タイヤの実力をテストしました。
Chapter
インプレッションドライバー紹介
CRUGEN HP71とは?
車両装着
いざテスト
まとめ

インプレッションドライバー紹介

小野 泰治

大学卒業後、自動車用品カタログや車種別ムック、月刊誌の編集者を経て2009年に退職。翌年より執筆、編集活動を行なっているモータリングライター。クルマの嗜好は基本的に“雑食”だが特に思い入れがあるのはフランス車とドイツ車。

CRUGEN HP71とは?

クムホタイヤのSUV(RV)向けブランド、クルーゼンの最新作であるHP71は、SUVの根本的な弱点にフォーカスして開発されている。
まず、トレッド面は接地形状を考慮したグルーブアングルと5ピッチデザインを採用して静粛性を向上。
ショルダーブロックとセンターリブは高剛性なものとして、特にオンロードでのスタビリティや操縦性を向上させている。
また、センター部に細かく刻まれたセレーションサイプや4本のストレートグルーブといったトレッドデザインの最適化で、優れたウエット性能や軽い積雪にも対応するオールウェザー性を確保する。
さらに、サイズによってトレッドの構造自体も最適化している。重量級SUVやハイパフォーマンス系に対応するサイズでは、立体サイプの採用によりブロック剛性を強化。ハンドリング性能を向上させているが、通常サイズではピッチ数を増やすことでコンフォート性を重視している。コンフォート性や走行性能の向上、という点では高剛性ベルトパッケージの採用やビード構造の見直しも注目すべきポイント。前者は従来品以上に接地圧を均一化させたことで静粛性を高め、後者はリムアッププロファイルや新ビードプロファイル、ファブリック補強剤の採用によりホイールリムとの接地圧を高めて剛性を向上させている。
HP71は、全体を構成するコンパウンドも進化している。シリカ配合量は従来品の2倍で、これにシリカとの親和性が高いS-SBRをドッキング。さらに最適化されたポリマーブレンド比率によってウエット時を筆頭とするブレーキ性能と耐摩耗性が向上。路面からの衝撃が従来比で30%低減されたというソフトコンセプトゴムの採用で乗り心地も向上させているほか、低温特性コンパウンドの採用によってオールシーズン性も確保されている。

車両装着

さて、今回はそんなHP71をGARAGE VARYのエアロでコーディネートされたフォレスターに装着してみた。
まずはスタイリングチェック。

日本グッドデザイン賞も受賞しているHP71は見た目も個性的だ。ホログラムからヒントを得たというサイドウォールデザインは、ご覧のように足下に固有の表情をプラスする出来映え。
クムホではタイヤごとにデザインコンセプトを決めて、それをサイドウォールに落とし込んでいるという。その意味では、性能だけではなくデザイン面でのディテールにもこだわりたいユーザーも要注目の銘柄といえるだろう。

いざテスト

最初に印象に残ったのはステアリング操作に対する反応がナチュラルなこと。フォレスター自体、オンロード適性は高いSUVだが、日常域では車高の高さをまったく意識させない。
また、高速域で意図的に素早く操舵を入れてみても腰砕けする挙動はなく、しっかりとレスポンスする点も魅力的といえる。
その意味で高剛性なショルダーやセンターグルーブ、あるいは最適化されたビード構造の恩恵は実際の走りでも確かに実感できた。
コンフォート性の高さも謳い文句通りだ。低速域から高速域まで一通り走ってみたが、どの速度域でも耳につくようなロードノイズは上手に抑えられていた。
路面状況が良好な道ではパターンノイズもほとんど感じさせず室内は静粛そのもの。
加えて荒れた路面や段差を通過する際の入力はマイルドで、特に高い速度域ではフラットで快適なライド感が実感できる。
SUV用タイヤにも関わらず、メーカーがミニバンを対応車種に加えていることも納得できるレベルにあると感じた。

まとめ

オンロード主体のSUV用としてはバランスの取れた味付けであることは間違いのないところだろう。
もともとこの種のタイヤはオールマイティーな性能を求められるが、今回試乗したHP71はそれに加え、静粛性などのコンフォート性能を高いレベルまで持ってきており、アーバンSUV用だけではなくアルヴェル系のミニバンにも十分使用可能な性能を兼ね備えていると実感することができた。
クムホのテストでは、従来品に対してスノー路面での制動力やトラクション性能が格段に向上しているというデータもあるだけに、オールシーズンタイヤとしての資質もハイレベルといえそうだ。
もちろん雪の場合はスタッドレスタイヤに交換するのことが鉄則だが,、非降雪地域にお住まいの方はなかなか交換に踏み切れないというケースも多いと思う。そういったドライバーにとっては、ひとつ安心できるデータではないだろうか。

最後に、クルーゼン HP71はクムホタイヤジャパンが実施するダブル保証キャンペーンの対象品であるということを付け加えておく。
これは、
・性能に満足できなかったらタイヤ代金全額返金
・パンクしたら新品タイヤと交換
を保証する取り組みである。
もちろんタイヤメーカーとしては初めての取り組み。それだけ、自信を持って投下する製品だからこそ、今後のタイヤ交換で検討する価値は充分ある銘柄ではないだろうか。

商品詳細