メーターが改ざんされた中古車は、根絶されたのか?

過去のシステムは?

車検 ブレーキ

車の走行距離について、以前は車検証に記載されることはなく、車両の記録簿につけられる程度でした。つまり、中古車を販売する際、意図的に記録簿を破棄してしまえば、その車の総走行距離は車体のオドメーターに表示された数字がすべてでした。

そのため、なんらかの理由でメーターが巻き戻された(呼称などで交換もあり)車両は、オーナーが変わるときにその旨を伝えなければ、それから先はオドメーターに表示される数字が、その車の総走行距離となってしまっていたのです。これによって、メーター改ざんを施した車が、多数市場に流通することとなりました。

メーター巻き戻し車は、日本車はもちろんのこと、並行輸入車にも多く見られました。過走行車を海外から安価に仕入れ、メーターを改ざんして、高値で販売するケースが多くありました。なぜなら、海外からの並行輸入であれば日本で車検を初めて受けるため、どんな走行距離でも怪しまれずに済んだのです。

しかし、これらさまざまな問題を受け、直近の車検時および前回車検時(旧走行距離計表示値)の走行距離が併記されることとなったのです。このため、以前のように大胆なメーター改ざんは不可能となりました。

しかし抜け道が…

メーター

しかし、業者は新しいメーター改ざん方法を見つけます。車検証には、直近と過去1回の車検時の走行距離が記載されると説明しましたが、2回前の距離は記載されません。つまりメーターを改ざん(交換)しても、その後に車検を2度受ければ、クリーンな車検証になるのです。

その方法は、車検時に記載されている前回の総走行距離(旧走行距離計表示値)が「5万キロ」、直近(走行距離計表示値)が「6万キロ」で、その後メーターを交換したとします。その際に使ったメーターは中古品で、総走行距離は3.5万キロを表示しています。

これで車検を受けると、車検証には旧走行距離計表示値「6万キロ」、走行距離計表示値「3.5万キロ」と記載され、メーターを改ざん(交換)していることが一目瞭然となります。そこで、悪徳業者は車検をもう一度受けなおします。ちなみに、車検は2年を待たずに受けることができます。

こうすると車検証には、旧走行距離計表示値「3.5万キロ」と今回車検を受けたときの走行距離計表示値が記載されることとなり、メーターが改ざん(交換)されていることはわからなくなるというわけです。こうなるとユーザーはもうお手上げです。

新しい対策導入!効果は?

そうした“抜け道”を防止するため、2017年1月、新たに車検証に総走行距離の最大値を記載することとなりました。これにより、大胆なメーター改ざんはかなり減ると予想されましたが、実際は多少の改ざんは可能です。

たとえば、実際の総走行距離が「8万キロ」の車両があったとします。しかし車検証に記載されていたの2年前に車検を受けた際の数値で、前回(旧走行距離計表示値)「3万キロ」、直近(走行距離計表示値)「5万キロ」、最大値「5万キロ」です。

この場合、「5万キロ」までであれば、メーター改ざんを行うことができてしまうのです。つまりは、こうした新しい制度を導入したところで、メーター改ざんが撲滅できるわけではないのです。

今後、こうしたメーター改ざん車の多くは高年式・過走行車に集中する可能性があります。特に新車登録後まだ1度も車検を受けていない過走行車などは格好のターゲットとなることでしょう。

こうした車に引っかからないためにも、私たちユーザーは自己防衛として、中古車購入時はエンジンやインテリアなど細かいところまでチェックすることを心がけるべき。記録簿の確認や販売店選びも重要となります。

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