三菱の10年10万km保証とは?条件はある?

三菱 RVR 2015

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日本で販売される自動車は、国産輸入車問わず、必ず新車保証がついています。国産車の場合、ほとんどのメーカーが、3年または6万kmの一般保証と、5年または10万kmの特別保証を掲げていますが、そのなかで、三菱自動車だけは特別保証を10年10万kmとしています。その理由とは何でしょうか?
Chapter
車のメーカー保証にはどんなものがある?
三菱自動車は特別保証「10年10万キロ」を導入
なぜ三菱だけ10年保証をしている?

車のメーカー保証にはどんなものがある?

自動車メーカーが新車に付帯する保証には、メーカーによって内容に多少の違いはありますが、以下の保証があります。

〇一般保証:新車から3年間または走行距離60,000kmまで
エアコンやナビなどの電装部品を含め、ほとんどの部品が保証対象。ただし、消耗部品やオイル、特別保証部品などについては対象外です。保証期間内で保証の条件に当てはまる場合には、無料で保証修理を受けられます。

ここでいう対象外とは、タイヤ・チューブ、バッテリー、ヒューズ、ワイパーゴム、エンジンオイルなどの消耗品や油脂類です。

〇特別保証:新車から5年間または走行距離100,000kmまで
エンジン機構やステアリング機構、電気制御、ブレーキ機構、乗員保護装置など、クルマの走行や安全に関わる重要な部品については、保証期間内で保証の条件に当てはまる場合には無料で保証修理を受けられます。

〇塗装や錆の保証
ボディ外板の表面に発生した錆もボディ塗装保証として保証の対象です。塗装下の鋼板部分より発生し、進行した錆によるボディの穴あき現象についても保証の対象となります。ただし、ボディ塗装保証は、取扱書に従った手入れを実施していることが前提。穴あき錆については、使用過程で塗装を傷つけたことから生じた錆は保証の対象外です。

また、保証期間は車種ごとに異なります。

ボディ塗装/ボディ外板穴あき錆
乗用車・バン・ワゴン車:新車登録日から3年間/新車登録時から5年間
トラック・ピックアップ:新車登録日から1年間/新車登録日から3年間
架装車の架装部分:新車登録日から1年間/新車登録日から3年間

三菱自動車は特別保証「10年10万キロ」を導入

三菱自動車では「三菱愛着プロジェクト」というユーザーサポートを、2010年2月17日以降に発表・発売された三菱車から導入しています。

これは、特別保証を「10年もしくは10万km」に延長するもので、期間内に対象部品が不具合を起こした際、無償で交換できるというもの。

10年間の特別保証は国内メーカーでは初めてです。条件は、三菱車のディーラーで新車を購入、かつ5年目以降の車検入庫時に保証延長点検(24カ月点検相当)を受けること。

当時は、すでに発売されていたRVR、i-MiEVについても、さかのぼって適用されています。 ちなみに現在、正規輸入車の販売は行われていませんが、韓国の現代自動車も同様の保証を2007年から日本市場向けの車に導入していました。

保証対象部品は次のとおりです。

・エンジン機構
・動力伝達機構
・ステアリング機構
・ブレーキ機構(軽自動車除く)
・サスペンション機構
・排出ガス浄化機構
・電子制御機構
・乗員保護機構

※各パッキン、ガスケット、オイルシール、Oリング、コーションプレート、ドレインプラグ、オイルフィラーキャップ、パイプ、各種ホース、ブーツ、グロメット、ブッシュ、各種センサー類、各種リレー類、重要機能を持たないカバーおよびその取付ボルト、ナットなど除く

なぜ三菱だけ10年保証をしている?

三菱自動車では、2000年以降、リコール隠し(乗用車系で、6件約45万9,000台、大型・中型トラックで3件約5万5,000台他)に代表される不祥事が相次ぎました。

そこで三菱自動車のイメージアップのため、また三菱車に愛着を持って乗ってもらうため、他メーカーに先がけて特別保証を10年・10万kmに延長したものと思われます。

距離に関しては、従来と変わらない10万kmですが、やはり「10年間は保証付きで乗れる」というサポート体制は、これから三菱車を買おうかどうしようか?という方々にとっては、安心感を高めるものとなっていることでしょう。

近年はエコ意識の高まりから、1台の車を長く乗る傾向が強くなっていますので、10年のサポートがつくのはありがたいですね。

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