ポルシェの新星マカン!カイエンとはどう違うのか?

マカンの登場

マカン

ポルシェがカイエンよりも小型で安価なモデル、ベビーカイエンを開発中だという噂は長くささやかれてきましたが、それはマカンという名で現実のものとなりました。

インドネシア語でトラを意味するマカン(一時ケイジャン"Cajun"という名前になるという報道もありました)は2013年11月20日にLAモーターショーで初披露されましたが、その数十分後には東京モーターショーでも発表会が行われ、ポルシェが日本にかける期待の高さが浮き彫りに。日本では発表からほぼ1年後の2014年11月13日に販売が開始されましたが、その時点でのオーダーは1,500台にものぼったといいます。

マカンのラインアップ

マカン

現在販売されているマカンのグレードは以下の通りです。

【マカン:2.0リッターの直列4気筒ターボエンジン】
237ps/350Nm

【マカンS:3.0リッターV6ツインターボエンジン】
340ps/460Nm

【マカンターボ:3.6リッターV6ツインターボエンジン】
400ps/550Nm

大きな特徴は直列4気筒ターボエンジンを搭載したモデルをラインアップしたこと。そのエンジンはVWグループで広く採用されているEA888型をチューンアップしたものです。4気筒エンジンの採用によりベースグレードの価格は616万円(発表当時、現在は639万円)と現行ポルシェのラインナップでは最も安価となりました。

カイエンのベースグレードが現在859万円であることを考えるとその差はかなり大きいといえるでしょう。上位グレードであるマカンSに搭載される3.0リッターV6ツインターボエンジンはパナメーラに搭載されているもので、価格はこちらもポルシェの"S"グレードの中で最安となる719万円(現在は744万円)となっています。

ポルシェはマカンターボ発表時に「1,000万円を切る最上級グレード」とアピールしていましたが、現在は1,028万円と大台を突破しています。ただしマカンターボも他のターボモデルと比べるとはるかに手の届きやすい価格に設定されており、マカンが戦略的な使命を帯びていることを物語っています。なお、マカンの駆動方式はすべて共通で、FRベースの4WDです。

マカンのサイズは?

マカン

それでは車体サイズを兄弟車のカイエン、それからプラットフォームを共有しているQ5と比べてみましょう。

マカン:全長4,680×全幅1,925×全高1,625mm (マカンターボのみ全長4,700mm)
カイエン:全長4,855×全幅1,940×全高1,710mm (サイズはベースグレードのもの)
アウディ Q5:全長4,630×全幅1,900×全高1,660mm

ダウンサイジングされたエンジンとは裏腹に、マカンのサイズはカイエン比で全長-175、全幅-15、全高-85mmと思ったほど小さくはありません。また、Q5と比べると全長+50、全幅+25、全高-35mmと全高のサイズは大きくなっています。

マーケティング的な位置付けか、またはデザインのためなのか…マカンはカイエンに比べかなり小さく感じますが、その幅を考えると路地でもスイスイとはいかないようです。背の高いSUVの宿命ではありますが、マカンもまた機械式駐車場を選択肢に加えることはできず、都心での駐車スペースの確保には少々苦労しそうです。

マカンとカイエン、兄弟の関係

カイエン

車体の大きさに関しては驚くほどの差はつけられていないものの、マカンとカイエンの兄弟関係はあらゆるところで示されています。前述のようにマカンのベースグレードには直列4気筒ターボが搭載されていますが、カイエンはV型6気筒ツインターボからのスタート。

マカンターボはV型6気筒ツインターボですが、カイエンターボはV型8気筒ツインターボを搭載します。また、2010年のモデルチェンジでカイエンSのエンジンはV8からV6に切り替えられましたが、実はマカンターボに採用されたものと同じ。それでもカイエンSのエンジンはマカンターボより20ps高い420psを出力します。

これは同じエンジンを共有するボクスター/ケイマンが、911のエンジン出力をどうしても超えることのできない構図と重なります。そう考えると、5眼メーターのカイエンに3眼のマカンという構成からも上下関係は崩さない、というポルシェの強い意志も伝わってきます。それは、より良いものを求める顧客を上級モデルへと導くポルシェの戦略なのでしょう。


カイエンが主に北米で流行していたSUV市場で新たな成功をおさめたように、マカンはこれまで経済的に、またはサイズの制約からポルシェの購入を検討していなかった新規顧客層を獲得するために投入されたモデルであることは明らか。マカンは2014年の終わりまでに4万5千台が販売され、今後も好調なセールスを続けていくでしょう。

ただ、911を頂点に置くポルシェというブランドがカイエン、パナメーラ、マカンといった新たなヒットモデルの登場で今後どのように変わっていくのか、また、4気筒ボクスターの記事にもあるようにベースモデルがダウンサイジングされていく中でどのように高いブランドイメージを維持していくのか、注意深く見守っていく必要がありそうです。

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