なぜ、ハンドルは左右についているの?えっ...ハンドルが真ん中の車もある?
日本のクルマは右ハンドルで作られています。輸入車は左ハンドルのものが多く、これは使用される国の交通事情が配慮されているものです。ところが、真ん中にハンドルがあるクルマもある!?のです。そんなハンドル事情を調べてみましょう。
日本のクルマは右ハンドルで作られています。輸入車は左ハンドルのものが多く、これは使用される国の交通事情が配慮されているものです。ところが、真ん中にハンドルがあるクルマもある!?のです。そんなハンドル事情を調べてみましょう。
まず、道路交通法第17条第4項に「車両は、道路の中央から左の部分を通行しなければならない」と定められています。 由来としては、刀を腰の左側にさしていた為にすれ違う時に当たらぬように...等々諸説あるようですが、日本はかなり以前より左側通行のインフラが出来上がっていたといえるでしょう。
それに合わせた形で、右ハンドルであれば、助手席の人が安全に左側の歩道に降りられる、そうした交通インフラに適した配置が行われているわけで、これは右側通行の国でも同様、適した左ハンドル車が主流となっているわけです。
クルマは前後左右、重量のバランスが均等な方が良いとされているようです。たとえば、スバルの水平対向エンジンはその構造から左右均等の重量バランスでありシンメトリカルAWDとしてメリットを謳っております。シンプルに考えれば、運転だけにドライバーが乗るのであれば、必ず左右どちらかに数十キロ以上の重量がかかり、バランスが悪くなる、運転性能への影響があるといえます。
であれば、真ん中にドライバーを配置すれば重量バランスは崩れない、とも言えますよね。恐らくそうした考えから、スポーツカーで真ん中に運転席があるものや実際に市販されたものもあるのです。
1993年に発表された、F1でご存じマクラーレンのロードゴーイングカー。設計は有名なF1マシンの設計者/自動車デザイナーのゴードン・マレー氏です。6LV12エンジン、最大出力636馬力、最大トルク66.40kg・m、最高速度は390キロに達するスーパーカーです。
新車当時1億円...。当時、TVのCMでこのマクラーレンF1に乗ったミカ・ハッキネンがガソリンスタンドで給油する姿を覚えている方も多いのではないでしょうか。そう、大きな違和感とともに...。
ミカハッキネンの懐かしいCMですね。
このマクラーレンF1はドライバーシートがセンターに配置され、その後ろ左右に助手席が配置される、異形のコックピットとなっています。これは前述のように、運転席を中央に配置することにより、左右どちらかに重量が偏るのを防ぐこと考えた為です。また左右のホイールハウスによってペダルの配列の自由度が向上するメリットもあったとか。
荷重バランスを考えたらベストといえるハズなのですが、いろいろ調べても、こうした真ん中ハンドルのクルマはマクラーレンF1以外になかなか無いようです...。何故かといえば、車内空間の効率利用ができないから、という答えが大きいと考えます。
クルマは限られた寸法・空間の中でどれだけ人が乗れるか、荷を積めるか、といった合理性を求められます。そう考えれば、車内全幅を使い並べた方が良いわけですよね。そうなると前席2名乗車(稀に3名)、運転席は左右どちらかに配置した方が効率的なのは明白。
また、交通インフラは左右どちらかに運転席がある事が前提になっていますから、その方が便利かつストレスの少ない運用ができるといえましょう。(駐車場、料金所他)
ただ、運転する際の死角が右ハンドルor左ハンドルの場合は大きいですから、中央に運転席があれば若干改善されるかもしれませんね(乗ってみないとなんとも言えませんが...)。
国によってはオーストラリアのように右ハンドルでないと登録できない、という国もあります。
その点日本は、輸入車であればどちらでも可能となっていますね。ただ、新車を開発販売する際には、右ハンドルで作るよう、国交省による行政指導があるといわれています(くれぐれも法律では定められていません)。いずれにしても右ハンドル車が日本の国では主流であり、一番都合が良いというのは間違いないと思います。
最後に、マクラーレンF1のV12サウンドをチェックしてみましょう。凄まじいサウンドですね。特異なコックピットレイアウトもさることながら、クルマとしての性能も素晴らしく、多くのファンがいることも頷けます。非常に貴重な車輛ですから、なかなか走っている姿はお目にかかる事はできませんが...。
中央にコックピットのクルマで存分にスポーツ走行をする、というのもロマンある事。それを許されたマクラーレンF1のオーナーが羨ましい限りでもありますね。
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