なぜ輸入車のウインカーレバーは、左側についているのか?

BMW 3シリーズ E90

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右ハンドルの輸入車に乗ったことがある方は、何度か失敗したことがあるでしょう。"ウインカーを出そうとして、ワイパーが動く"、なぜ日本に入ってくる輸入車のウインカーレバーは、ハンドルの左側についているのでしょうか。簡単に説明していきましょう。

Chapter
そもそもなぜ日本は左側通行&右ハンドル?
ウインカーレバーの位置はどちらが正しい?
ISO(国際標準化機構)とJIS(日本工業規格)の存在
なぜ輸入車のウインカーレバーは左なのか?
ちなみにバイクの世界もウインカー問題はありました…

そもそもなぜ日本は左側通行&右ハンドル?

左側通行の始まりは、江戸時代まで遡ります。武士が対面ですれ違う際、左腰に差した刀の鞘がぶつからないように、左側通行になったといわれています。このルールが、そのまま道交法として現在まで活かされているようです。さらに、左側通行で、対面通行の安全性という面で右ハンドルになったようです。

ちなみに、イギリスも日本と同様、左側通行&右ハンドルですよね。本来、ヨーロッパ諸国はどの国も初めは日本と同じ左側通行だったのですが、ナポレオン支配の影響により、右側通行にされました。そのため、ナポレオンの支配を受けなかった国々、イギリスなどに左側通行が残ったといわれています。

ウインカーレバーの位置はどちらが正しい?

ウインカーレバーの位置は、左ハンドルなら左側、右ハンドルなら右側が正しいです。

理由は簡単。左ハンドルなら右手側で、右ハンドルなら左手側でシフトレバーを操作する必要があり、ウインカーレバーと同じ手で操作するのは煩雑になるため、シフトレバーを操作する手とは逆側にウインカーレバーが置かれます。

筆者が20年くらい前、MTのクラシックミニに乗りはじめたときは、曲がろうと思ってウィンカーレバーを操作したつもりがワイパーを動かしたり、あわててシフト操作をしてニュートラルに入るとかよくある話でした。

実体験も踏まえると、ATならまだしも、ウインカーレバーとシフトレバーの操作は別々の手で操作したほうがやりやすいと思いますね。

ISO(国際標準化機構)とJIS(日本工業規格)の存在

車に限った話ではありませんが、世の中には、いろいろなことを標準化する規格があります。工業製品には、国際的な規格ISO(国際標準化機構)があり、日本国内ではJIS(日本工業規格)があります。これらのなかに、今回のような操作系の統一に関する規格もあり、ウインカーレバーに関しては以下のように規定されています。

ISOは、「ハンドル位置に関わらず、ウインカーは左側、ワイパーは右側」と規定しています。一方JISは「ウインカーは右側」と規定しています。

ということで、ISOに準拠した輸入車であれば、右ハンドル車でもウインカーレバーは左側になりますね。

なぜ輸入車のウインカーレバーは左なのか?

なぜ日本に入ってくる輸入車のウインカーレバーは、左側についているのでしょう?それは、ISOの「ハンドル位置に関わらず、ウインカーは左側、ワイパーは右側」の規格に準拠しているためです。

シフトレバーとの操作を考えると、右ハンドルの場合は、右側ウインカーレバーのほうがよさそうですよね。しかし、最近はMTが少ないので、右側ウインカーレバーにして価格が上がるのであれば、わざわざしなくてもいいかなという気もします。

ちなみに、1997年にGMから日本で発売された昔懐かしいサターンは、右側ウインカーレバーの車でした。その努力の割りに、それ以外で日本人に受ける要素があまりなく、売れ行きは微妙で、2001年に撤退になってしまいましたが…。

ちなみにバイクの世界もウインカー問題はありました…

じつは車だけではなくバイクにもウインカー問題はありました。

少し昔のハーレーやBMWといった輸入車は、左右にそれぞれのウインカーボタンがあり、曲がる方向のボタンを押すようになっていました。しかし、新しい年式車は国産車と同じワンボタンで左右切り替えることができる仕様に変更されたようです。

慣れの問題ですが、ワンボタンの方が安全な気がしますね。

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