災害時、じつはガソリンスタンドが安全って知ってましたか?

ガソリンスタンドの安全性が高い理由

ガソリンスタンド

危険物を取り扱うガソリンスタンドを建設するためには、消防法による厳しい建築基準をクリアしなければなりません。したがって、一般の建物より耐震性・耐火性に優れた構造となっています。

基本構造は、石油製品のタンクが地下に埋められており、地盤は厚いコンクリートに覆われています。ですから、地表で火災が発生した場合でも、燃え移ることはありません。

こういった安全性が注目されたのは、阪神淡路大震災の後。周辺家屋が焼失倒壊しているなか、ガソリンスタンドは壁など一部破損が見られたものの、倒壊や火災の被害報告はありませんでした。

災害対応型給油所の頼もしさ

阪神淡路大震災ではガソリンスタンドの建物倒壊はなかったものの、長時間の停電により給油ポンプが稼動せず、給油業務を即再開できなかったということが反省材料として残りました。そこで、経済産業省資源エネルギー庁では、1996年度から整備費の一部を国から補助し「災害対応型給油所」の普及に力を入れています。

災害対応型給油所の目的は以下のようになります。

○自家発電・太陽光発電を設置(停電した場合でも給油機能を維持し、警察・消防等の緊急自動車を優先的に給油する)
○貯水設備・井戸設備の設置(断水した場合、周辺住民へ生活用水を供給する) 
○場所の提供(被災した住民への支援物資を提供・保管する場として用地や施設、トイレ等を開放する)
○情報の発信(周辺住民と警察・消防など関係機関の間に立ち、連絡を密に取り合い、安否情報・被害情報・道路情報の発信地となる) 

ガソリンスタンドの災害に強い設計にくわえて、災害対応型給油所はライフラインがストップしても給油ができる機能や、被災者への救援体制が備っているというのが特徴なので、とても心強い存在なのです。

住民拠点サービスステーションの普及

街のガソリンスタンドで、自家発電設備を設け、災害時に早期復興に役立てるため、資源エネルギー庁と契約を結んでいるのが「住民拠点サービスステーション」です。

災害時でも、給油所設備の損傷や従業員の負傷などによって営業が困難となる場合を除き、可能な限り営業を続けることが社会的使命と考え、周辺住民へ安定して石油製品の提供を行うことを目的としています。

住民拠点サービスステーションは、自家発電装置を定期的に点検することや年に2度の稼働確認の義務があり、従業員は災害時に石油製品を安全に供給できるよう研修や訓練を受けるなど、いざというときのために備えているので安心です。

2019年度には全国8,000ヶ所の整備を目標に整備がすすめられているものの、実際にはまだまだ十分な数とはいえない状況。ちなみに、2018年3月末時点では全国で1,346ヶ所にとどまっています。

その遅れの影響は、2018年9月の北海道胆振東部地震で露呈することになりました。北海道全域が停電し、発電機を持たないガソリンスタンドが閉店を余儀なくされると、限られた住民拠点SSにガソリンを求める車が殺到し、SSでは金額や給油量について制限を設けなければならない事態となりました。

全国8,000ヶ所という普及目標が達成できれば、このような問題も緩和されていくことと考えられます。あなたの周辺地域に住民拠点SSとなっている店舗がどのくらいあるのか、こまめにチェックしておくことをおすすめします。


日本は、位置や地形、地質や気象などの条件から、地震・津波・噴火・台風・洪水と、さまざまな自然災害が起こりやすい国です。ライフラインがストップしたら、ガソリンスタンドが頼りになるということを覚えておくと良いでしょう。

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