なぜバスは、乗り降りするたびに車高が上下するの?

エアサスペンションによる車高の変化

バス

最近は、停留所で止まるたびに、車体を左側に傾けているバスが増えてきました。これは、バスがエアサスペンションを採用しているからです。エアサスペンションとは、空気バネを使ったサスペンションのことで、近年、バスやトラックで普及しつつあるサスペンション形式です。

従来のサスペンションとの違いは、空気ばねの存在で、圧縮空気を詰めたエアバックが鋼のリーフスプリングと同じ働きをします。車種によっては、エアバックに詰める空気を調整することで、車高の上下が可能になっています。

このエアサスペンションを採用することによって、乗客の乗り降りの際に、左側の空気圧だけを調整して車高を下げるようになっています。ちなみに、車体片側を傾けるのはニーリング、観光バスなどでフロントを下げることはクラウチングと呼ばれています。

なぜ車高を変化させる必要があるのか

バスの車体を傾けることができるのは、エアサスペンションを採用しているためですが、一般の乗用車やトラックにはない機能を、どうしてバスだけが採用しているのでしょうか?

その理由は、公共交通であるバスにユニバーサルデザインが求められていることにあります。

さまざまな人が、快適に利用できるようにすることは、公共交通機関にとって大切なことです。バスの場合、乗り降りに使用するステップが人によっては高くて乗りにくいということがあります。

膝や股関節を曲げることが困難な方や、身長が低い子供、障がい者や高齢者などがその代表例で、それらの人でも快適に利用できるよう、停車のたびに車体を傾けて、ステップ部を路面や歩道に近づけているのです。

またエアサスは、荷重に応じて圧力を高めることで、つねに適正な車高保つことができるというメリットもあります。

エアサスの課題

便利なエアサスペンションですが、鋼のスプリングに比べて製造コストがアップしています。さらに、定期的な点検やメンテンナンスが必要で、ときには走行中にエア抜けというトラブルが発生することもあるようです。

使用するバス会社にとっては、メンテナンスコストの増加というデメリットにつながります。

現在のところ、コスト面での課題はありますが、バスのユニバーサルデザイン化には、エアサスペンションは必要不可欠です。今後、エアサスペンションがどのように進化するのか、注目しましょう。

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