【プロフェッサー武田の試乗記】新生E-PACEは"最もカジュアルなジャガー"だ

新型E-PACEは"可愛らしい"ジャガー

ジャガー E-Pace

新生E-PACEは、ジャガー史上初となる横置きのエンジンレイアウトを採る。ヨーロッパ仕様のベーシック版ではFFの設定もあるそうだが、日本への正規導入モデルはAWDのみが設定。

パワーユニットは、既にジャガー各モデルに搭載されて高い評価を得ている「インジニウム」2リッター直4のガソリンターボ&ディーゼルターボエンジンが用意され、日本マーケット向けのガソリン版は250psの「P250」および300psの「P300」、ディーゼルは180psを発生する「D180」がラインナップ、9速ATと組み合わされる。

ただし発表当初は、P250ガソリンのみが先行導入されることになっているという。

ジャガー E-Pace
ジャガーE-Pace

初めて外界で見るE-PACEのファーストコンタクトは、なかなか好ましいものだった。

現代ジャガーのアイコンとも言うべき2シータースポーツカー「F-TYPE」のエッセンスをSUVに昇華させたとのことで、 たしかにフロントマスクやリアフェンダーにはF-TYPEを意識したディテールが見受けられる。

ジャガー E-PACE

ただし、姉貴分にあたるF-PACEのようなロングノーズではないので、いかにもジャガーらしい「スタイリッシュ」と言うよりは「可愛らしい」印象が強く、ウインドシールド下端に忍ばせられた「ベビージャガー」の世界観にもマッチしていると言えよう。

ジャガーらしい、しなやかな乗り心地

ジャガー E-Pace

今回、我々にステアリングを委ねられたのはP250の「R-ダイナミックHSE」仕様車。20インチの大径タイアを履くスポーティバージョンである。

走り出してみると、特に極低速域でのピョコピョコとした乗り心地に若干の違和感も覚えてしまったのだが、ちょっとでもスピードが乗れば、その印象は劇的に変化。ジャガーが長らく身上としてきた、しなやかな乗り心地を披露する。

また、同じジャガー・ランドローバー社から生み出された身内のライバル、レンジローバー・イヴォークがオンロードでは重厚なフィールを見せるのに対して、こちらはスポーツカー的に身軽なフットワークを体感させてくれる。

ジャガー E-Pace

また、250psのパワーと365Nmのトルクを発生する「インジニウム」2リッター直4ガソリンターボエンジンは、約1.7tの重量に対しても充分という以上の力感。

ノイズや振動についてもプレミアム感を損なうことはないのだが、こと排気音についてはいわゆる普通の4気筒的なもので、筆者のごとき古株のジャガーファンが慣れ親しんだスポーティな快音とは言い難いのが、少しだけ残念なところ。

その点については、これから追加されるという「P300」バージョンに期待することにしたい。

ジャガー E-PACE

ともあれ、第二次大戦前の創業当初は「安価だがカッコ良いクルマ」として人気を博したものの、戦後は企業努力の末、本物の高級ブランドとしての地位を確立したジャガー。

その歴史を踏まえて考えても、新生E-PACEはかなりエポックメイキングなモデルと思われる。エクステリア/インテリアの仕立てからドライブフィールに至るまで「最もカジュアルなジャガー」と感じられるだろう。

それでも、これまでジャガーの2+2クーペ「XJS」や、今は休眠状態となってしまったジャガーの上級ブランド、デイムラーの名作「ダブルシックス」など、昔ながらのジャガーを愛用してきた筆者にとってもE-PACEが魅力的なモデルと映っていることは、あらためて申し上げておきたいのである。

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