「BMWコンセプト90」のベースは、「R nine T」だった

「BMWコンセプト90」のベースは、「R nine T」だった

アヘッド BMW・CONCEPT90

想像以上だったのは「コンセプト90」の出生についてだ。

製作はアメリカのカスタムビルダー、「ローランド・サンズ・デザイン(RSD)」によるものだとお伝えしたが、実際のところは、ボディデザインをBMWが担当し、「RSD」は、ビレットパーツを担当するという役割だったらしい。互いに意見交換を繰り返しながらこのマシンを造り上げたのだという。

またベースマシンは驚くことに、今春から日本で発売を予定しているBMWの新型車「R nine T(アール・ナイン・ティ)」だった。要するに「コンセプト90」は、「アール・ナイン・ティ」からトランスフォーム可能なカスタムモデルであり、それを実現していくためにはBMW自身がイニシアチブを取りながらプロジェクトを進める必要があったのだ。

その「アール・ナイン・ティ」については、ベルリンで開かれたラインオフセレモニーに参加し、プロジェクトリーダーをはじめとする開発者と直接会話をすることができた。当初「アール・ナイン・ティ」は、単にBMWの90周年を祝うモデルでしかないと考えていたが、そうではなかったようだ。

そしてBMWが変革期を迎えているという推測は正しかった。二輪業界は今、新しいマーケットの開拓が急務である。それに対し多くのメーカーは、アジアシフトを敢行し、成熟期にあるマーケットにはパフォーマンスを抑えた安価なモデルを投入するという方法をとっている。

「アール・ナイン・ティ」も電子デバイス類をできるだけ遠ざけ、バイクらしさにフォーカスを当てた仕様にした。そこまでは他と同じだが、あくまでプレミアムブランドとして生き残る道を模索し、より嗜好性が高い〝カスタム〟というジャンルに打って出たというわけだ。

また今回、BMW内部に多数のカスタム好きが居て、しかも若い人が多いことに驚いた。そのことを伝えると、あえて若返りを図っているのだという。若く新しいマーケットを開拓するためには、若いチカラを信じて、若い技術者やデザイナー、マーケターによるモノ造りをはじめることが必要なのだと。

実にBMWらしい合理的なやり方のように思える。この先にどんな展開が待っているのか、今後もBMWから目が離せなくなった。

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BMW R nine T(アール・ナイン・ティ)市販予定車
BMWの伝統ともいえる“フラットツイン”をトラディショナルかつワイルドに表現したネオクラシカルモデル。車名は、BMW社の90周年(モデル発表時-2013年)に由来する。倒立フォーク、ラジアルマウントキャリパーなど、足回りの装備も充実。今回の取材で、先に発表されていた「コンセプト90」(下写真)のベースだったことが判明した。

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BMW CONCEPT90(コンセプト・ナインティ)
BMWの90周年を記念して製作されたコンセプトモデル。開発にはハーレーカスタムで世界的に有名な「ローランド・サンズ・デザイン」が参加した。市販予定の「アール・ナイン・ティ」(上写真)をベースに製作されたカスタム車両ということである。

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