中古車の買い時ってあるの?

中古車は同じ商品が存在しない「一物一価」のため、見つけた時が買い時と言われています。しかし、中古車は需要と供給のバランスによって価格が決まる商品です。したがって様々な要因で中古車の価格は変動するので、値落ちした時がその中古車の買い時と考えた場合、いくつかの買い時ポイントが浮き彫りとなります。

今回は中古車の買い時について解説しますので、中古車を購入するタイミングについて迷われている人は、ぜひ参考にしてみてください。

文・萩原 文博

Chapter
ポイント1.フルモデルチェンジを狙おう
ポイント2.季節的要因を調べよう
ポイント3.ボディタイプをチェックしよう

ポイント1.フルモデルチェンジを狙おう

まずは、新型車にスイッチするフルモデルチェンジを確認しましょう。クルマの世代交代にあたるイベントがフルモデルチェンジです。新型が登場すれば、旧モデルの中古車は一般的に値落ちが進み買い時と言われています。ただ、駆動方式が変わったり、エンジンが大きく変更されたりすると、旧型となった中古車の価格が上昇するケースもあります。

フルモデルチェンジだけでなく、モデルライフ途中に商品力を上げるマイナーチェンジや一部改良などでも中古車は値落ちが進み買い時となりますので、チェックしてみてください。

ポイント2.季節的要因を調べよう

続いては、季節的要因です。1年を通じて最も中古車の販売台数が伸びる時期は3月です。

これは中古車販売店の決算月ということもありますが、卒業、就職、異動などの人生の節目となるイベントが重なり、クルマを必要とする人が多くなるからです。一方、中古車を購入する人すなわち需要が増えるのに対して、中古車の流通台数である供給は若干増える程度です。そのため、需要と供給のバランスが変わり、中古車の価格が上昇するのです。

最近はオートオークションが主流となったため、その変動幅は少なくなりつつありますが、買取店などは3月の大需要期に向けて1月から買取を強化し商品を揃えています。したがって3月は購入する人が増え、品揃えや中古車の流通台数も多少多くなります。

いくら流通台数が豊富と言っても価格が上昇してしまうときに購入するのは得策ではありません。3月に上昇した中古車の価格はゴールデンウィーク明けから値落ちしはじめます。この値落ち傾向は7月まで続くのでこの期間が、まず買いのタイミングです。ただし、需要期で人気のあるクルマは売れてしまう可能性が高いので、常にウォッチする必要があります。

7月と12月はボーナス商戦、そして9月は半期決算のため需要が高まる傾向があるのでパス。真夏の8月、10〜11月のレジャーシーズンはクルマ購入の意識が下がるので、購入には絶好のチャンスです。

冒頭でもお伝えしましたが、中古車は見つけた時が買い時です。そのクルマが在庫として存在しているかを常にウォッチしていく必要があります。タイミング見て購入を決断しないと、気に入ったクルマをみすみす逃すということになるので注意しましょう。

ポイント3.ボディタイプをチェックしよう

需要と供給のバランスによって価格の決まる中古車は、ボディタイプによって買い時がある場合もあります。

典型的な例がオープンカーです。四季のある日本においては春と秋がオープンカーに最適のシーズンです。夏は暑くてとてもオープンにはできないですが、青い空とオープンカーという組み合わせは絵になるので夏は価格が高止まりします。しかし、12月から2月の冬の時期はオープンカーに誰も興味をもちません。その結果、オープンカーの中古車の価格は下がるのです。このタイミングがオープンカーの買い時と言えるのです。
以前は、そのほかのボディタイプでも時期によって買いのタイミングが様々にあったのですが、オークションの発展とともにその違いが小さくなりました。

また、新しい現象としては、3月には未使用中古車という商品が大量に出回ります。これは自動車メーカーが抱えている在庫車が中古車として出回るのです。車検期間が短くることやオプション装備が選べないなどデメリットもありますが、ほぼ新車に近いコンディションの高年式車がかなり安く手に入るのが魅力です。すでにこの未使用中古車のリピーターがいるほどの人気を誇っています。

中古車の3月の大需要期は基本的に購入には向きませんが、未使用中古車狙いの人には絶好のタイミングと言えます。中古車購入のタイミングについて情報収集されている人は、今回の記事でご紹介したポイントをぜひ参考にしてみてください。

萩原 文博|はぎはら ふみひろ

1970年生まれ。10代後半で走り屋デビューし、大学在学中に中古車情報誌の編集部にアルバイトとして加入。1995年より編集部員として編集作業に本格的に携わる。中古車の流通、販売店に精通し、「中古車相場師」として活動。2006年からフリーランスの編集者となり、中古車だけでなく、現在は日本で最も多くの広報車両を借り出して取材を行い、新車でもユーザー視点のバイヤーズガイドを中心に、人気車種の動向や流行りの装備の価値評価などを加味した、総合的に買いのクルマ・グレードの紹介をモットーとしている。

萩原 文博|はぎはら ふみひろ