マイチェンした新型Sクラス…どこが進化した?

メルセデス・ベンツのSクラスに大幅改良が加えられました。欧州では2017年7月から、日本では8月より受注が始まります。
Sクラスといえばメルセデスブランドを象徴するフラッグシップで、最新鋭の豪華な装備は驚かされるものばかりです。
さて、今回のマイナーチェンジでは、どのような進化を遂げたのでしょうか?
text:Takashi Akatsuka
- Chapter
- Sクラスはどんな車?
- マイナーチェンジでどう変わる?
- 運転支援機能も進化
Sクラスはどんな車?
SクラスはFセグメントに位置する大型の高級乗用車です。現行モデルでは、セダン、クーペ、リムジン、カブリオレがラインアップされています。
初代モデルは1972年に登場、2013年に登場した現行モデルは6代目に当たり、その6代目が大幅改良を受けて発売されます。
その内容は、多方面に渡っているのですが、まずパワートレインから見ていきましょう。
新しいSクラスに用意されたエンジンは、3.0L V6直噴ターボ、4.0L V8直噴ツインターボ、6.0L V12ツインターボという3タイプに刷新されます。
なかでも注目は、S560およびAMG S63系に搭載される4.0L V8ツインターボです。このエンジンは、低負荷時に4気筒分を止めて、燃料消費を抑えています。また2つのターボチャージャーをVバンクの内側にセットすることで、コンパクト化も図っています。
マイナーチェンジでどう変わる?
外観上の変化は、フロントグリル、前後バンパー、ヘッドライト、テールランプ、ホイール、マフラーなど。
インテリアでは、12.3インチの大型ディスプレイが配置されます。また、ハンドル部分には新型のタッチコントロールシステムが搭載され、これまで以上に運転に集中しやすく配慮されています。
スマホとの連携も強化され(2017年8月14日サービス開始予定)、リモートドアロック&アンロック、車両の走行距離、燃料計、平均燃費などを確認できるリモートステータス確認、車外から車両の車庫入れと出庫が可能なリモートパーキングアシスト、天気情報やインターネットラジオ(MB App)の使用などが、可能になります。
運転支援機能も進化
新型Sクラスの運転支援機能は、先進的な改良が施され、自動運転に近づいています。
「インテリジェントドライブ」は、超音波センサーにより自車の周囲を常時モニタリング。周囲にいる車や自転車、歩行者も検知し、アクセル、ブレーキ、ハンドルを自動でアシストします。
先行車両との距離を維持する「アクティブディスタンスアシスト・ディストロニック」には、自動発進機能を搭載。停止して30秒以内であれば、アクセルを踏まなくても自動的に発進できるようになりました。
また、非常時のハンドル操作をアシストする「緊急回避補助システム」と衝突時の衝撃音から乗員の耳を保護する「PRE-SAFE®サウンド」、歩行者や交差点での車両の飛び出しにも自動緊急ブレーキが作動する「アクティブブレーキアシスト」も採用。安全性を高めています。
さらに、S600 longおよびAMG S65 longの「マジックボディコントロール」には、コーナリング時に車体を内側に傾ける(最大2.65度)ことで、安定したコーナリングと乗り心地を実現する機能を追加されています。
一度は、こんないたれり尽くせりな装備の車に乗ってみたいものですね。