ハードトップとタルガトップの違いとは?ポルシェ911が起源!

ポルシェ 911 タルガ 4S

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オープンエアを楽しめるオープンカーには、いくつかの形式があります。大別すれば、布など柔らかい素材を使ったソフトトップと、金属や樹脂製の硬質性素材を使ったハードトップに分けることができますが、そのハードトップにもいくつか種類があるのです。
Chapter
タルガはポルシェの商標
ホンダ S660もタルガトップ
流行りの電動トップフルオープン、マツダ ロードスターRF
タルガトップとハードトップ、どちらが良いか?

タルガはポルシェの商標

ポルシェ911タルガや、それと同様のハードトップルーフのみ脱着可能なセミオープンモデルを「タルガトップ」と呼びます。

もともとタルガトップは昔から存在していましたが、明確に名前があったわけではなく、それを定着させたのがポルシェでした。

1966年から1970年まで、イタリアのタルガ・フローリオというレースで5年連続優勝を飾ったポルシェが911のセミオープン仕様に「タルガ」と名付けたのが始まりです。

その後、同様にルーフ(頭上部分)パネルだけ外すセミオープンカーモデルを、”タルガトップ”と呼ぶようになりますが、ポルシェがタルガを商標として登録したため、ポルシェ以外のメーカーではタルガトップの呼称を使っていません。

ホンダ S660もタルガトップ

ダイハツ コペンと並ぶ軽オープンのホンダ S660は、厳密には取り外し式のソフトトップ、あるいは無限のハードトップでルーフのみ開閉可能なタルガトップモデルです。
ホンダとオープンモデルの関わりは長く、最初の市販乗用車となったS500(S800)からしてオープンカーでした。

その後、シティ カブリオレはフルオープンでこそあったものの、Bピラーを残していましたし、S2000はドライバーを覆うようにそびえたドアパネルが、開放感に乏しいと指摘を受けたこともありました。

このようにホンダは、ビートを除き、ボディ剛性を大きく損ねるオープンカーにあまり開放感を求めません。どちらかというと、頭上空間や後方を除けば過度の開放感を求めず、それよりボディ剛性を高めて走行性能を重視するのがホンダのオープンカー作りのようです。
なお、ホンダ初のタルガトップはCR-X デルソルで、ハードトップのルーフを電動格納する「トランストップ」を採用していました。

流行りの電動トップフルオープン、マツダ ロードスターRF

それに対して、フルオープンのマツダ ロードスターは通常の幌(ソフトトップ)に加え、ハードトップのロードスターRFが用意されています。

初代(NA)、2代目(NB)ロードスターでは、出先では自由に脱着もままならない固定式ハードトップだけだったのに対し、3代目(NC)で初めてRHT(リトラクブルハードトップ)を採用。4代目となる現行型(ND)では、RF(リトラクブルファストバック)と名付けられた分割電動格納式ハードトップを備えています。

ハードトップの屋根をいくつかに分割して電動で格納するこのシステムは、メルセデス・ベンツ SLKやダイハツ コペンで一気に一般化した、フルオープンカーの切り札的メカニズムです。

フルオープンにできるのが魅力で、オープンカーの開放感を満喫できます。しかも電動開閉式なので、高速道路で突然ゲリラ豪雨にでも遭遇しない限り、停止してルーフを閉めれば手軽に全天候性能も得られます。

タルガトップとハードトップ、どちらが良いか?

2つの方式のどちらが良いかという話になれば、両者のどちらのメリットを重視するかで決まります。

走行性能を重視するなら、Bピラーから後ろのボディはクーペスタイルで剛性の高いタルガトップですし、走りよりもオープンエアの爽快感を重視するなら分割電動格納式ハードトップでしょう。
しかし、トップ開閉の手間や時間はタルガトップが劣りそうにも思えますが、面積が少ないぶんS660のロールトップのように、クルクル巻き取ってフロントのボックスにポンと入れるだけなど意外と手間がかかりません。

横転時の安全性能についても、タルガトップはBピラーがロールオーバーバーの働きをしますし、電動格納ハードトップはトップを閉じた時にクローズドボディ同様の安全性を求められていますから、オープンボディだからといって極端に劣ることはありません。

走りで選ぶか、オープンエアで選ぶか、選択はユーザーの皆さん次第ですね。

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