棒高跳びの棒は車に積んで運んでいるらしい…車に載せる物の長さの制限ってあるの?

日産 セレナ ハイウェイスター

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陸上競技の棒高跳びに使用される棒(ポール)は、強度やしなりを考慮した1本ものです。運搬は、選手個人が行うそうで、車両に搭載して運んでいるとのこと。しかしあんなに長い物体を、乗用車に搭載できるものでしょうか?
Chapter
棒高跳びのポール事情
5mの長さの棒など…車に載せる物の長さの制限はないのか?
長尺物積載奥義「制限外積載許可申請書」!

棒高跳びのポール事情

陸上競技の棒高跳びの世界記録は、2014年のロンドンオリンピックでフランスのルノー・ラビレニ選手が記録した6m16cmです。新記録がマークされるまでの21年間は、鳥人と呼ばれたウクライナのセルゲイ・ブブカ選手が記録した6m14cmでした。

日本陸上連盟によると棒高跳びに使用するポールには特に規定がなく、素材、長さ、重量などは選手の身体能力やコンディションに合わせて、選手がオーダーメイドで製作するものだそうです。先述のブブカ選手は5m30cmのポールを使用していたと言いますし、現在の男子棒高跳選手は一般に5m前後のポールを使用しているとのこと。

そんな5mもの長さの棒を、車に積んで運んでいるらしいとのことですが、車に載せる物の長さの制限はないのでしょうか?

5mの長さの棒など…車に載せる物の長さの制限はないのか?

一般道を運行する車両に積載できる貨物の長さは、道路交通法施行令第22条3項に規定されています。それによると「自動車の長さにその長さの十分の一の長さを加えたもの」まで積載可能です。

つまり、長さ5mのポールを積載するのであれば、全長4,546mm以上の車両であれば問題ないわけです。ちなみに全長4,546mm以上の車種というと、トヨタ ノア(4,710mm)、日産 セレナ ハイウェイスター(4,770mm)などが該当します。

しかし棒高跳びの選手にとって、ポールは命の次に大切な文字通りの相棒です。カバーを掛けているとはいえ野外の積載では、いつ傷がつくか冷や汗ものでしょう。そこで車両内で5mものポールを積載できる車種を探したことろ、トヨタ コースターEXが見つかりました。

室内長が6,230mmも確保されているミニバスです。座席間はウォークスルーが可能なので、その空間に積載することもできます。

ただしコースターは2ナンバー登録のため、中型免許以上が必要です。ややハードルが高いという場合には、コースターをベースにトランスポーターに改造してみてはどうでしょう?

キャンピングカーと同様の扱いで車両重量8t、乗車定員10名以下ならば普通免許で運転できます。

長尺物積載奥義「制限外積載許可申請書」!

コースターなら安全にポールを運搬できますが、サイズや624万円という新車が価格がネック。そこで、簡単に一般的な乗用車で運搬する方法を探してみたところ、対処法がありました。

それが「制限外積載許可申請書」です。出発地の警察に許可申請を行い警察署長が許可すれば、全長4,546mm以下の車両でも棒高跳びのポールを運搬可能です。

申請方法は、制限外積載許可申請書を2通製作し、最寄りの警察署に提出します。この際、手数料などは必要ありません。ただし、実際の積載状態をチェックしたうえで制限外積載許可証が発行されるので、申請時には積載状態を再現する必要があります。

条件は、
1)貨物の見えやすい場所に縦横各30cm以上の赤い布をとりつけること
2)夜間は赤色の灯火または反射板を貨物に取り付けること
3)自動車のフロントガラスの視認し易い場所に「制限外積載許可証」を掲示すること

ルーフキャリアにポールを固定し、前後のはみ出した部分に赤い布を紐で括り付ければ、問題はなさそうです。さらなる詳細に関しては、最寄りの警察署の指導に従いましょう。

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