あなたのドライビングポジション、最適化されていますか?チルト・テレスコピック機能とは?

チルト・テレスコピック機能

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オーナーのために徹底的にカスタムしてくれるスーパーカーなら、正しいドライビングポジションを実現するために、シートを最適化してくれるかもしれません。しかし量販車でそれを行うと、価格が上がってしまいます。シートやハンドル回りの調整機能を利用して、正しいドライビングポジションにできるだけ近づけましょう。
Chapter
チルト・テレスコピック機能とは?
チルト・テレスコピック機能のメリット・デメリット
チルト・テレスコピック機能の使い方

チルト・テレスコピック機能とは?

量販車を購入する方は、世界中に何十万人といます。そのなかには、身長の高いオーナーもいれば、横幅が大きなオーナーもいます。

それぞれの体格に適したシートやハンドルポジションを用意できれば、調節機能など必要ないのですが、現実的にはそうはいきません。製造・購入コストが増加し、生産効率も低下します。販売価格を高額に設定しなければ、自動車メーカーは利益を生み出せなくなるでしょう。

となると量販車ではなく、もはやスーパーカーの世界になるわけで、安価な価格のままでのカスタマイズは困難です。でも正しいドライビングポジションは、安全運転に重要…。

という無限ループから抜け出すためなのかどうかはさておき、ほとんどの量販車にはシートやハンドル位置の調節機構が採用されています。

シートは、ほとんどの量販車で、座面の前後スライドと高さ、背もたれの角度調整が付いています。

一方ハンドルには、チルトとテレスコピック機能が用意されています。

チルトはハンドルを上下に、テレスコピックはハンドル(ステアリングホイールまでの距離)を前後に調節する機能です。シートの各種調節機構と併用すると、自分にあったドライビングポジションに近づけることができるのです。

チルト・テレスコピック機能のメリット・デメリット

チルトやテレスコピック機能のメリットは、多くのドライバーに適正なドライビングポジションを提供できることに尽きます。

逆にデメリットは、ハンドル(ステアリングコラム)とステアリングギアボックスを繋いでいるステアリングシャフトの剛性低下です。

チルトもテレスコピックもなければ、ハンドドルとステアリングギアボックスは、1本の棒でつなげれば良いのですが、ステアリングシャフトを上下に動かし(チルト)、さらに前後に伸縮させる(テレスコピック)ためには、シャフトに細工が必要となり剛性が低下します。

剛性が低下すると、いらない振動がハンドルに伝わったり、操作性が悪くなったり、路面からのインフォメーションが薄れたりします。そんな理由から、3代目マツダ RX-7(FD3S)では、チルトもテレスコピック機構も採用されませんでした。

ハンドル位置が固定され、シートスライド幅も少なかったRX-7は、ドライバーを体格で選ぶ車でした。ちなみに筆者も購入しようと意気込んでいましたが、お腹が前後に大きすぎて選ばれませんでした。

とはいえ、最近ではドライバーの操作を電気信号に変えて、それぞれのパーツに送るバイワイヤ化が始まっており、RX-7のような問題は、過去のものになりつつあります。余談ですが、バイワイヤステアリングは、自動運転で応用できる技術としても注目されます。

チルト・テレスコピック機能の使い方

ハンドル位置の調節機能としてチルトとテレスコピックがあることがわかりました。では、実際に使用する場合、どのような手順で調整すれば良いか紹介します。

まず、シートに座り、お尻とペダルの位置を調節します。ペダルは、確実にブレーキを踏み込めることを基準にしましょう。その後、ハンドルのチルト機構で上下を調節します。目安は、背もたれに背中を付けて、ハンドルの隙間からインパネ全体が自然に覗き込める高さです。

その場所でハンドルを操作して、もっとも上の12時の場所に無理なく手が届けばOKです。もしも届かなかったり、窮屈さを感じたら、テレスコピック機能で前後を調節します。目安は肘を自然に曲げて、遠いと感じない位置です。テレスコピック機能で大幅に前後位置を調節することはまれ。たいていは微調整で終わります。

安全な運転は正しいドライビングポジションから。シートとハンドルの調整機能をフル活用して、正しいドライビングポジションを実現しましょう。

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