道路が冠水!冠水路を走る際の注意点とは?屋外駐車場にも冠水対策を

雨 走行

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8月以降は、大型の台風が日本列島に接近するシーズンです。さらに近年は、集中豪雨による自動車の水没被害も相次いでいます。クルマを愛するものとして、気が気ではありませんね。そこで今回は道路の冠水と、その際の保険について調べてみました。
Chapter
冠水とは?
冠水によって車が故障した場合は保険はきくのか?
車両保険の補償対象・補償額は?
冠水被害により車両保険を使用した翌年の等級は?
自宅の屋外駐車場に停めてある車はどうすればいい?
自宅屋外駐車場に冠水対策を施そう!
駐車場での冠水被害に関する追加情報
冠水路を走る注意点とは?
冠水路を走行するコツ
冠水運転体験談

冠水とは?

冠水とは、集中豪雨や雪解けなどにより河川が氾濫、堤防の決壊などで、田畑や道路などの地形が水に浸かっている状況を意味します。

また駐車場や家屋など建築物が水に浸かると浸水、自動車は水の浸かり具合によって浸水、水没と言います。

冠水によって車が故障した場合は保険はきくのか?

冠水が集中豪雨など水災害によって発生したものであれば、一般型、簡易型どちらの車両保険でも適用されるケースがほとんどです。

ただし冠水が地震により発生した津波によるものであれば、多くの車両保険は適用されません。では、詳しく見ていきましょう。

車両保険の補償対象・補償額は?

自動車が水に浸かっても、アンダーボディまでなら、まず被害はありません。しかしマフラーやフロントグリルまで水に浸かった場合、エンジンにダメージを負うことがあります。

水が引いたらエンジンを始動させてみましょう。簡単に始動するようなら問題はなさそうですが、始動しない場合には、エンジン内まで水が侵入している可能性があります。

エンジンが水に使った場合の脱着、オーバーホール、給排気系の修理などの修理代金は、車両保険の補償金額を上回ることも考えられます。その場合は全損扱いとなり、免責なしで補償金額が100%支払われるケースが多いようです。

また車内が浸水していた場合、シートや内装の染みや汚れ、パワーシートやオーディオ、ナビなど電装品の故障などの修理にも車両保険が適用されます。

冠水被害により車両保険を使用した翌年の等級は?

水災害により修理に車両保険を使用した場合、翌年度の保険等級が1ランクダウンします。

翌年度は割引率が低くなりますが、こういう時のための車両保険です。背に腹は変えられませんね。

自宅の屋外駐車場に停めてある車はどうすればいい?

自宅の駐車場や自宅敷地内で駐車場として常用する空き地で、冠水により愛車が故障した場合、こちらも車両保険の適用となります。

ただし、保険会社により対応が異なる補償内容でもあり、必ず補償されるわけではありません。保険内容の確認をしましょう。

自宅屋外駐車場に冠水対策を施そう!

自宅に屋外駐車場があるのなら、冠水時にエンジンが水没しないよう、駐車場を改良しておきたいところです。基本は、ご自宅周囲の下水道を掃除して流れを良くすることです。水の逃げ道が確保できれば、冠水被害そのものが抑えられます。

駐車場の改良は、土を吸水性・排水性の高い素材に変更、車両のエンジン部分に相当する場所に盛り土などをして勾配を作る、カーポート用の屋根を設置する際、あえて勾配を付けエンジン部に水が当たらないようにするなど。業者さんに相談したり、DIYで色々と工夫してみましょう。

駐車場での冠水被害に関する追加情報

駐車場に関連して、出先の駐車場(ショッピングセンターなどの駐車場)で冠水被害に遭った場合は、自宅駐車場での冠水とは異なり、通常の冠水被害として車両保険を適用する保険会社も多いようです。

※車両保険の補償内容は各保険会社により、細かく異なっています。確実なことはお手元の保険証券をご覧になるか、加入保険会社にお問い合わせください。

それでは最後に、冠水路を走る際の注意点とはどういった点でしょうか?

冠水路を走る注意点とは?

2010年4月に、JAFが冠水路走行テストを行っています。対象車はセダンのマークIIとSUVのエクストレイル。水深は30cmと60cmです。コースは30m。2つの水深を10km/hと30km/hで走行します。

水深30cmで時速10kmの場合、両車とも走行可能。時速30kmでも走行可能でした。

水深60cmになると、マークIIはフロントガラスまで水が被り、ゴール前までエンジンストップしていまいます。一方エクストレイルは、フロントバンパーまで水に浸かりながら、時速10kmでは完走。しかし時速30kmでは、自ら跳ね上げた水がエンジンに侵入し、エンジンがストップしてしまいます。

冠水路を走行するコツ

テストの結果を見ると、セダンなど地上最低高が低い車両は水深30cmまで、SUVなど地上最低高が200mm近い車両は、水深60cmまでは対応できそうですが、ドライバーのウデによるところも大きいかもしれません。

基本的には、マフラーが水に浸かってしまう水深になったら冠水路には入らないほうが安全ですし、エンジンの搭載位置の高低によるところも大きいので、車両の地上最低高は判断の目安のひとつと考えてください。

次に速度は低速のほうが、余計な水を跳ね上げずエンジンルーム内への水の侵入は少なくて済みます。時速30kmになると水を跳ね上げ、エンジンに水の侵入を許してしまい、エンジンがストップする最悪のケースに陥ります。

また、水は上だけでなく、側面にも跳ねているので周囲の車両や歩行者にかなり多大な迷惑を与えます。どうしても冠水路を走らなければならない状況のときは、水深を判断し、10km程度の極低速で運転しましょう。

冠水運転体験談

最後に筆者が20年ほど前に経験した冠水路の話をしましょう。

突然の豪雨の後、道には水没した車両や浮かんでいる車両、どこから流れてきたのか得体の知れない”何か”も浮いていました。あたり一面、水で覆われているので、車道もガードレールや電柱などで大まかに判断するしかありません。さらに、何が沈んでいるかわからないというかなり危険な状況でした。

当時の愛車は2代目ハイラックスサーフ。筆者は、多少の水深なら問題ないと考えていました。しかし道路は前述したような状況で、浮かんでいる車が自車に寄って来ます。それを南極船が氷を割るイメージでフロントのカンガルーバーを利用して、なるべく傷付けないように払い除けながら低速走行。かなりのストレスと不安が襲ってきたことを覚えています。

幸い目的地に辿りつくことはできましたが、振り返るとかなり危険な行為でした。やはり出来ることなら、冠水時には運転を行わないのが一番です。
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