"ブタケツ"と呼ばれたC130型ローレルのチューニングが流行した理由とは?

ライトバンなどの商用車を一切設定しない日本初の”ハイオーナーカー”として、日産が1968年から2002年まで製造・販売していたミドルクラスの乗用車が「ローレル」です。2代目にあたるC130型ローレルの人気はどこにあったのでしょうか?

Chapter
日産 ローレルとは?
2代目C130型ローレルについて
「ブタケツ」の愛称の由来は?
チューニングのベース車として人気だった理由とは?
中古車市場でいまだに人気!

日産 ローレルとは?

初代ローレルがデビューしたのは、1968年4月。510ブルーバードよりも上級で、法人需要の高い130セドリックとは違った高級車、そして商用車やバンモデルを持たない個人ユーザー専用の”ハイオーナーカー”として企画されました。最高出力100psを発揮する1.8LのG18型エンジンは、当時のトップレベルの性能でした。

1970年には2ドアハードトップモデルが追加され、エンジンは1.8Lに加え、2.0Lの高性能ユニットG20型を追加。このG20型エンジンには、SUツインキャブを装備したスポーティな2000GXも設定されます。

ライバルは、同じ1968年にデビューしたトヨタマークⅡで、ハイソカーとしてともに高い人気を誇りました。ローレルは2002年8月、マークⅡは2004年10月に生産を終了しましたが、昨今の旧車ブームもあり、中古車市場では意外な高値で取引されています。

2代目C130型ローレルについて

C130は、1972年4月に登場した2代目ローレルの形式名です。

「ノーブルでダイナミックな彫刻美」というテーマでデザインされたスタイリングは、全体に彫りが深く、アメリカ車のようなデザインとあいまって堂々とした風格がありました。

初代ローレルよりも全長・全幅ともに大きくなったボディの室内空間は、乗員がゆったり寛げる広さを確保。同時に、ブロンズ色のコックピットを採用するなど、豪華で格調の高いムードに仕上げられていました。

乗り心地は初代のソフトな乗り心地を受け継ぐとともに、ホイールベースの延長、前後サスペンションやシートの改良などにより、高級感のある乗り心地も実現しています。

プラットフォームはC110型スカイラインと共通で、2代目となるC130以降、スカイラインと基本設計が共通化されました。

ボディタイプは、初代同様にセダンとハードトップの2種類。1973年10月のマイナーチェンジでは、ローレル初の3ナンバー車、2.5Lの直列6気筒 SOHC(L26型)エンジンを搭載する2600SGLが、ラインナップに追加されます。

「ブタケツ」の愛称の由来は?

C130ハードトップのデザインの特徴に、リアバンパーにビルドインされたリアコンビランプがあります。

ボディー外板(塗装面)に燈火類が無い特徴的なリアスタイルから「ブタケツ」という愛称がつけられました。

チューニングのベース車として人気だった理由とは?

C130がチューニングのベース車として、圧倒的人気を誇った理由のひとつにエンジンがあります。

C130のエンジンバリエーションには、G18型、G20型、G20型ツインキャブ、L20型、L20型ツインキャブ、L26、L28とバラエティーに富んでいました。特に人気があったのはL20型エンジンで、当時のセドリックやグロリア、スカイライン、フェアレディZなどに搭載されていたL型に改良を加えたもの。

つまり、この時代の日産車には多く搭載されていたエンジンでした。このL型がなぜ人気だったのかといえば、ほとんどのモデルのジャーナル径やピッチが共通化されていたため、クランクやコンロッドを他のL型から流用することが容易で、チューニングがしやすかったことがあります。まさに、誰もが手に届く、ストリートで磨かれてきたエンジンでした。

また、もうひとつの理由は、C130のフェンダー形状にあるという意見も。

ホイールアーチ自体が大きく、タイヤハウスが深いため、スカイラインよりも太いタイヤを履かせることが可能。当時の手軽にできるチューニング&ドレスアップの基本として「太いタイヤ」があったため、C130はとても都合が良かったのです。

中古車市場でいまだに人気!

現在のC130は、人気というよりかなり高騰しているといってよいでしょう。

10年ほど前までは40〜50万円で購入できたそうですが、現在の中古価格は200万以上。程度の良いものであれば300万円近くで取引されることもあります。

そして驚くことに、L型エンジンは今も新設計のレース用パーツなどが発売されています。平凡で頑丈、汎用性も高いL型エンジンを搭載した2代目ローレルの人気も納得ですね。

オイルショックの時代でも人気の衰えが少なかったローレル。日本車離れしたインパクトの強いスタイルも、人気を支える一因だったのでしょう。