4輪、6輪、12輪、16輪の車…タイヤが多い車のメリットとデメリットは?
更新日:2024.09.09
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たまにトラックやトレーラー等を見ていて、タイヤが沢山つけられているタイプを見たことがあるかと思います。通常1本のところを、奥にもう1本付いて(ダブルタイヤ)いたり、縦に2輪が並んでいたり。このようにタイヤを増やすメリットとは何でしょうか?
6輪車などタイヤを増やすことで得られるメリットとは?
大人から子供まで、多くの方が”車”と言われて思い浮かぶのは、4輪車でしょう。
しかし、なかにはメルセデスのG63 AMG 6×6のような6輪車を持っている奇特な方がおられるかもしれません。
G63 AMG 6×6は、“6輪駆動車”となっており、6輪すべてに駆動力が配されることから、4WD車以上のトラクション、悪路走破性能となっています。とはいえ限定車でしたから、乗ったことがある方はごく僅かでしょう。
さて、多くの方が目にする多輪車といえば、おそらくトラック、トレーラーの類です。大型車では、後輪のタイヤを2本重ねて装着するダブルタイヤ仕様も多いので、12輪、16輪なんて車両もザラです。
このように、多くのタイヤを履かせる主な目的は、1輪当たりの荷重を分散することによって「耐荷重性能を確保する」という意味合いがあります。
タイヤには耐荷重性能というものが定められており、1輪当たりの荷重が耐荷重性能を超えてはならないわけです。これは、通常の乗用車用タイヤにも設定されています。
そこでトラック、トレーラーでは、車両の後軸タイヤをダブルタイヤにすることで、1輪当たりの荷重を半分に減らし、多くの荷を積載する能力を得ているというわけです。
また、もうひとつのメリットが「パンクに強い」ことです。もしどれか1輪がパンクをしても、すぐに走行不能に陥ることはなく、修理工場まで安全に移動することが可能。(※パンクした状態での走行は危険を伴いますので、なるべく速やかに路肩に止めましょう)
これは、乗客を乗せるクルマや、大きな積み荷を積載するクルマにとってはリスクヘッジとして働くでしょうね。
しかし、なかにはメルセデスのG63 AMG 6×6のような6輪車を持っている奇特な方がおられるかもしれません。
G63 AMG 6×6は、“6輪駆動車”となっており、6輪すべてに駆動力が配されることから、4WD車以上のトラクション、悪路走破性能となっています。とはいえ限定車でしたから、乗ったことがある方はごく僅かでしょう。
さて、多くの方が目にする多輪車といえば、おそらくトラック、トレーラーの類です。大型車では、後輪のタイヤを2本重ねて装着するダブルタイヤ仕様も多いので、12輪、16輪なんて車両もザラです。
このように、多くのタイヤを履かせる主な目的は、1輪当たりの荷重を分散することによって「耐荷重性能を確保する」という意味合いがあります。
タイヤには耐荷重性能というものが定められており、1輪当たりの荷重が耐荷重性能を超えてはならないわけです。これは、通常の乗用車用タイヤにも設定されています。
そこでトラック、トレーラーでは、車両の後軸タイヤをダブルタイヤにすることで、1輪当たりの荷重を半分に減らし、多くの荷を積載する能力を得ているというわけです。
また、もうひとつのメリットが「パンクに強い」ことです。もしどれか1輪がパンクをしても、すぐに走行不能に陥ることはなく、修理工場まで安全に移動することが可能。(※パンクした状態での走行は危険を伴いますので、なるべく速やかに路肩に止めましょう)
これは、乗客を乗せるクルマや、大きな積み荷を積載するクルマにとってはリスクヘッジとして働くでしょうね。
タイヤを増やすことのデメリットとは?
積載能力の向上等のために、ダブルタイヤを装備するケースが多いワケですが、そこにはデメリットも発生します。
まずひとつは「ばね下重量の増加」です。タイヤ&ホイールを余計に装備するわけですから、当然重量増となります。ばね下重量というのは、ご存じのように走行性能にとって重要な要素ですから、重量増は運動性能や燃費の悪化につながります。
また、接地面積も倍になることから、タイヤが発生するロードノイズや拾う凹凸も倍に…つまり、快適性も損なわれるといえます。
次に、タイヤ&ホイールが増えることでの「コスト増」も挙げられます。タイヤは消耗品であり、また積載による高負荷の環境で使用することが多いトラック等では、やはり多大なコストでもあります。
このように、デメリットも非常に多いわけですが、それでもダブルタイヤでの多輪化を多くの大型車両が行っているのは、やはりデメリットを超えるメリット=積載荷重の増加による物流コストの削減、というものが大きいのではないでしょうか。
結果として便益も向上し、ひいてはCO2削減にもつながるという考え方もできるかもしれませんね。
まずひとつは「ばね下重量の増加」です。タイヤ&ホイールを余計に装備するわけですから、当然重量増となります。ばね下重量というのは、ご存じのように走行性能にとって重要な要素ですから、重量増は運動性能や燃費の悪化につながります。
また、接地面積も倍になることから、タイヤが発生するロードノイズや拾う凹凸も倍に…つまり、快適性も損なわれるといえます。
次に、タイヤ&ホイールが増えることでの「コスト増」も挙げられます。タイヤは消耗品であり、また積載による高負荷の環境で使用することが多いトラック等では、やはり多大なコストでもあります。
このように、デメリットも非常に多いわけですが、それでもダブルタイヤでの多輪化を多くの大型車両が行っているのは、やはりデメリットを超えるメリット=積載荷重の増加による物流コストの削減、というものが大きいのではないでしょうか。
結果として便益も向上し、ひいてはCO2削減にもつながるという考え方もできるかもしれませんね。
モータースポーツにおける多輪化にはメリットがあった?
現在の多輪化は物流面でのメリットのためです。
他方で、モータースポーツシーンでも多輪化を行った歴史がありました。F1で活躍した「ティレル(タイレル)P34」です。
1970年代中盤に現れたこのマシンは、前輪を4輪、後輪2輪の計6輪の異形ともいえるF1マシンで、記憶に鮮烈に残っている方もおられるのではないでしょうか。
ティレルP34は、前輪を4輪としたことで、設置面積が増え、そのぶんコーナリング時のグリップ力、またストッピングパワーで有利となり、レイトブレーキングで優位に立てる戦闘力のあるモデルとなっていました。
しかし1983年の車両規定改正で、6輪車は禁止されてしまいました。
乗用車ではこうした多輪車はほぼありません。コストが増加すること、メリットが少ないこと、というのが理由になろうと思います。
とはいえ、これまで述べてきたように、多輪化することでメリットが得られるシチュエーションもある、というのも面白いところではないでしょうか。
他方で、モータースポーツシーンでも多輪化を行った歴史がありました。F1で活躍した「ティレル(タイレル)P34」です。
1970年代中盤に現れたこのマシンは、前輪を4輪、後輪2輪の計6輪の異形ともいえるF1マシンで、記憶に鮮烈に残っている方もおられるのではないでしょうか。
ティレルP34は、前輪を4輪としたことで、設置面積が増え、そのぶんコーナリング時のグリップ力、またストッピングパワーで有利となり、レイトブレーキングで優位に立てる戦闘力のあるモデルとなっていました。
しかし1983年の車両規定改正で、6輪車は禁止されてしまいました。
乗用車ではこうした多輪車はほぼありません。コストが増加すること、メリットが少ないこと、というのが理由になろうと思います。
とはいえ、これまで述べてきたように、多輪化することでメリットが得られるシチュエーションもある、というのも面白いところではないでしょうか。