車内にも上座・下座がある!?デキる人が実践する席順マナー
何も考えずに座ってしまうと、周囲から「この人は気遣いができない」と思われてしまうかもしれません。
車内の席順に自信がない方も、この機会にしっかり押さえて「デキる人」と思われる振る舞いを身につけましょう。
車内の席順マナーが重要な理由
車は単なる移動手段ではなく、移動するビジネス空間とも言われます。同乗する上司やお客様への配慮として、車内でも適切な席順を考えることがビジネスマナーの一環となります。
上座に目上の人を案内することで敬意を示し、良好な関係構築にもつながります。反対に席順を誤ると、意図せず失礼な印象を与えてしまう可能性があります。
車内の席順マナーを理解し実践することは、ビジネスパーソンにとって大切な心得なのです。
車内の席順・上座下座の基本ルール
車内にも席次のルールが存在し、基本は「最も安全で快適な席」が上座になります。
一般的な5人乗りセダンの場合、運転席後ろ(後部座席の運転席側)がそれに当たります。この席は事故時にも比較的安全で、快適だとされています。そのため、通常はここに上司やお客様などの目上の方に座っていただくのが望ましいでしょう。
一方で、助手席(運転席の隣の前席)は通常下座とされます。助手席は運転手のすぐ隣に位置し、道案内や支払いなどのサポート役を担う席だからです。ビジネスシーンでは目下の人が座り、必要に応じて運転手への指示や精算を行うポジションになります。
ただし、車内の上座の位置は「運転席に誰が座るか」という関係や乗車人数によって変化します。たとえば運転する人が社内の人間か社外の人間かで、上座・下座の位置が逆転するケースがあります。
以下でシーン別に具体的な席順マナーを見ていきましょう。
シーン別に見る車内の席順マナー
状況に応じて車内の上座・下座の位置は変わります。それぞれのケースで、どの席に誰を座らせるべきかを確認しましょう。
運転手がいる場合(タクシーなど)
タクシーのように運転手が社外の人間の場合、基本ルール通り「運転席後ろの席」が最も上座になります。その次に助手席後ろ(後部座席の助手席側)、後部座席中央と続き、助手席(前席)が末席です。
タクシーでは助手席が下座となるため、部下など目下の人が座って運転手への対応を行うのがマナーです。例えば上司と二人でタクシーに乗る場合、上司は先に乗り込んでいただき運転席後ろの座席に座っていただきましょう。自分(部下)が「道案内」や「支払い」を率先して行うことで、上司に余計な気を遣わせずに済みます。
複数人で乗車する場合も、上座から順に目上の方が座り、末席の人が率先してサポート役を務めるようにします。
運転手が上司の場合
社用車やレンタカーなど社員同士で乗る車で上司が運転をする場合は、タクシーとは逆に助手席が上座となります。これは、後部座席よりもゆったりと座ることができ快適だからという点と、運転する人を単なる運転手扱いしないための配慮です。
ただし、上司やお客様が後部座席への乗車を希望された場合は臨機応変に対応します。
一方、自分が運転・上司が同乗というケースでは、上司が助手席に座るか後部座席に座るか判断が分かれるところです。基本的には上述のように上司には助手席に座っていただくのが礼儀ですが、上司が後部座席を希望する場合もあるでしょう。その際は臨機応変に対応し、「後部座席でよろしいでしょうか?」と一声かけて希望を尊重することが大切です。
大人数・3列シート車(ワゴン・ミニバン)の場合
アルファードなどの7~8人乗りワゴン車のように座席が3列ある車でも、基本的な考え方は5人乗りセダンと同じです。
ただし3列目(最後部座席)は乗降のしにくさや狭さから、助手席よりも下座扱いとなります。上司やお客様の人数が5人以上だと3列目の下座に座っていただくことになるので、必要であれば車を2台にする・さらに大型の車両を手配するといった対応の配慮を検討すべきです。
まとめ
車内の席順には明確な上座・下座のマナーが存在し、ビジネスにおける基本的な礼儀として押さえておく必要があります。
ポイントを振り返ると、通常の車では運転席後ろの席が上座ですが、運転者が社内の人の場合は助手席が上座になるなど、状況によって席順は変化します。
しっかりと覚えておきましょう!