レクサス「LM」の先進運転支援システムをプロが徹底解説!

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レクサス・ブランドの新しいフラッグシップとして2023年10月に日本市場に登場したのが新型「LM」です。最新モデルであり、しかもフラッグシップということで安全に関する先進運転支援システムも非常に充実した内容となっています。どのような特徴があり、そして、どんな機能が装備されているのかを徹底解説します。

文・鈴木 ケンイチ/写真・PBKK

鈴木 ケンイチ

モータージャーナリスト。新車紹介から人物取材、メカニカルなレポートまで幅広く対応。最近は新技術や環境関係に注目。年間3~4回の海外モーターショー取材を実施。レース経験あり。毎月1回のSA/PAの食べ歩き取材を10年ほど継続中。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 自動車技術会会員 環境社会検定試験(ECO検定)

鈴木 ケンイチ
Chapter
レクサス「LM」の先進運転支援システムの特徴
「Lexus Safety System +」とは
「Lexus Safety System +」の機能いろいろ
ぶつからないための「プリクラッシュセーフティ(歩行者[昼夜]・自転車運転者[昼夜]・自動二輪車[昼]検知機能付衝突回避支援タイプ)」
左右からの危険を警告する「フロントクロストラフィックアラート(FCTA)」
快適なクルージングをサポートする「レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付き)」
クルージングをサポートする「レーンデパーチャーアラート(LDA)/レーントレーシングアシスト(LTA)/レーンチェンジアシスト(LCA)」
道路標識の見落としを防ぐ「ロードサインアシスト(RSA)」
うっかりをサポートする「発進遅れ検知機能(TMN)」
夜道を明るくする「アダプティブハイビームシステム(AHS)」

レクサス「LM」の先進運転支援システムの特徴

レクサスは、モビリティ社会における「交通事故死傷者ゼロ」を目標に掲げています。その実現のため、世界トップレベルの先進安全技術の開発に注力し、より多くの車に採用することが重要だと説明しています。そのため新型「LM」には、レクサスの最新の先進運転支援システムである「Lexus Safety System +」が採用されています。

また、さらに高いレベルで運転をアシストする「Lexus Teammate」も備わっているのも新型「LM」の特徴です。これは「アドバンストドライブ(渋滞時支援)」と「アドバンストパーク(リモート機能付き)」という2つの機能が備わっています。

「Lexus Safety System +」とは

「Lexus Safety System +」は、プリクラッシュセーフティ機能をはじめ、複数の安全のための先進運転支援機能をまとめた総称となります。
「LM」に関して言えば「プリクラッシュセーフティ(歩行者[昼夜]・自転車運転者[昼夜]・自動二輪車[昼]検知機能付衝突回避支援タイプ)」、「レーンデパーチャーアラート(LDA)/レーントレーシングアシスト(LTA)/レーンチェンジアシスト(LCA)」、「レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付き)」、「アダプティブハイビームシステム(AHS)」、「ロードサインアシスト(RSA)」、「発進遅れ検知機能(TMN)」、「ドライバー異常時対応システム」、「ドライバーモニター連携」、「フロントクロストラフィックアラート(FCTA)」、「プロアクティブドライビングアシスト(PDA)」が含まれています。

「Lexus Safety System +」の機能いろいろ

ぶつからないための「プリクラッシュセーフティ(歩行者[昼夜]・自転車運転者[昼夜]・自動二輪車[昼]検知機能付衝突回避支援タイプ)」

走行中の自車の進路先にある、他の車両や歩行者、自転車運転者、自動二輪をミリ波レーダーと単眼カメラで検出します。自車と衝突の可能性が高いと警告を発し、ブレーキをサポートするだけでなく、最終的にブレーキを作動させて、衝突を回避、もしくは被害を軽減させます。

最新の機能として、直進走行時だけでなく、交差点での左右から直進してくる他の車両に対応する「交差点衝突回避支援(出合い頭車両)」機能も備わっています。また、交差点を右折するときの対・直進車や、右左折時の先にいる横断歩道の歩行者・自転車運転者などに対応する「交差点衝突回避支援(右左折)」の機能もあります。
さらに直進時に、前方の車両や歩行者、自転車運転者などと衝突する可能性が高く、しかも自車線内に回避するための十分なスペースがあり、ドライバーが回避のための操作を行ったときは、システムがブレーキと操舵をアシストします。

左右からの危険を警告する「フロントクロストラフィックアラート(FCTA)」

交差点に進入するとき、左右から車両が近寄ってきたときに、カラーヘッドアップディスプレイに、他車両の近づいてくる方向を示します。他車両が近づいているのに、自車が進もうとするときは警告を発します。

快適なクルージングをサポートする「レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付き)」

ミリ波レーダーと単眼カメラを使って、先行車を認識し、定められた速度以下で、全車に追従走行を行います。時速80㎞以上でシステム作動中に、ウインカー操作をすると、先行車を追い抜くための加減速をサポートします。さらにシステム作動中に、カーブを検知すると、早めに速度を抑制します。

クルージングをサポートする「レーンデパーチャーアラート(LDA)/レーントレーシングアシスト(LTA)/レーンチェンジアシスト(LCA)」

走行中に自車線からはみ出しそうになると「レーンデパーチャーアラート(LDA)」が警告を発します。また、車線から逸脱しそうなときはステアリング操作をアシストします。車線だけでなく、アスファルトと草・土などの境界や縁石、ガードレールなども認識対象としています。

高速道路や自動車専用道路において「レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付き)」を作動中に、走行レーンの中央を走るようにステアリング操作をアシストするのが「レーントレーシングアシスト(LTA)」です。

「レーンチェンジアシスト(LCA)」は、高速道路もしくは自動車専用道において、車線維持機能が作動中にウインカー操作すると、操舵/加減速/車線変更先の車両監視支援を行い、レーンチェンジをサポートします。

道路標識の見落としを防ぐ「ロードサインアシスト(RSA)」

単眼カメラで、道路わきにある道路標識を認識し、それをメーターに表示するのが「ロードサインアシスト(RSA)」という機能です。表示するのは「最高速度」「はみ出し通行禁止」「一時停止」「転回禁止」となります。

うっかりをサポートする「発進遅れ検知機能(TMN)」

信号の表示と先行車の動きを、単眼カメラとミリ波レーダーで検知します。交差点先頭で停止中に信号が青になったり、先行車がスタートしても、自車が動かないときにメーター表示とアラートで知らせします。

夜道を明るくする「アダプティブハイビームシステム(AHS)」

ハイビーム用のLEDヘッドライトの点灯を細やかに制御し、先行車や対向車にあたる部分をまぶしくないように遮光します。ハイビームのまま走行できる時間を多くするのが「アダプティブハイビームシステム(AHS)」です。
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