最高出力1500馬力級!?ブガッティ ヴェイロンの後継車”シロン”の正体とは
更新日:2024.09.09
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当時世界最速を記録したフランスが世界に誇るハイパーカー、ブガッディ ヴェイロンの後継モデルとして、2016年からシロンが販売されています。ブガッティの販売する車種は優雅な印象を与えるエクステリアを備え、その心臓には最高速度を実現するため圧倒的な馬力を誇るエンジンを備えるなど、他のスーパーカーとは一線を画す存在です。
ヴェイロンは2005年の登場当時、世界最高速を発揮する市販車として君臨しましたが、その後継車種であるシロンはどのようなクルマなのでしょうか。
※2016/03/03追記
ヴェイロンは2005年の登場当時、世界最高速を発揮する市販車として君臨しましたが、その後継車種であるシロンはどのようなクルマなのでしょうか。
※2016/03/03追記
市販車最高速性能を誇った、ブガッティ ヴェイロンとは
シロンの先代モデルとなるヴェイロンは、ブガッティ・オトモビルが2005年から製造していたスーパーカーであり、同社のフラッグシップモデルとして、約10年にわたりその座に君臨していました。
ヴェイロンは販売開始後もさまざまな特別仕様車が登場しましたが、その中で最もパワフルなヴェイロン 16.4スーパースポーツ最大出力883kW(1200PS)、最大トルク1500N・m(153kgf・m)を発揮しました。このモデルは2010年に、市販車のギネス世界最高速記録である431.072km/hを打ち立てました。
また、ヴェイロンの名前の由来はピエール・ヴェイロン(Pierre Veyron)というフランスのレーシングドライバーにあります。ピエール・ヴェイロンは初代ブガッティのエンジニア兼レーシングドライバー、ジャン=ピエール・ウィミーユ(Jean-Pierre Wimille)とともに1939年のル・マン24時間レースをブガッティ・タイプ57で制するなどの活躍を果たした人物でもあり、ヴェイロンに込められたブガッティの熱い想いが垣間見えます。
ヴェイロンは販売開始後もさまざまな特別仕様車が登場しましたが、その中で最もパワフルなヴェイロン 16.4スーパースポーツ最大出力883kW(1200PS)、最大トルク1500N・m(153kgf・m)を発揮しました。このモデルは2010年に、市販車のギネス世界最高速記録である431.072km/hを打ち立てました。
また、ヴェイロンの名前の由来はピエール・ヴェイロン(Pierre Veyron)というフランスのレーシングドライバーにあります。ピエール・ヴェイロンは初代ブガッティのエンジニア兼レーシングドライバー、ジャン=ピエール・ウィミーユ(Jean-Pierre Wimille)とともに1939年のル・マン24時間レースをブガッティ・タイプ57で制するなどの活躍を果たした人物でもあり、ヴェイロンに込められたブガッティの熱い想いが垣間見えます。
ブガッティ ヴェイロン最後の1台として販売された記念モデル
ヴェイロンはベースとなるクーペモデルと、タルガトップといわれるオープントップモデルの2つのバリエーションが展開され、クーペモデルは2011年9月までに300台を生産、タルガトップはそれに続く形で150台が生産されました。
そして、そのタルガトップの最後の1台として「グランスポーツ・ヴィテッセ・ラ・ フィナーレ」という特別仕様車が製作され、ヴェイロンは販売を終了。どのモデルもハイパーカーにふさわしい高価格で、一般ユーザーが手にすることは難しいモデルでしたが、この特別仕様車は中東のユーザーに渡ったとも言われています。
最終的にヴェイロンは販売期間約10年間に対し、販売台数はわずか450台が販売されたと言われており、ハイパーカーらしい少量生産車でした。
そして、そのタルガトップの最後の1台として「グランスポーツ・ヴィテッセ・ラ・ フィナーレ」という特別仕様車が製作され、ヴェイロンは販売を終了。どのモデルもハイパーカーにふさわしい高価格で、一般ユーザーが手にすることは難しいモデルでしたが、この特別仕様車は中東のユーザーに渡ったとも言われています。
最終的にヴェイロンは販売期間約10年間に対し、販売台数はわずか450台が販売されたと言われており、ハイパーカーらしい少量生産車でした。
ヴェイロインの後継、ブガッティ シロンの車名の由来は
そして、2016年2月29日にヴェイロンの後継車として「シロン」が発表。同時に販売も開始されました。
シロンという車名は、1920年代から1930年代にかけてブガッティがサーキットで全盛を誇っていた頃のエースドライバー、ルイ・シロン(Louis Chiron)氏に由来すると言われています。
この名前はヴェイロンの始まりとなるコンセプトカー「EB18/3シロン」にもその名称が使われました。このコンセプトカーはジョルジェット・ジウジアーロのイタルデザインが手掛けたモデルとして1999年のフランクフルトショーにて発表されています。
シロンという車名は、1920年代から1930年代にかけてブガッティがサーキットで全盛を誇っていた頃のエースドライバー、ルイ・シロン(Louis Chiron)氏に由来すると言われています。
この名前はヴェイロンの始まりとなるコンセプトカー「EB18/3シロン」にもその名称が使われました。このコンセプトカーはジョルジェット・ジウジアーロのイタルデザインが手掛けたモデルとして1999年のフランクフルトショーにて発表されています。
ルイ・シロンはブガッティの全盛期、1920-30年代を支えたエースドライバー
ルイ・シロンは1899年モナコに産まれました。第一次世界大戦での兵役中にフランス陸軍元帥の運転手を務めたことから本格的に運転にのめり込むようになり、のちにサーキットへ。1920年代にはブガッティのワークスドライバーとして参画し、1931年のモナコグランプリで優勝を飾るなど輝かしい戦績を残しました。
彼はブガッティ以外のマシンでも速さを見せ、1929年のインディ500で7位に入賞、1933年のスパ・フランコルシャン24時間レースでの優勝するなどの結果を残しています。
最終的にはモナコ・フランスでグランプリ通算6勝を挙げ、数少ないモナコ出身のF1ドライバーとしても活躍しました。さらに、F1ドライバーとしては最高齢の58歳まで現役であり続け、その栄光を称えられ、モンテカルロ市街地に彼の名前が付いたコーナー、そして胸像が置かれています。
彼はブガッティ以外のマシンでも速さを見せ、1929年のインディ500で7位に入賞、1933年のスパ・フランコルシャン24時間レースでの優勝するなどの結果を残しています。
最終的にはモナコ・フランスでグランプリ通算6勝を挙げ、数少ないモナコ出身のF1ドライバーとしても活躍しました。さらに、F1ドライバーとしては最高齢の58歳まで現役であり続け、その栄光を称えられ、モンテカルロ市街地に彼の名前が付いたコーナー、そして胸像が置かれています。
ブガッティ シロンの高い走行性能
シロンの先代であるヴェイロンは10年間で450台を販売しましたが、シロンも全世界500台限定で販売となりました。エクステリアやインテリアデザインはヴェイロンを彷彿とさせますが、シロンを構成するパーツの約90%は新設計され、ヴェイロンから大幅な進化を遂げています。
シロンに搭載されるエンジンはヴェイロンと同じ型式のエンジンで、排気量、気筒数、4ターボ数も同じですが、パワーとトルクが引き上げられ、最高出力はなんと1103kW(1500PS)、最大トルクは1600N・m(153kgf・m)という数値を誇ります。
これにより発生する最大速度は420km/h以上に至り、0から100km/hへの加速は2.5秒以下という驚異の加速性能を誇ります。この超高速性能に耐えられるよう、シロンには専用タイヤが新開発されたという逸話もあります。
シロンに搭載されるエンジンはヴェイロンと同じ型式のエンジンで、排気量、気筒数、4ターボ数も同じですが、パワーとトルクが引き上げられ、最高出力はなんと1103kW(1500PS)、最大トルクは1600N・m(153kgf・m)という数値を誇ります。
これにより発生する最大速度は420km/h以上に至り、0から100km/hへの加速は2.5秒以下という驚異の加速性能を誇ります。この超高速性能に耐えられるよう、シロンには専用タイヤが新開発されたという逸話もあります。
この大パワーを受け止めるトランスミッションには7速のDCTが組み合わされ、変速ショックや動力の伝達ロスのないスムーズな加速を実現しています。また、ボディにはレーシングカーと同程度の剛性を確保したカーボン構造が採用され、駆動方式はパワーを効率的に路面へ伝える4WDとなるなど、高い走行性能を備えています。
さらにシロンには5パターンのドライブプログラムが用意されており、ハンドリング重視の設定やスピード重視のモードなど、ドライビングプレジャーを高めるための工夫がなされています。
一方で燃費性能は4.7km/Lとこちらも桁外れですが、驚異的なパフォーマンスを考えれば許容範囲内と言えるでしょう。
さらにシロンには5パターンのドライブプログラムが用意されており、ハンドリング重視の設定やスピード重視のモードなど、ドライビングプレジャーを高めるための工夫がなされています。
一方で燃費性能は4.7km/Lとこちらも桁外れですが、驚異的なパフォーマンスを考えれば許容範囲内と言えるでしょう。
ブガッティ シロンの驚くべき販売価格とメンテナンス費用
規格外のスペックを持つシロンですが、その価格はベースモデルで260万ユーロ、1ユーロ120円とした場合は約3億を超えます。ヴェイロンが販売当時に約1億6300万円だったことを考えると、ヴェイロン2台分という途方も無い金額になっています。
もはやハイパーカーのなかでもトップクラスに高額なクルマルありで、世界のトップモデルとなるラ・フェラーリやマクラーレンP1、ポルシェ918ですらバーゲンプライスに感じられます。
一方で、シロンは誰でも購入できるというわけではなく、オーナーになるためには厳しい審査が待っています。仮に難関をくぐり抜けてシロンを購入できたとしても、一般ユーザーには想像もできないメンテナンス費用が待ち構えています。まず4000kmごとに指定されているタイヤ交換しなければならず、それだけでも約300万円、メーカー点検は1回約200万円の費用が必要となります。
もはやハイパーカーのなかでもトップクラスに高額なクルマルありで、世界のトップモデルとなるラ・フェラーリやマクラーレンP1、ポルシェ918ですらバーゲンプライスに感じられます。
一方で、シロンは誰でも購入できるというわけではなく、オーナーになるためには厳しい審査が待っています。仮に難関をくぐり抜けてシロンを購入できたとしても、一般ユーザーには想像もできないメンテナンス費用が待ち構えています。まず4000kmごとに指定されているタイヤ交換しなければならず、それだけでも約300万円、メーカー点検は1回約200万円の費用が必要となります。
世界でトップクラスに高価であり、スーパーカーすら引き離す性能を持つシロンは限られた人しか所有することができない、ハイパーカーを象徴するようなクルマです。すでに複数のシロンが販売されていますが、そのオーナーについてネット上では著名な大富豪や起業家・スポーツ選手などが噂されています。
一般ユーザーにはハードルが高すぎて手が届かない車かもしれませんが、憧れの対象として思いをはせながら、事情が許すのであれば一度その加速感を体験してみたいクルマです
一般ユーザーにはハードルが高すぎて手が届かない車かもしれませんが、憧れの対象として思いをはせながら、事情が許すのであれば一度その加速感を体験してみたいクルマです