レクサス「RZ」試乗インプレッション!上質さと楽しさが融合する“レクサスらしい”走り【プロ徹底解説】

レクサスRZ

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レクサス初のBEV専用モデルとして誕生。2023年3月より発売となったのが「RZ」です。今回は、その4WDモデルである「RZ450e」を試乗することができました。その走りをご紹介します。

文・鈴木ケンイチ/写真・PBKK

鈴木 ケンイチ

モータージャーナリスト。新車紹介から人物取材、メカニカルなレポートまで幅広く対応。最近は新技術や環境関係に注目。年間3~4回の海外モーターショー取材を実施。レース経験あり。毎月1回のSA/PAの食べ歩き取材を10年ほど継続中。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 自動車技術会会員 環境社会検定試験(ECO検定)

鈴木 ケンイチ
Chapter
真冬でも、乗ってすぐに温かい輻射熱ヒーター
モダンかつ上品なインテリア
快適な乗り心地に感心しきり
スムーズで軽快な走り
上品さとスポーティさが見事に融合している

真冬でも、乗ってすぐに温かい輻射熱ヒーター

「RZ450e」を試乗したのは、暖冬とはいえ、本格的な寒さが到来した12月の東京。晴れてはいるものの、やはりコートが手離せぬ冬の朝でした。乗り込んでびっくりしたのは、始動まもないというのに、すぐに足元がほんのりと温かくなってきたことです。これは、ステアリングコラムの下に仕込まれた輻射熱ヒーターの仕業です。「RZ450e」には高効率なヒートポンプ式エアコンが採用されていますが、スイッチ一つですぐに温かくなるのは輻射熱ヒーターだからこそできる早業です。BEVでも、寒い思いをしないで済むというのは嬉しいポイントです。

モダンかつ上品なインテリア

「RZ450e」のインテリアは、全体として作りがシンプル。それでいて、素材としてウルトラスエードがあちこちに使われており、高い上質感を得ることができます。また、センターディスプレイが14インチの大型ではありますが、ドライバーの前にメーターフードがあるように、レイアウト自体はオーソドックスなもの。最新のBEVではありますが、奇をてらった感はありません。
頭上には大きなパノラミックルーフが広がっており開放感があります。サンシェードはありませんが、紫外線と熱線をカットする「Low-Eガラス」に調光機能が備わっているため、眩しさは感じません。また、パノラミックルーフは、スイッチ一つで、瞬時にガラスの色が変化します。最新モデルならではの最新技術を感じられる機能と言えるでしょう。

快適な乗り心地に感心しきり

走り出して気づいたのは乗り心地の良さです。「RZ450e」は、重いバッテリーを71.4kWhも搭載していますし、モーターも前後に2つ搭載しています。そのため車重は2100kgもあります。そしてタイヤ&ホイールは、50と45扁平の20インチという、薄くて大きなもの。
通常であれば、重い車体を支えるため足回りは硬く、そして大きなタイヤ&ホイールはドタバタと大暴れしそうなもの。ところが「RZ450e」の乗り心地は、そうした悪い予感を裏切る、スムーズでフラット。適そのもの! という素晴らしい乗り心地だったのです。これには感心しました。

スムーズで軽快な走り

加速はスムーズそのもの。アクセルを踏み込むと、フロント150kW(204馬力)とリヤ80kW(109馬力)のモーターが、重さを忘れさせる鋭い加速を見せてくれます。ステアリングの応答も、重さを感じさせる軽快さがあります。特筆すべきは、動きに無駄がなく、イメージ通りに車が動いてくれたところです。ボディの前後に、ボディのねじれを上手にいなすパフォーマンスダンパーを備えているのも理由のひとつでしょう。非常にすっきりとした操舵フィーリングを味わうことができました。

上品さとスポーティさが見事に融合している

「RZ450e」は、アクセルを深く踏み込めば、スポーツカー顔負けの軽快な走りを見せてくれます。でも、「もっともっと!」とドライバーを急かすような雰囲気はありません。

上品で、お行儀がよく、快適な、非常によくできた車というイメージが前面にあります。それでいて、その気になればスポーティにも行ける! この上品さとスポーティさの融合具合が、プレミアム・ブランドであるレクサスの“らしさ”なのでしょう。
「RZ450e」は、レクサス初のBEV専用モデルです。そういう特徴から、走る前は、いかにもな「BEVらしさ」が前面になる車かなと予想していました。ところが、実際にハンドルを握ってみれば、上品でスポーティ。“レクサスらしい”というイメージの強い車であることが分かりました。
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