レクサスRZのエクステリアデザインを紹介!BEVゆえのデザインの数々【プロ徹底解説】

レクサス「RZ」

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電動化ビジョン「レクサス・エレクトリファイド」を掲げ、トヨタの中で電動化の先駆となるのがレクサスです。そのレクサス初のBEV専用モデルとなるのが2023年3月に発売となった「RZ450e」。そのエクステリア・デザインは、どのようなものなのかを解説します。

文・鈴木ケンイチ/写真・PBKK

鈴木 ケンイチ

モータージャーナリスト。新車紹介から人物取材、メカニカルなレポートまで幅広く対応。最近は新技術や環境関係に注目。年間3~4回の海外モーターショー取材を実施。レース経験あり。毎月1回のSA/PAの食べ歩き取材を10年ほど継続中。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 自動車技術会会員 環境社会検定試験(ECO検定)

鈴木 ケンイチ
Chapter
電動化の先駆となるレクサス初のBEV専用モデル
デザインに対するレクサスの基本的な考え
新型RZのコンセプトは「シームレスEモーション」
RZは伸びやかで低重心なフォルム
RZのユニークなルーフスポイラーの効能
RZのボディカラーはモノトーン6色とバイトーン3色
RZのタイヤ&ホイールはサイズとデザイン違いで計3種を用意

電動化の先駆となるレクサス初のBEV専用モデル

レクサスは2019年に電動化ビジョン「レクサス・エレクトリファイド」を発表。その後のトヨタ全体の戦略の中でも、先陣を切って電動化を進めることが宣言されています。その電動化宣言の現実の動きとして、ブランド初のBEV専用車として2023年3月に発売となったのが「RZ450e」です。

特徴は、BEV専用プラットフォームと電動四輪駆動システム「DIRECT 4」の採用。そして、新しいブランドの表現である「スピンドルボディ」を採用したことも大きなトピックとなります。

デザインに対するレクサスの基本的な考え

近年のレクサスが、デザインに対して追及しているのは、「機能的本質や動的パフォーマンスに根ざしたプロポーション」と「独自性」という2点です。この2つを磨き上げることで、次世代レクサスのデザイン・ランゲージが確立すると説明しています。

「機能的本質や動的パフォーマンスに根ざしたプロポーション」とは、理にかなったプロポーションということを意味します。また、「独自性」とは、誰の真似でもないレクサスらしさ。この2つをレクサスは大切にしているというのです。

新型RZのコンセプトは「シームレスEモーション」

レクサスが新型「RZ450e」を開発するにあたり、設定されたデザイン・コンセプトは「シームレスEモーション(Seamless E-Motion)」でした。BEVならではの、シームレスな加速感とトルクフルな走り、躍動感をデザインで表現しようというのです。

その象徴ともなるのが「スピンドルボディ」。レクサスが初めて採用した新しいグリル・デザインです。特徴は、グリルがボディと一体化されていること。グラフィックではなく、立体の塊で表現されています。スピンドル形状のグリルには開口部が存在しません。膨大な熱を発するめ、多くの走行風をエンジン・ルーム内に取り込む必要のあるエンジン車では不可能なグリル形状です。エンジンを持たないBEVの「RZ450e」だからこそ、できたデザイン手法となります。

RZは伸びやかで低重心なフォルム

「RZ450e」は「機能的本質や動的パフォーマンスに根ざしたプロポーション」であることをテーマに開発されています。その結果、「RZ450e」は、リヤが太くなった前後異形タイヤを採用。前後の車軸の間の床下にバッテリーを配置するため、ホイールベースはエンジン車よりも長くなっています。低くワイドに構えたフォルムは、走りの良さを印象づけます。

さらに、エンジンのないフロント部の高さは低く抑え込まれています。つまり、サイドから見たときのシルエットは、低いノーズからキャビン後方のピークに向かって滑らかに高くなっています。それに対して、ドアは水平に続いており、後席の居住性の良さと、伸びやかさを感じさせてくれます。

「RZ450e」の後ろ姿は、左右の後輪の張り出したフェンダーと、左右に貫通する水平基調のリヤコンビネーションランプを組み合わせたもの。力強さとシャープさを兼ね備えた、頼もしい後ろ姿です。

RZのユニークなルーフスポイラーの効能

「RZ450e」のエクステリア・デザインで目を引くのがユニークな形状したルーフスポイラーです。ルーフ中央部にはなく、左右のピラーの部分だけ。まるで後ろ向きの角のような形状をしています。

この特徴的なルーフスポイラーの形状は空力性能を狙ったもの。この角のようなルーフスポイラーがあることで、車の後方に縦渦が生まれて、走行安定性を確保してくれるのです。

また、ルーフ中央部にスポイラーがないのは、車両後方へスムーズに走行風を流すのが目的。その風は、トランクエンドのダックテール形状で、整流されて空気抵抗を減らし、さらには、ダウンフォースとなって安定感を生み出します。

RZのボディカラーはモノトーン6色とバイトーン3色

エクステリア・カラーでフィーチャーされているのが軽快さを演出するブルー系の「イーサーメタリック」と、金属質感を感じさせる「ソニックカッパー」。モノトーンとしては、この2色に「ソニッククォーツ」「ソニッククロム」「ソニックイリジウム」「グラファイトブラックガラスフレーク」の4色を加えた計6色を用意。

また、ボンネットとルーフをブラックアウトしたバイトーンの「ブラック&ソニックカッパー」「ブラック&イーサーメタリック」「ブラック&ソニッククロム」の3色を用意しています。

RZのタイヤ&ホイールはサイズとデザイン違いで計3種を用意

タイヤ&ホイールは、フロント235/50R20にリヤ255/45R20を基本サイズとして、ブラック塗装+切削光輝とダークプレミアムメタリック塗装+切削光輝の2種類のデザインを用意。それとは別に、フロント235/60R18にリヤ255/55R18のサイズを用意。こちらのデザインはダークグレーメタリック塗装+切削光輝となります。
電動化の先駆たるレクサスに登場した初のBEV専用モデルが「RZ450e」です。BEVならではのフォルムと、新しい表現「スピンドルボディ」が採用され、個性的なルックスとなっています。
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