排気量の大きい車をあえて所有するメリットとは?
更新日:2024.09.09
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今や車のエンジンと言えばエコや低燃費など時代はすっかり環境性能を優先しており、国産車も輸入車もダウンサイジングが主流となりました。大排気量でなくともパワフルでしかも燃費が良いとなると、もはや排気量は不要の時代となったのでしょうか?いいえ、まだまだ一部のメーカーや車種のトップグレードには大排気量のラインナップは無くなっていません。今日はあえてこの時代に大排気量の車を所有する事のメリットを考えてみましょう。
そもそも排気量が大きいってどんな状態?
そもそも、「排気量が大きい」とはどのようなことなのでしょうか?エンジンは、シリンダー内に取り入れた空気とガソリンの混合気に火をつけ、その爆発力で動いています。この爆発力が大きければ、パワーがあるエンジンとなりますので、単純にいってしまえば、シリンダーの容積が大きい(排気量が大きい)ほうがパワーに対して有利になります。
流行りのダウンサイジングターボは、排気量の小さなエンジンにタービン(過給器)をつけて、より多く空気をシリンダーに送り込むことで、大きな排気量のエンジンと変わらない出力を得ようとしています。
スペックだけに着目すると、どちらのエンジンも似たような数値を持っているかもしれません。メーカーカタログでは、あくまでそのエンジンが発生できる最高出力/最大トルクにフォーカスされてしまいます。
しかし、排気量の大小は、そこに至るまでのフィーリングや加速の特性にこそ現れるのです。
流行りのダウンサイジングターボは、排気量の小さなエンジンにタービン(過給器)をつけて、より多く空気をシリンダーに送り込むことで、大きな排気量のエンジンと変わらない出力を得ようとしています。
スペックだけに着目すると、どちらのエンジンも似たような数値を持っているかもしれません。メーカーカタログでは、あくまでそのエンジンが発生できる最高出力/最大トルクにフォーカスされてしまいます。
しかし、排気量の大小は、そこに至るまでのフィーリングや加速の特性にこそ現れるのです。
大排気量と低排気量の違い
排気量が大きいことは、小排気量とどのように違うのでしょうか?
エンジンはシリンダー内の爆発を駆動力に変えてクルマを動かす装置です。たとえば、1.6リッター4気筒なら、ひとつのシリンダー(1気筒)は400ccということになります。対して、3.2リッター4気筒なら、ひとつのシリンダーは800ccとなり、1気筒あたりの爆発力が違うことは想像できると思います。
厳密には、ピストンの重さやボア、シリンダーストロークなど、さまざまな要素がからみあってくるので一概には言えないのですが、同じ回転数であれば、大排気量のほうが、大きなパワーを発生することになります。
反対に、同じパワーなら、大排気量は低い回転で発生するので、エンジン回転に余裕があるということになります。
また、気筒数を増やして、1気筒あたり400ccとした場合、3.2リッターなら8気筒とすることが可能で、1.6リッターエンジンが1工程(1サイクル)で4回爆発を行なうのに対し、8回の爆発を起こしているのです。
ちなみにターボエンジンは、本来、エンジン自体が持っている以上の力を発生させるドーピングのようなもので、排気量以上のパワーを発生できることがメリットです。
最近はターボの性能が上がり、以前ほど作動時の時間差(ターボラグ)が無くなったので綺麗に回転も上昇します。しかし、実際に大排気量エンジンと乗り比べてみると、やはりターボの作動にわずかな時間差を感じたり、そもそも低排気のエンジン特有の構造的な負担を体感してしまうことも…。
排気量の少ないエンジンは直列4気筒エンジンというレイアウトが多いです。搭載される車種の車格に見合ったコストなど、様々な有効性を考慮するのでしょうが、どうしてもボア×ストロークが限られてしまい高回転になると「頑張って回ってる」感が否めません。
エンジンはシリンダー内の爆発を駆動力に変えてクルマを動かす装置です。たとえば、1.6リッター4気筒なら、ひとつのシリンダー(1気筒)は400ccということになります。対して、3.2リッター4気筒なら、ひとつのシリンダーは800ccとなり、1気筒あたりの爆発力が違うことは想像できると思います。
厳密には、ピストンの重さやボア、シリンダーストロークなど、さまざまな要素がからみあってくるので一概には言えないのですが、同じ回転数であれば、大排気量のほうが、大きなパワーを発生することになります。
反対に、同じパワーなら、大排気量は低い回転で発生するので、エンジン回転に余裕があるということになります。
また、気筒数を増やして、1気筒あたり400ccとした場合、3.2リッターなら8気筒とすることが可能で、1.6リッターエンジンが1工程(1サイクル)で4回爆発を行なうのに対し、8回の爆発を起こしているのです。
ちなみにターボエンジンは、本来、エンジン自体が持っている以上の力を発生させるドーピングのようなもので、排気量以上のパワーを発生できることがメリットです。
最近はターボの性能が上がり、以前ほど作動時の時間差(ターボラグ)が無くなったので綺麗に回転も上昇します。しかし、実際に大排気量エンジンと乗り比べてみると、やはりターボの作動にわずかな時間差を感じたり、そもそも低排気のエンジン特有の構造的な負担を体感してしまうことも…。
排気量の少ないエンジンは直列4気筒エンジンというレイアウトが多いです。搭載される車種の車格に見合ったコストなど、様々な有効性を考慮するのでしょうが、どうしてもボア×ストロークが限られてしまい高回転になると「頑張って回ってる」感が否めません。
大排気量の車は俊敏な走り、パワフルな走りをする
大排気量に多く見られる直6やV6・V8レイアウトのエンジンは、低速トルクも十分で、AT車ならブレーキペダルを離しただけでスルスルと車体が前に進みだし、少しアクセルペダルを踏みつけただけで俊敏な加速を見せてくれます。
筆者の体感では、V型レイアウトのエンジンは、左右のバンクのピストンがまるで相互的にパワーを引き出し合っている感覚に襲われ、回転上昇に対して感じる「パワー感」はカタログ値以上でした。高級感ともとれる回転上昇と出力発生の見事なコラボレーションは、大排気量エンジンでなければ、実現できない独特の味わいとも取れます。
BMWやTVRのように直列6気筒を得意とするエンジンは、3~4リットルの排気量の中でそれを使い切ってレッドゾーンまできっちり回す事も「楽しさ」の1つ。特に直6エンジンは理論上の一時振動がゼロだったり、綺麗につながる排気音など、体で感じるフィーリングがより気持ちを高揚させてくれるでしょう。
これに対し、アメリカンV8はアイドリングから豊かなトルクを発生し、アクセルペダルを踏みつけた瞬間には、まるでジェット旅客機が離陸するかのような加速を体感させてくれます。
筆者の体感では、V型レイアウトのエンジンは、左右のバンクのピストンがまるで相互的にパワーを引き出し合っている感覚に襲われ、回転上昇に対して感じる「パワー感」はカタログ値以上でした。高級感ともとれる回転上昇と出力発生の見事なコラボレーションは、大排気量エンジンでなければ、実現できない独特の味わいとも取れます。
BMWやTVRのように直列6気筒を得意とするエンジンは、3~4リットルの排気量の中でそれを使い切ってレッドゾーンまできっちり回す事も「楽しさ」の1つ。特に直6エンジンは理論上の一時振動がゼロだったり、綺麗につながる排気音など、体で感じるフィーリングがより気持ちを高揚させてくれるでしょう。
これに対し、アメリカンV8はアイドリングから豊かなトルクを発生し、アクセルペダルを踏みつけた瞬間には、まるでジェット旅客機が離陸するかのような加速を体感させてくれます。
大排気量の車はジェントルな走りも可能に?
大排気量のスポーツ性について述べてきましたが、実は大排気のエンジンはフォーマルな場面でも活躍します。先に述べた様に、排気量が大きいとアイドリング段階から非常にトルクが豊かです。クリープ現象だけでも本当にスムーズに車を走らせる事ができます。
例えば、ちょっとおシャレなレストランや一流のホテルで大事な人をエスコートするときに、音もなく静かに車を横着けできたらスマートだと思いませんか?また、市街地の低速走行では加速をエンジンのトルクに任せることでハンドルやブレーキなどの繊細な操作に気を使うことに集中出来たり、助手席をはじめとした室内の人の様子をうかがい知る余裕が生まれるなど、まさに大排気量に相応しいジェントルな演出が可能なのです。
ショーファーカーがいまだに大排気量である事は、ドライバーがオーナーを乗せる時にこのような点で有利だからかもしれません。
排気量が大きくなると税金も高くなり、燃費もそれほどよくはありません。そもそも車両自体が決してお安くはないという金銭的なハードルがある事も否めませんね。
しかし、乗った人にしかわからない「楽しさや喜び」があることも事実です。この価値を味わい尽くすために、その車に見合った自分でいられるよう自分自身も磨き上げていたいものです。
例えば、ちょっとおシャレなレストランや一流のホテルで大事な人をエスコートするときに、音もなく静かに車を横着けできたらスマートだと思いませんか?また、市街地の低速走行では加速をエンジンのトルクに任せることでハンドルやブレーキなどの繊細な操作に気を使うことに集中出来たり、助手席をはじめとした室内の人の様子をうかがい知る余裕が生まれるなど、まさに大排気量に相応しいジェントルな演出が可能なのです。
ショーファーカーがいまだに大排気量である事は、ドライバーがオーナーを乗せる時にこのような点で有利だからかもしれません。
排気量が大きくなると税金も高くなり、燃費もそれほどよくはありません。そもそも車両自体が決してお安くはないという金銭的なハードルがある事も否めませんね。
しかし、乗った人にしかわからない「楽しさや喜び」があることも事実です。この価値を味わい尽くすために、その車に見合った自分でいられるよう自分自身も磨き上げていたいものです。