スバルの「クロストレック」の維持費はどれくらい?新車で納車されてから、最初の車検までは87万9,280円!?【プロ徹底解説】

クロストレック

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スバルの新型モデル「クロストレック」。これまで「スバルXV」の名称を持っていたクロスオーバー/SUVです。2022年12月に価格公開になり、発売となった新型モデルの維持費は、どれほどのものになるのでしょうか。新車が納車された後から、最初の車検がくる3年後までの間に必要な費用を計算してみました。対象としたのは、上位グレード「リミテッド」の4WDモデルです。

文・鈴木 ケンイチ/写真・PBKK

鈴木 ケンイチ

モータージャーナリスト。新車紹介から人物取材、メカニカルなレポートまで幅広く対応。最近は新技術や環境関係に注目。年間3~4回の海外モーターショー取材を実施。レース経験あり。毎月1回のSA/PAの食べ歩き取材を10年ほど継続中。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 自動車技術会会員 環境社会検定試験(ECO検定)

鈴木 ケンイチ
Chapter
3年間に必要となる維持費の中身
「自動車税」の税額は、エンジンの排気量に応じる
契約する内容、保険会社によって任意保険の料金は変化する
燃費性能が優れるほど安くなるのが燃料費
パックを使うと安くなるメンテナンス費用
総額はいくら

3年間に必要となる維持費の中身

納車された新車を、3年後の最初の車検がやってくるまでの間にかかる維持費は、「税金」「保険」「燃料費」「メンテナンス費用」となります。人によって、これ以外にも「駐車場の賃料」「高速道路の利用料」などもかかります。ただし、これは必須とは言えませんので、今回は除外しました。

車の「税金」は種類が多く、「環境性能割」「自動車重量税」「自動車税種別割」(一般的に「自動車税」とよばれています)があります。これに購入時には、さらに「消費税」もかかります。また、新車購入時に課せられる税金は、「環境性能割」「自動車重量税」です。「自動車重量税」は、車検ごとにも課せられます。

納車後から車検までの間の税金は「自動車税」だけ。ただし、これは毎年一回あるので、3年間では3回納税することになります。
「保険」は2つあります。ひとつは加入が法律で定められている「自賠責保険」。もうひとつが、民間の保険会社が用意する自動車保険(任意保険)です。「自賠責保険」は必須のため、「強制保険」と呼ばれることもあります。それに対して、保険会社の自動車保険は、加入が任意、つまり加入してもしなくてもよいため、「任意保険」と呼ばれることもあります。

「任意保険」の保険会社の自動車保険は加入しなくても法律違反にはなりません。ただし、万一、交通事故の加害者になった場合、その補償金は莫大なものになることがあり、「自賠責保険」だけでは賄えなくなることがあります。そのため、実質的に車のオーナーになるときは、必ず「任意保険」に加入するようになっています。
「燃料費」は、車の燃費性能次第。走れば走るほど、高くなりますが、燃費性能が優れるほど、費用は低く抑えられます。

最後に「メンテナンス費用」。これも法律で定められている法定点検があります。それ以外にも、エンジンのオイル交換などの消耗品の点検と交換が必要です。

「自動車税」の税額は、エンジンの排気量に応じる

「自動車税」は、毎年、4月1日に車を所有する人に対して課せられる税金です。車のオーナーの元に税金の納付書が届きます。税額は、エンジンの排気量に応じて決まっています。エンジン排気量が大きいほど、税額は大きくなります。

「クロストレック」のエンジン排気量は1995㏄なので、税の区分的には「1.5リットル超~2リットル以下」に該当し、税額は3万6,000円。3年分となると、計10万8,000円となります。

契約する内容、保険会社によって任意保険の料金は変化する

車の保険のうち「自賠責保険」は、購入時と車検時に加入します。そのため、納車後から車検までの間は、「自賠責保険」を支払う必要はありません。その代わりに、もう一つの保険である保険会社の自動車保険=「任意保険」は、1年ごとに支払う必要があります。

その保険額は、内容や保険会社によって異なります。保険がカバーする範囲に、その補償額、補償する車や人によって保険の掛け金が異なってくるのです。そのため、ここでの数字はあくまでも目安となります。

今回は、「クロストレック」を、25歳の人が、初めて購入する車として、車両保険も含めて、ネット保険で見積もりを取ってみました。すると、保険額は5万7,500円、車両保険が8万1,900円、合計で13万9,400円となりました。「任意保険」は、事故なく過ごせば、2年目、3年目と保険料は割引となりますが、今回は目安ということで、割引なしで計算すると、3年分で41万8,200円となります。

燃費性能が優れるほど安くなるのが燃料費

燃料費は、走行するほど費用がかさみます。そこで1年間で1万㎞を走行すると仮定して計算してみました。「クロストレック」の4WDの燃費性能は15.8㎞/l(WLTCモード)となります。これで1万㎞を走るのに必要なガソリンは、約633リッターになります。ガソリン価格を1リッター160円で計算すると、その額は10万1,280円になります。それが3年分となると、30万3,840円になります。

パックを使うと安くなるメンテナンス費用

車はメンテナンスが必ず必要です。定期的な点検と、走行距離に応じたオイルなどの消耗品の交換を行わなくてはなりません。そのメンテナンスに関して、最近、人気を集めているのが、ディーラーが実施しているメンテナンスパックです。メンテナンスにかかる費用を、先払いしてもらうかわりに、割引してくれるというサービスです。

スバルの場合は、「ベーシック3」という点検パックを用意しています。スタンダードのオイル交換タイプの場合、その価格は4万9,240円になります。車検までの3年間にかかるメンテナンス費用の目安になります。

総額はいくら

以上のように求めた維持費をプラスすると以下のようになります。

「クロストレック 4WD」の場合
自動車税:10万8,000円
任意保険料:41万8,200円
燃料費(ガソリン代金):30万3,840円
メンテナンス費用:4万9,240円

合計:87万9,280円
「クロストレック」の3年間の維持費は、87万9,280円が目安となります。このうち、約半分の41万8,200円が任意保険で、そのうち24万5,700円が車両保険です。車両保険を省くと、保険は17万2,500円で済みます。

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