ダイハツ「タント ファンクロス」の秘密!改良エンジンとD-CVTの魅力をプロが語る

タント ファンクロス

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元祖スーパーハイトワゴン「タント」の派生モデルとして、昨年10月に誕生した「タント ファンクロス」。そこに搭載されているパワートレインは、どのようなものなのでしょうか。走り系メカニズムとあわせて解説します。

文・鈴木 ケンイチ/写真・PBKK

鈴木 ケンイチ

モータージャーナリスト。新車紹介から人物取材、メカニカルなレポートまで幅広く対応。最近は新技術や環境関係に注目。年間3~4回の海外モーターショー取材を実施。レース経験あり。毎月1回のSA/PAの食べ歩き取材を10年ほど継続中。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 自動車技術会会員 環境社会検定試験(ECO検定)

鈴木 ケンイチ
Chapter
タント ファンクロスが採用する新しい車作り「DNGA」とは?
タント ファンクロスのエンジンスペック表
タント ファンクロスに搭載された改良エンジンと新開発トランスミッション
タント ファンクロスの便利な電動パーキングブレーキの特徴

タント ファンクロスが採用する新しい車作り「DNGA」とは?

2022年10月に「タント」の派生モデルとして誕生したのが「タント ファンクロス」です。名称の由来が、「楽しい(FUN)」と「クロス(CROSS)」とあるように、アクティブで楽しいアウトドア・スタイルが特徴となります。
その「タント ファンクロス」のベースとなった「タント」は、2019年7月にフルモデルチェンジした第4世代モデル。ダイハツとして初めての新世代車作り「DNGA(ダイハツ・ニュー・グローバル・アーキテクチャ)」を採用しているのが特徴です。
そのため、プラットフォームは新開発されており、エンジンも大幅改良されたもの。トランスミッションも新開発された新型「D-CVT」が採用されています。

タント ファンクロスのエンジンスペック表

項目 ファンクロス ファンクロス ターボ
エンジン型式 KF KF
種類・シリンダー数 直列3気筒 直列3気筒
最高出力 (kW[PS]/rpm) 38[52]/6900 47[64]/6400
最高トルク (N・m[kgf・m]/rpm) 60[6.1]/3600 100[10.2]/3600
過給器 - 標準装備(ターボ)
燃費(WLTC複合モード) 21.9km/L 20.6km/L
燃費 (WLTC市街地モード) - -
燃費(WLTC郊外モード) - -
燃費(WLTC高速道路モード) - -

タント ファンクロスに搭載された改良エンジンと新開発トランスミッション

「タント ファンクロス」に搭載されているエンジンは2種類。トランスミッションは新開発された「D-CVT」が組み合わされます。

エンジンは、自然吸気の水冷直列3気筒12バルブDOHCと、水冷直列3気筒12バルブDOHCインタークーラーターボの2種。排気量はどちらも658㏄。複数回点火(マルチスパーク)を採用し、燃料噴射方法の改良(スワール噴霧)などにより、燃焼効率を高めています。

自然吸気エンジンは、最高出力38kW(52ps)/6900rpm、最大トルク60Nm/3600rpm。ターボ・エンジンでは最高出力47kW(64ps)/6400rpm、最大トルク100Nm/3600rpm。
新開発された新型トランスミッション「D-CVT」は、CVTにスプリットギヤを追加しているのが特徴。低速~中速度域では従来のCVTと同じベルト駆動。高速域ではベルト+ギヤ駆動が可能になります。これにより伝達効率が最大で約8%向上。変速比の幅も大きくなることでパワフルかつスムーズな加速、優れた燃費を実現します。

駆動方式は、自然吸気エンジン車もターボ車のどちらにも、FFと4WDを用意します。燃費性能は、自然吸気エンジン車で、FFが21.9㎞/l(WLTCモード)、4WDが21.4km/l(WLTCモード)。ターボ車はFFが20.6㎞/l(WLTCモード)、4WDが19.6km/l(WLTCモード)となります。

タント ファンクロスの便利な電動パーキングブレーキの特徴

「タント ファンクロス」には、電動パーキングブレーキとオートブレーキホールドが採用されています。電動パーキングブレーキは、スイッチでパーキングブレーキを操作することのできる機能のこと。
停車中にパーキングブレーキがかかった状態で、ブレーキを踏みながら、パーキングブレーキスイッチを“ピッ”と音が出るまで引くとオートモードになります。その状態になると、シフトと「P」レンジにすると自動でパーキングブレーキがかかります。

また、パーキングブレーキがかかった状態でも、アクセルを踏むと自動で解除されます。
オートブレーキホールドは、スイッチを押してシステム作動状態にすると、停車中にブレーキペダルから足を離しても、ブレーキを保持します。そのとき、ブレーキランプの点灯が続きます。
「タント ファンクロス」のベースとなった現行型「タント」は、ダイハツの新しい車作り「DNGA」を最初に採用したモデルとなります。そのため、「タント ファンクロス」も、ダイハツの最新の技術が数多く採用されることになっています。
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