ダイハツ「タント ファンクロス」の2グレードを詳しく比較してみた【プロ徹底解説】

タント ファンクロス

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2022年10月に登場したダイハツの「タント ファンクロス」。背が高く、両側スライドドアを備えるスーパーハイトワゴン軽自動車である「タント」の派生モデルです。その「タント ファンクロス」には、どのようなグレードがあるのか。そして、それぞれのグレードの違いを解説します。

文・鈴木 ケンイチ/写真・PBKK

鈴木 ケンイチ

モータージャーナリスト。新車紹介から人物取材、メカニカルなレポートまで幅広く対応。最近は新技術や環境関係に注目。年間3~4回の海外モーターショー取材を実施。レース経験あり。毎月1回のSA/PAの食べ歩き取材を10年ほど継続中。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 自動車技術会会員 環境社会検定試験(ECO検定)

鈴木 ケンイチ
Chapter
エンジンが異なる2つのグレード編成
エンジンのスペックの違い
エクステリアと装備類の違い

エンジンが異なる2つのグレード編成

「タント ファンクロス」のグレード編成は非常にシンプルなものです。自然吸気エンジンを搭載する「タント ファンクロス」と、ターボエンジン車の「タント ファンクロスターボ」という2グレードのみ。そして、それぞれのグレードに、2WDと4WDが用意されています。

また、基本的に「eco IDLE」と呼ぶアイドリングストップ機能を備えますが、その機能を廃した「eco IDLE非装着車」も用意されています。

つまり、2グレード×2つの駆動方式×アイドリングストップ機能ありなしの2つで、計8モデルが発売されています。
価格は「タント ファンクロス」の2WDが172万1500円、4WDが184万2500円。「タント ファンクロス」で「eco IDLE非装着車」の2WDが168万8500円、4WDが180万9500円となります。そして「タント ファンクロスターボ」の2WDが180万9500円、4WDが193万0500円。「eco IDLE非装着車」の2WDが177万6500円、4WDが189万7500円となります。
どちらのグレードも、2WDと4WDは12万1000円の差。「eco IDLE非装着車」の有り無しの差が3万3000円。「タント ファンクロス」と「タント ファンクロスターボ」は8万8000円の価格差となります(2023年5月調査)。

エンジンのスペックの違い

自然吸気エンジンとターボエンジンの差は、どれだけあるのでしょうか。
「タント ファンクロス」のエンジンは、排気量658ccの水冷直列3気筒12バルブDOHCで、最高出力が38kW(52ps)/6900rpm、最大トルクが60Nm/3600rpmとなります。燃費性能は、2WDで21.9㎞/l(WLTCモード)、4WDで21.4km/l(WLTCモード)。これに対して、「eco IDLE非装着車」は2WDで20.1㎞/l(WLTCモード)、4WDで19.6km/l(WLTCモード)となります。
一方、「タント ファンクロスターボ」は、排気量658ccの水冷直列3気筒12バルブDOHCインタークーラーターボで、最高出力が47kW(64ps)/6400rpm、最大トルクが100Nm/3600rpmとなります。燃費性能は、2WDで20.6㎞/l(WLTCモード)、4WDで19.6km/l(WLTCモード)。これに対して、「eco IDLE非装着車」は2WDで18.7㎞/l(WLTCモード)、4WDで18.2km/l(WLTCモード)となります。

エクステリアと装備類の違い

「タント ファンクロス」と「タント ファンクロスターボ」の装備類は、ほとんど同じです。異なるのはタイヤ&ホイールのみ。「タント ファンクロス」は14インチのアルミホイールに155/65R14のタイヤを装着するのに対して、「タント ファンクロスターボ」は、15インチのアルミホイールに165/55R15という一回り大きなものが装着されています。
それ以外の、安全装備や快適装備などは、まったく同じものとなります。ただし、2WDと4WDでの違いは存在します。ドアミラーが2WDでは、オート収納式なのに対して、4WDではオート収納式にヒーテッド機能と助手席アンダーミラーが追加されています。
また、フロントのスタビライザーは全車装着ですが、リヤ用は2WDのみの装備となります。4WDには設定さえありません。
「タント ファンクロス」のグレード編成は、非常にシンプルなものと言えるでしょう。結局、エンジンと駆動方式、そしてアイドリングストップ機能のあるなしだけの違いです。それ以外はドアミラーとタイヤホイール、リヤスタビライザーくらいの差で、安全装備や快適装備の違いはありません。購入するときに、あまり悩まずにすむ車種と言えるでしょう。

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