シューティングブレークとは?どんなジャンルの車なの?

C30

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シューティングブレークは、「狩猟用ワゴン」という意味合いですが、時代によって意味合いが異なってきています。
Chapter
シューティングブレークとは
フェラーリのシューティングブレーク車「FF」
シューティングブレーク車の中では小柄な「ボルボ C30」
ベンツ CLS/CLAシューティングブレーク
シューティングブレーク車の高級ワンオフモデル

シューティングブレークとは

元々は狩猟用のオープン馬車(キャリッジ)でしたが、自動車が進化していく過程で意味合いが異なっていきます。狩猟者専用の座席を設けて、猟犬や猟銃などを積み込めるようにしたタイプでしたが、その後は狩猟だけでなくエステートカーやステーションワゴンと同義語になったと言われています。
最近では、クーペボディまたはクーペ風の車両をステーションワゴン化と融合させた様な形状をさして「シューティングブレーク」と呼ぶことが多いです。

必ずしも3ドアでなければシューティングブレークでない!というわけではなく、スタイリッシュな5ドアステーションワゴンを「シューティングブレークスタイル」とすることもあります。

フェラーリのシューティングブレーク車「FF」

フェラーリ・FF(Ferrari Four)は、フェラーリが製造するスタイリッシュ高級ワゴンです。正式にシューティングブレークモデルとして販売されています。

フェラーリ初の4WD車両という、歴史的にもインパクトのある車両となりました。ピニンファリーナデザインの3ドアワゴンは、一般的なステーションワゴンやハッチバッククーペには見られない、独特な魅力を感じられます。

独特なボディ形状や660psを発揮する6.3リッターV12気筒エンジンを搭載している点を考慮すると、普通のステーションワゴンとは呼ぶにはお粗末かもしれません。

4WDシステムも画期的で、縦置きエンジン前方にトランスファーユニットがある独特のシステム。この「4RM」と名付けられたシステムはフェラーリによって特許が取得されています。

センターデフを持たない軽量なシステムを実現したことにより、これほどの縦置きエンジンのロングノーズ・ロングホイールベース車両にも関わらず前後重量配分は47:53となっています。

フェラーリ・FFは明らかに通常のワゴンとは一線を画するシステム・スタイルを有しており、「シューティングブレーク」の名に相応しい一台となりました。

シューティングブレーク車の中では小柄な「ボルボ C30」

ボルボ車の中でもサイズが小さく(Cセグメント級)、エントリーモデルの位置づけであったボルボ・C30。

直4エンジンだけでなく、直列5気筒エンジンを積極的に採用していた珍しいモデルとなっています。他社の高級感を重視したシューティングブレークと比較すると短く軽量に仕上がっており、スポーティなモデルとして人気を集めました。

ベンツ CLS/CLAシューティングブレーク

メルセデスは元々「Eクラス」等の比較的高価なステーションワゴンをラインナップしていました。

しかし、「高級ステーションワゴン」という新たな市場に他社が参入してくることを予測し、いち早く高級なシューティングブレーク市場に参入しラインナップを増やしていきます。
ベースはベンツが得意とする「4ドアクーペスタイル」。

クーペや高級セダンを求めている層の中に存在する「荷室や空間を広げたい」という層にマッチし、販売台数を増やしています。

シューティングブレーク車の高級ワンオフモデル

ベントレーやアストンマーティンではワンオフのシューティングモデルが存在します。

オーナーの要望によって作られたモデルなので、希少性やオリジナリティの面でも群を抜いており、高級車に必要な所有感を満たすことも可能なのです。
近年シューティングブレークが増加傾向にある理由には、「4ドアクーペ」の流行が背後にあります。4ドアクーペスタイルも、「セダンとは少し違った、クーペスタイルの4ドア化」がテーマでした。

それらのモデルに荷室などの使い勝手とスタイルを融合させたのがシューティングブレークスタイルだと言えます。今後ははフェラーリ・FFの様な仕様よりも「ステーションワゴンとの差別化」を狙った「高級5ドアスタイリッシュステーションワゴン」が増えていく可能性が高いと言えるでしょう。
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