ホンダ フィットのインテリアデザインは?乗る人すべてが心地よい時間を過ごせるように...【プロ徹底解説】
更新日:2024.09.09
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ホンダのコンパクトカーであるフィット。現行モデルは、2020年2月に登場し、2022年10月にマイナーチェンジを実施しています。この最新のフィットのインテリアは、どのような狙いがあり、どのような特徴があるのかを解説します。
文・鈴木 ケンイチ/写真・PBKK
文・鈴木 ケンイチ/写真・PBKK
コンセプトは「アイランドキッチン」
最新のフィットのインテリアデザインのコンセプトは「アイランドキッチン」です。車とは関係ないように見えますが、そこには、「車の中で過ごす人すべてが心地よくなってほしい」という願いが込められています。
アイランドキッチンとは、調理スペースやシンクが島(アイランド)のように独立している台所(キッチン)のこと。アイランドキッチンは、料理を作る人も待つ人も、同じ時間と空間を共有して、共に料理を楽しみます。それと同じように、運転手や乗員が同じ時間と空間を共有して、ドライブを楽しみたいというのが狙いとなります。
その実現のためフィットのインテリアは「明るく」「楽しく」「気持ちよく」の3つをキーワードにデザインが実施されたといいます。
明るくスッキリとした視界
新型フィットに乗って誰もが気づくのは、その視界の広さでしょう。フロントのピラーが細くなっており、左右の視界が広くなっています。
また、フロントピラーの横にある三角窓の面積も広くなっていることも広い視界に貢献しています。
また、フロントウインドウの下のインパネの上部が凹凸のないフラットな形状をしていることも、視界の良さに繋がっています。同時に運転席前のメーターは覆いのないバイザーレスタイプを採用。液晶メーターの表示もとてもシンプル。このスッキリとしたデザインも、インテリアの特徴となっています。
座り心地を高めた新しい前後シート
フロントシートには新世代のシートフレームが採用されました。これは従来の金属バネではなく、樹脂製マットによって面で支える構造であり、ホンダとして初採用したもの。また、座面もインナーフレーム構造を採用。座面のパッドも従来型よりも30㎜厚いものとなりました。
お尻が包まれ、腰もしっかりと支えられるようになっています。安心感が増し、長時間のドライブでも疲れにくくなっています。
後席は座面パッドの面積を拡大し、厚みも24mmアップ。背もたれ角度も上級セダンと同等とし、膝回りの空間も拡大。前席下への足入れ性も向上。後席の快適性がアップしています。
心地よさを重視しているのが新型フィットのインテリアの特徴となります。デザインはシンプルでありながら、丸みを帯びた優しいディティールとなっています。スッキリとした視界と、快適性を増したシートの存在も大きな魅力となります。家族や友達とのドライブが楽しくなるインテリアデザインと言えるのではないでしょうか。