レクサスNX新旧比較!先代と新型との違いや特徴を紹介【プロ徹底解説】

NX

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2014年にレクサス初のコンパクトSUVとしてデビューしたのがNXです。そして2021年秋に第2世代が日本でも発売となりました。初代モデルと新型モデルでは、どのようなところが変化したのでしょうか。その違いを説明します。

文・鈴木 ケンイチ/写真・PBKK

鈴木 ケンイチ

モータージャーナリスト。新車紹介から人物取材、メカニカルなレポートまで幅広く対応。最近は新技術や環境関係に注目。年間3~4回の海外モーターショー取材を実施。レース経験あり。毎月1回のSA/PAの食べ歩き取材を10年ほど継続中。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 自動車技術会会員 環境社会検定試験(ECO検定)

鈴木 ケンイチ
Chapter
NX新旧比較表
コンセプトの違いは?
パワートレインの違い
プラットフォームの違い
進化したコネクテッド機能

NX新旧比較表

2代目NX初代NX
新車価格455〜772.5万円428〜632.7万円
中古車価格179.3〜738万円179.3〜738万円
ボディタイプSUV/クロカンSUV/クロカン
全長4,660mm4,630~4,640mm
全幅1,865mm1,845mm
全高1,660~1,675mm1,645mm
燃費WLTCモード11.7~22.2km/L11.2~17.8km/L
燃費JC08モード11.7~22.2km/L12.2~21km/L
ドア数5ドア5ドア
乗車定員5名5名
排気量2,393~2,487cc1,998~2,493cc
トランスミッションマニュアルモード付CVTマニュアルモード付AT
ハンドル
最小回転半径5,800mm5,300~5,700mm
ホイールベース2,690mm2,660mm

コンセプトの違いは?

2014年にレクサス初のコンパクトSUVとして生まれたのがNXです。そのコンセプトは「プレミアム・アーバン・スポーツ・ギヤ」というものでした。都会を機敏に駆け抜けるプレミアムなスポーツ・ギヤです。レクサスの一員であることがひと目でわかる大きなスピンドルグリルを起点に、ボディの前後を絞った大胆なプロポーションを特徴としました。また、2リッターのターボ・エンジンを搭載するなど、キビキビとした走りもNXの個性です。そんな初代NXは世界市場でも受け入れられ、これまで約105万台を売る、レクサスの基幹モデルに成長します。
その後を受けて2021年にフルモデルチェンジした第2世代のNX。そのコンセプトは「Vital × Tech Gear」。生命的な躍動感(Vital)と、先進技術(Tech)を融合させたスポーツ・ギヤというものでした。スポーツ・ギヤという部分は初代からの踏襲ですが、そこに躍動感と先進技術を盛り込もうというのが2代目となります。

パワートレインの違い

新型NXが先代から大きく変化したのはパワートレインの多彩さです。先代モデルでは、2リッターのターボ・エンジンと、2.5リッターのハイブリッドという2つのパワートレインだけのラインナップでした。ただし、どちらにも4WDとFFを用意しています。
一方、新しいNXは、もっと数多くのパワートレインを揃えているのです。まず、レクサス初となるPHEV(プラグインハイブリッド)が追加されました。また、ターボ・エンジンは、2.4リッターに排気量をアップし、さらに強力になっています。そして2.5リッターのハイブリッドは継承されましたが、一方で、ハイブリッドではない2.5リッターの自然吸気エンジンも用意されました。
つまり、PHEV(プラグインハイブリッド)、2.5リッターのハイブリッド、2.4リッターのターボ、2.5リッターの自然吸気エンジンという4種類が用意されたのです。また、PHEVと2.4リッターのターボは4WDのみとなり、2.5リッターのハイブリッドとエンジン車は、4WDとFFが用意されています。

パワートレインの選択肢拡大が、2代目モデルとなった最大の違いでしょう。

プラットフォームの違い

新型NXの先代との違いで大きいのがプラットフォームの変更です。新型NXには、2017年のカムリより採用が始まった、新世代のTNGA GA-Kプラットフォームが採用されています。低重心で軽量、そして高剛性という新世代プラットフォームを採用したことで、新型NXは、基本性能を大きく高めています。
また、アッパーボディに関しても、構造から見直しされて剛性が高められています。サスペンションは新開発され、ステアリングシステムもラックアシスト式EPSを採用。空力操安技術にもこだわり、操縦安定性をアップ。バンパーの形状の工夫により、車のバネ上の上下運動を低減しています。
静粛性の向上も新型NXの進化点のひとつ。吸音材、遮音材の最適配置とボディの気密性向上により、従来車よりも音圧レベルを約15%低減。フロントドアガラスには高遮音タイプを採用。2.4リッター・ターボ・モデルには、アクティブ・ノイズ・コントロール/エンジンサウンド・エンハースメントを採用することで、4気筒ターボ特有のノイズを減らし、調和のとれた気持ちの良いエンジンサウンドを実現しています。

進化したコネクテッド機能

新型NXには、最新のコネクテッド機能が搭載されているのも、先代との違いです。

そのひとつがデジタルキーです。専用のアプリをインストールすることでスマートフォンを車のキー代わりにすることができます。また、「レクサス・チームメイト・アドバンスド・パーク(リモート機能付き)」を使えば、スマートフォンで車の駐車支援機能をコントロールすることが可能となります。この機能は、車内だけでなく車外でも利用できるため、車を降りた後に車だけで並列駐車・縦列駐車を行うことができます。
2014年にデビューした初代NXから7年後になる2021年に登場したのが、第2世代の新型NXです。新型となることで、プラットフォームからパワートレインまでが一新されています。また、時代に合わせてコネクテッド機能も進化しているのも特徴です。ただし、キビキビと走るスポーツ・ギヤ的な存在という部分は変わっていません。基本はそのままに、テクノロジーを進化させたというのが新型と言えるでしょう。
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